サイト内の現在位置

NEC、生体認証技術により立ち止まることなく多人数を認証して、入場時の混雑緩和を実現するシステムを販売開始

~1分間に100人のリアルタイムな認証を実現~

2024年9月3日
日本電気株式会社

NECは、公共施設などにおける入場時の混雑緩和の実現に向けて、生体認証技術により立ち止まることなく一度に多人数を認証するシステムを本年9月に日本、アメリカ、シンガポールを中心にグローバルで販売開始します。

本システム利用イメージ

現在、インバウンド需要の急増を背景に、空港をはじめとする交通機関やアミューズメント施設などの公共施設の利用者が増加しており、混雑緩和に向けた施設拡張や増設が追いついていない状況です。特に空港では、搭乗者数が2019年比で2041年には約2倍(注1)になる予測があり、旅客のハンドリング効率化が求められています。
また、これまでテーマパークやオフィス、工場などに多人数が集中した際、フラッパーゲートや警備員のいる通用門を通過するための長い行列ができるなど混雑が発生していました。

本システムは、世界No.1(注2)の顔認証技術と、身体の特徴から人物を照合する技術(注3)を用いることで、あらかじめ設定した入場エリア内の人物をスピーディに検出するだけでなく、混雑下でもその人物を継続して認識し続けることができます。また、多人数が立ち止まらずに自然に歩きながらでも検出することができるため、1分間に100人のリアルタイムな認証を実現します。これまでの入場管理システムのように、一人ずつ順番に通過させるためのゲートが無くとも、行列を解消し、利用者の負担を軽減するスムーズな入場が可能です。
希望する企業向けのカスタマイズ機能として、事前に顔画像を登録していない利用者が通過しようとした場合は、頭上や床面などに設置したディスプレイやイルミネーションで視覚的にアラートを示すことができます。認証時には、事前にダウンロードしたアプリやメールで本人に認証完了したことが通知されます。これらにより、利用者とスタッフそれぞれが入場可否をその場で簡単に把握することができます。利用者の通行と認証の効率性を向上できるだけでなく、既存施設の拡張や増設をせずとも、混雑を緩和できます。

本システム認証の流れ

NECは2024年7月、国内のNEC社員2万人を対象に本システムをNEC本社ビルに導入しました(注4)。従来、社員証をかざして解錠していた自動ドアを、利用者は歩きながら顔認証することで、手ぶらで通過が可能となりました。さらに、利用者が左右どちらの扉に向かったのか本システムが判断し、通過する扉を解錠することもできます。

システムの特長

1. リアルタイムに多人数同時認証

リアルタイムに多人数を同時に認証することにより、利用者が立ち止まらずに通行でき、認証の効率性を向上します。空港、アミューズメント施設といったさまざまな利用シーンで混雑緩和、業務効率化に貢献します。

2. 容易な導入

最小構成として、ハードウェアアクセラレーション技術を組み込んだ手のひらサイズの小型エッジ端末とカメラ1台から導入が可能です。これにより、多様な場所での導入やコスト面での効率の良い増設を実現します。

3. ニーズにあった多様なアプリケーションと柔軟に連携可能

企業のニーズにあったシステムを柔軟に実装でき、「Bio-IDiom Services ID連携」による生体認証・ID連携機能など幅広いアプリケーションと接続し、多様なユースケースでの活用が可能です。将来的には、ARグラスなどと組み合わせることで、セキュリティとホスピタリティの両立も実現します。

販売開始時期、販売目標

販売開始時期 販売目標
2024年9月30日 3年間で100件以上

NECはDXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなど、End to Endのサービスを提供しています。さらに、従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し、その価値創造モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」(注5)として体系整理しました。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し、社会課題とお客様の経営課題を解決に導きます。

NECの顔認証技術について

NECは、米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する顔認証技術のベンチマークテストの中でもより高い精度が求められる「1:N認証」のテストで、世界第1位の評価を複数回獲得しています。コアとなるアルゴリズムの性能向上を図りながら、顔認証の社会実装を推進し、これまで世界50以上の国と地域で顔認証事業を展開してきました。
世界の空港における導入数は延べ80を数え、出入国管理や税関申告、搭乗手続き、おもてなし等、さまざまな用途での活用が進み、顔認証技術の代表的なユースケースとして広がっています。また、端末のOSログオンを顔認証で行うことでセキュリティと利便性を向上する「NeoFace Monitor」(注6)の導入数が1,000を超えたほか、顔認証クラウドサービスの国内利用者数が100万に到達するなど、業界をリードし続けています。

以上

  • (注1)
    出典:One ID Workshop in Hong Kong 3-4 August 2023(IATA)
  • (注2)
    米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証ベンチマークテストでこれまでにNo.1を複数回獲得。※NISTによる評価結果は米国政府による特定のシステム、製品、サービス、企業を推奨するものではありません
    https://jpn.nec.com/biometrics/face/history.html
  • (注3)
    プレスリリース|NEC、カメラから顔や体の一部が見えない人物でも外観画像から高精度に照合する「人物照合技術」を開発(2019年2月7日発表)
    https://jpn.nec.com/press/201902/20190207_01.html
  • (注4)
    プレスリリース|NEC、デジタルIDや生成AIなど先進テクノロジーによる働き方DXの取り組みを強化(2024年7月10日発表)
    https://jpn.nec.com/press/202407/20240710_01.html
  • (注5)

    「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客様の経営課題を解決に導き、お客様を未来へ導く価値創造モデルです。
    https://jpn.nec.com/dx/index.html
  • (注6)
    顔認証PCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor パッケージ版&クラウド版」
    https://jpn.nec.com/products/bizpc/promotion/nfm/index.html

本ソリューションについて

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC バイオメトリクス・ビジョンAI統括部
E-Mail:dpf-pr@dpf.jp.nec.com

Orchestrating a brighter world

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/brand/