Japan
サイト内の現在位置
NECプラットフォームズ

「グローバル One Factory」実現を目指し
データを価値に変える “次世代ものづくり基盤”を確立
- 業種:
-
- 製造・プロセス
- 業務:
-
- 設計・開発・製造
- 生産管理
- 製品:
-
- ソフトウェア/情報管理
- ソリューション・サービス:
-
- IoT
事例の概要
課題背景
- 事業環境の変化に対応可能な“次世代ものづくり基盤”を確立したい
- 工場の全体最適に向け、統合と拡張が可能な次世代ものづくり基盤が必要に
- 0番目のクライアント(クライアントゼロ)として、NEC Industrial IoT Platformの価値を拡大し、お客様にお届けしたい
成果
「グローバル One Factory」実現を目指した柔軟性・拡張性の高い次世代ものづくり基盤を構築
多様な設備の稼働データや作業者の動作データなどを収集し体系的に統合・蓄積するとともに工程の追加や変更が容易となり、「グローバル One Factory」を実現
10%の損益改善、420%のROI達成
NEC Industrial IoT Platformの導入により、国内主要4拠点のデータを統合し、初年度で損益改善を達成。SCM連携やAI活用を推進し今後10年の運用で損益改善効果は10%、ROIは420%を見込む
製造業の幅広いニーズに対応できる仕組みを整備
クライアントゼロとしてNECの開発プロジェクトと連携し、互いの技術やノウハウを融合。製造業の幅広いニーズに対応できるようNEC Industrial IoT Platformを強化
導入ソリューション
グローバル One Factoryを支えるシステム全体イメージ
製造現場の設備稼働データ、検査データ、作業者の動作データなどの収集・分析による現場レベルの改善はもちろん、MESや生産管理システム・ERPシステムと連携し、工場レベルや全社レベルでデータドリブン経営を加速する
本事例に関するお問い合わせはこちらから
事例の詳細
導入前の背景や課題

生産技術統括部
第一スマートファクトリー推進グループ
プロフェッショナル
重岡 雅代
グローバル One Factory実現を目指し、NECと共創
NECグループの社会価値創造をものづくりで支えるNECプラットフォームズ。同社が最終的に目指しているのは、国内外の拠点を横断して共通指標・共通基準で運営し、全社として最適化を図る「グローバル One Factory」体制です。
この目標の実現に向け、同社は長年にわたり生産革新活動を継続してきました。近年ではその手法にデジタルを融合させたデータドリブン経営へのシフトを加速させています。この取り組みには、大きく2つの狙いがありました。
1つは損益改善に向けたQCD強化です。「近年は多品種少量化が進んだため管理や生産品種の切り替えなど、各種工数が増加し、より高効率な改善が必要となっています。その一環として、データに基づくKPIの最適設計や、作業のムダを排除する適切なナビゲーションを実現したいと考えていました」とNECプラットフォームズの重岡 雅代は説明します。
もう1つは事業環境変化への対応です。「現在、製造業の市場ニーズや取り巻く環境は大きく変化しており、ものをつくって売るだけでは立ち行かなくなっています。これまで培ったノウハウ自体をいかに売り上げ(マネタイズ)につなげていくか。それが重要なテーマとなっています」と重岡は続けます。
この実現に向けて、同社はものづくり統合データ基盤のプロトタイプを開発。設備などの稼働データや作業者の動作データを同社の製造現場で収集・見える化・分析・検証を重ねてきました。その知見をもとに、製品としても展開可能なものづくり統合データ基盤を目指しました。
「次世代ものづくり基盤の構築にあたりまずはSMT工程(プリント基板の表面に電子部品を実装する工程)から始めましたが、工場全体の最適化を推進するために本活動の適用範囲を広げていく必要がありました。しかし、自社で次世代ものづくり基盤の開発から業務プロセス運用までをスピード感を持ってやり続けることは困難でした。加えて、現場からは機能強化の要求がどんどん増えていました」とNECプラットフォームズの眞鍋 貴彦は打ち明けます。
選択のポイント

生産技術統括部
第一スマートファクトリー推進グループ
プロフェッショナル
眞鍋 貴彦
高い柔軟性・拡張性により、工場全体の高度なデジタル化が可能に
こうしてNECとの共創プロジェクトがスタート。両社で要件を整理していきました。
まず、工場全体の最適化を実現するためには、膨大なデータを管理・活用でき、適用範囲に合わせてスケールアップできることが必要です。データの見える化にとどまらず、ナビゲーションによる改善アクションにつなげる仕組みを実現することも重要な要件です。
NEC Industrial IoT PlatformはNECグループのものづくり知見を反映し、なおかつサプライチェーン全体にわたるデータの収集・連携を前提とした次世代ものづくり基盤です。「ラインレベル・工場レベル・全社レベルと階層構造になっており、工程間や階層ごとのデータ連携が容易であることも特徴です。NECの各種AIとの連携も可能なので、改善アクションにつなげる仕組みもより高度化できると考えました」(重岡)。
しかし、この取り組みを推進するには、乗り越えるべき2つのハードルがありました。
まず1つ目が、既存のデータ基盤からNEC Industrial IoT Platformへ移行することが初めての挑戦だったことです。そこで既存のデータ基盤とNEC Industrial IoT Platformそれぞれのコンセプトやモデルの考え方を共有し、共通性や差異を明確化したうえで、すり合わせを行っていきました。さらに想定外や思い込みを排除するため、NECと協力しながら、既存のデータ基盤に保存された全データをチェックしました。
2つ目が、同社のデータ量が“類を見ないほど膨大”だったことです。設備の稼働データ、検査データ、作業者の動作データなど多種多様なデータを多数の工程で収集していたため、データ量は通常の日本企業の工場の20倍以上ありました。この対応に向け、テストフェーズで実運用に想定しうる最大量のデータを流す負荷テストも実施しました。「当社で実データを準備・送信し、NECでNEC Industrial IoT Platformに問題が生じないかを監視し、問題が発生した場合には原因究明と対策を行うなど役割分担を決めて取り組みました。これにより、超膨大なデータを安定的に処理できるようになりました」(眞鍋)。
導入後の成果
今後の運用で10%の損益改善、420%のROI達成を見込む
これまでのデジタル活用のノウハウは「ものづくりDX 改善ガイド」として体系化し提供しています。これは設定したKPIを起点として、「ものづくり改善プロセスの中で、何をすればいいか」をわかりやすくまとめたシナリオ集。これを活用することで、自律したデータドリブンな改善活動の定着化、改善PDCAサイクルの高速化が可能です。
NECプラットフォームズではNEC Industrial IoT Platformの導入を3ステップに分けて進めています。現在は第1ステップの段階で、国内の主要4拠点に導入し、2025年10月より稼働を開始しました。
第1ステップではSMT工程の全ラインと検査工程データの収集・連携を行っています。「ナビゲーションなどの改善アクションにつなげる独自の仕組みの組み込みも無事完了し、NEC Industrial IoT Platform上で活用を進めています。また、ものづくりDX 改善ガイドにより、日々の計画や実績対比での定常管理や異常発生時の要因分析もリアルタイムに行えるようになりました」と眞鍋はメリットを述べます。SMT工程における生産計画最適化や稼働改善、検査工程における品質分析の効率化を実現し、導入初年度から目標効果である2%の損益改善を達成できる見込みです。2034年までに10%の損益改善と、420%のROIを達成する見込みです。「クライアントゼロとして独自のものづくり統合データ基盤からの移行プロセスを確立し、大量データ処理時のリスク抽出と対策も行えたことで、NEC Industrial IoT Platformの価値を向上できたと考えています」(重岡)。
続く第2ステップでは、製造ライン全工程でのデータ連携・最適化を実現するため、特徴量自動抽出を強みとするdotDataのAI、技術継承データ「ヒト作業ログ・分析ソリューション」などを活用し、分析機能やナビゲーション機能を強化します。
第3ステップではNEC Industrial IoT Platformの活用領域をサプライチェーン全体に拡大し、棚卸改善や調達の最適化も目指します。NECプラットフォームズは、投入判断・生産計画・調達の最適化など、この領域で先行してさまざまな取り組みを行っており、NEC Industrial IoT Platformにもそのノウハウを組み込みたいと考えています。
プロジェクトの成功要因を重岡は次のように分析します。
「データドリブンなものづくりDXを推進するというトップダウンによる強いリーダーシップと、運用定着に向けたボトムアップの取り組みを両輪で進めたことが大きな成功要因だと思います。特にボトムアップの取り組みではデジタルの活用で『仕事がこんなに楽になる』ということを訴求し、現場の納得感を醸成しました」。
NECプラットフォームズは今後もNECと連携しながら、国内外のものづくり拠点一体で最適化する「グローバル One Factory」を目指していきます。

NEC担当スタッフの声

製造システム統括部
プロフェッショナル
細貝 隆行
NEC Industrial IoT PlatformによるものづくりDXを伴走支援します
NECプラットフォームズは収集するデータが超膨大であるうえ、データ仕様のドキュメントも完全に揃っているわけではありませんでした。
思い込みでデータ移行を進めると、後工程で大きなリスクになりかねません。独自のものづくり統合データ基盤に保存された全データのチェックを行ったことは大変でしたが、これを徹底したことで進捗の後戻りがなくなり、データ品質も担保することができました。
今回の取り組みを通じて、サイロ化しているデータ統合の難しさ、データの量的課題などを経験しましたが、たとえ大きな負担だったとしてもデータの整理や整合性をチェックすることの大切さを改めて痛感しました。
NECは製造現場や業務遂行におけるファクトをデータ化してNEC Industrial IoT Platformへ統合し、それをどの部門でも活用できる環境を構築できます。例えば、業務システムと生産実績データを連携し、入出庫情報を活用した在庫や生産計画の最適化、調達最適化なども支援可能です。これにより、サプライチェーンの変動にも柔軟に対応できるようになります。
NECは今後もクライアントゼロで実証し、その効果をNEC Industrial IoT Platformに反映して提供価値を向上することで、製造業のお客様のものづくりDXを支援していきます。
お客様プロフィール
NECプラットフォームズ株式会社
| 所在地 | 東京都港区芝四丁目14-1 |
|---|---|
| 設立 | 1918年2月8日 |
| 資本金 | 103億3,100万円 |
| 売上高 | 単独 3,126億円(2025年3月期) |
| 社員数 | 単独 6,380名(2025年4月1日現在) |
| 事業内容 | NECグループのものづくり企業として、公共社会インフラ、テレコムサービス、組込エッジ、ITプラットフォームなど多様なプロダクトを支えるハードウェア機器の開発・生産を担う。強みである製品力と提案力を活かし、最適なソリューションで課題解決に貢献する。 |
| URL | https://www.necplatforms.co.jp/ |

この事例の製品・ソリューション
本事例に関するお問い合わせはこちらから
(2026年03月17日)
関連事例
他の事例を探す

拡大する
https://www.necplatforms.co.jp/
本事例のリーフレット(468KB)