石川県庁様

石川県、電子決裁100%を実現。
直感的な仕組みと意識改革がつないだ変革

業種:
  • 地方公共団体・官庁
業務:
  • その他業務
製品:
  • その他
ソリューション・サービス:
  • サービス/その他

事例の概要

課題背景

  • 文書管理システムは導入済だったが、庁内でも押印決裁が主流で、電子決裁はほとんど活用されていなかった
  • テレワークが必要な場面でも、押印が必要な紙文書が足かせとなっていたため、決裁を電子化させる基盤が必要だった
  • 職員の多様で柔軟な働き方の実現に向けて業務効率化を図るためには、停滞していた電子決裁の利用を促進する必要があった

成果

庁内全体に電子決裁を浸透させるための意識改革と運用支援

庁内決裁の約8割を占める課長決裁の電子決裁化を定着させるため、課長級以上を対象に、研修を開催。

よくある質問をまとめたQAの整備や、マニュアルを集約した専用サイトを充実させ、電子決裁のメリットが全庁に浸透し、電子決裁の利用が拡大。

これらの意識改革と運用支援により、電子決裁が庁内全体に広く定着し、電子決裁率は100%を記録した。

多様で柔軟な働き方の実現に向けた電子決裁の利用促進

「目標設定シート」の導入や、毎月の電子決裁率を集計・公表して進捗を可視化。

また初任者から全職員に向けた研修を充実させ、電子化の必要性や、文書作成から決裁、保存までをデジタルで完結させる共通ルールを説明。

さらにシステムの便利機能や研修動画などを専用サイトへ掲載し、内容を充実させることで、職員が自力で疑問を解決できる環境を整備。

このような様々な取り組みにより電子決裁をさらに促進することで、働く場所・働く時間を自由に選択できるようになり、働き方の柔軟性向上につながった。

導入ソリューション

GPRIME文書管理は、適切な公文書管理に加えて、全庁のインフラ基盤として自治体DXを支援するパッケージシステムです。操作性の高さ・電子決裁率向上に寄与する豊富な機能・公文書の適切な管理を促進する仕組みにより、行政事務の効率化及び、自治体職員の働き方改革に貢献します。さらに、公印の電子化や契約事務の電子化など新しい仕組みを提供しており、庁内全体のデジタル化を促進します。
GPRIME文書管理では、電子決裁の利便性向上のため、全国180団体以上の導入自治体の声を反映した機能強化を実施しています。また、業務運用の手引きの作成・ガイダンスの開催等、運用面の支援にも力を入れ、ご提案をしています。
また、GPRIME行政経営シリーズでは、文書管理システムに留まらず、統合内部情報システムとしての運用効率化、財務会計・庶務事務における電子決裁機能の共通化により、システム運用負荷を軽減します。

本事例に関するお問い合わせはこちらから

事例の詳細

導入前の背景や課題

押印前提の旧システムと、庁内の紙文化が生んだ非効率

石川県では、文書管理システムを既に導入済でしたが、旧システムは押印決裁を前提としたカスタマイズを行っていました。その結果、知事までの電子決裁ができず、「作成した文書を最終決裁権者まで、紙で確認してもらう押印決裁が主流でした」と、担当者も振り返ります。押印決裁が主流であるため、紙での文書管理・保存が慣習化しており、電子のみで文書を取り扱う際のルール等も統一されていませんでした。
また、押印決裁は、決裁の進捗が把握しづらいという課題があることに加え、柔軟な働き方が求められる中では、「文書が手元になくても仕事ができるような仕組みが必要」という声も庁内から上がっていました。
こうした背景を踏まえ、石川県は電子決裁率100%の実現を目標に掲げ、まずは、研修による意識改革と、電子決裁を前提とした文書管理システムの導入から取り組みを開始しました。

石川県総務部総務課
企画管理・文書グループ
主任主事 大宮 麻貴 氏

選択のポイント

操作の直感性、進捗の可視化、視認性の高さが選定ポイント

文書管理システムの刷新にあたり、石川県が最重視したのは、職員が迷わず操作できる「直感的な使いやすさ」でした。
「見ただけで次の操作が分かる画面構成にしたい」という方針のもと、初見でも、起案や承認の際に「次に何をすればよいか」を容易に想像でき、画面を見ただけで理解できることをシステム選定の際に重視しました。

同時に、「決裁状況等を把握し、事務が滞らないような設計がされているか」という点も重視しました。
押印決裁では、紙の押印欄を見なければ進捗を把握できませんでしたが、電子決裁では、「誰の承認が終わっているか」「決裁後処理に進んでいるか」が、システム上で一覧で把握できるため評価しています。また、「ポップアップ通知」により、自分への承認依頼が画面右下に表示される点も、承認依頼メールが埋もれてしまう課題の解決策として、高く評価しました。

さらに、起案の頭紙から添付ファイルが順に串刺しで表示される「一括PDF表示」機能も、大きな決め手となりました。複数の添付ファイルが自動で連結表示されるため、スクロールすると「紙をめくっているのと同じように確認できる」ことで、電子決裁による視認性の低下を抑え、承認者が画面上で内容を把握しやすくなると判断しました。

導入後の成果

意識改革と運用支援による、電子決裁を当たり前にする仕組みづくり

 庁内全体へ電子決裁を浸透させるため、まず研修により職員の意識改革を図ることとしました。特に、「日頃から最終決裁権者として決裁することが多い職員への働きかけが重要」であるため、まずは、課長級以上の職員に対し、文書の電子化に係る研修を行いました。
 また、電子決裁の利用増に伴い文書管理システムへの問い合わせも増加したため、よくあるQ&Aの作成や、システムの公式マニュアルでは補えない操作ポイントをまとめ、庁内向けの文書管理ポータルサイトを作成し、集約させました。これにより、問い合わせ対応の負担が軽減されるだけでなく、職員が「必要な情報を探すムダ時間」を削減できるようになり、「PCが苦手でもつまずかない内容になっている」という声も寄せられています。結果として、電子決裁を当たり前にするだけでなく、システム担当・利用者双方の業務効率化にもつながっています。


電子による文書管理のルール整備や研修等の充実により、電子決裁の利用をさらに促進

 電子決裁をさらに促進させるため、各所属が自発的に電子決裁率100%に向けて、どう行動すべきかを考えてもらうための「目標設定シート」を導入し、毎月の達成率を集計・公表して進捗を可視化する一方、数字が伸び悩む部署には直接足を運び、フォローも行っています。
 また、電子決裁が全庁に拡大していくことで、組織として、電子で文書を管理・保管していくためのルールの整備も必要となりました。そこで、「後任や担当者以外が確認しても迷わず管理できる」運用を目指し、フォルダ構造やファイル命名規則など、電子による文書管理ルールを定めました。これにより、年度をまたいで業務を引き継ぐ場合や、担当者が不在の際でも必要な文書を探しやすくなるだけでなく、紙文書の時に必要だった「簿冊を探し出し、分厚い綴りをめくって探す」という非効率な作業も必要なくなります。
 さらに、新たに策定した文書管理のルールの周知や、電子決裁をより促進することを目的として、研修を充実させることとし、初任者向け・全庁向け研修も行い、庁内サイトでアーカイブ配信も開始しました。全庁向け研修の参加者は、動画視聴を含め延べ500人を超えています。満足度73%、学びがあった84%、仕事に活用できると回答した職員が92%にのぼり、「電子決裁がなぜ必要か」「電子で文書をどう管理すべきかが理解できた」との声が多く寄せられました。


電子決裁が実現する迅速な判断と柔軟な働き方

 電子決裁により、意思決定の迅速化が進みました。石川県は南北に長い地形で、遠方の出先機関から本庁まで車で2時間〜2時間半かかる場合もあります。これまでは、出先機関で作成した文書を本庁へ持参して押印決裁を受ける必要があり、承認者の在庁状況にも左右されていましたが電子決裁はシステム上で決裁が進むため、意思決定にかかる時間が大幅に短縮されました。
 また、承認者は在宅や出張先でも決裁が可能となり、「出張先でも、PCを開けば決裁を確認できるのはメリットです」という声も寄せられています。場所を選ばず決裁できる仕組みが整ったことで、業務停滞の要因となっていた物理的な制約が解消され、業務全体の流れが大きく改善しました。
 担当者は次のように語っています。「現代では人手不足が深刻化していますが、行政の仕事は減ることはなく、社会課題の増加に伴い業務量は増え続けています。限られた人材・財源の中で、時代に即した行政サービスを提供し続けるためには、電子決裁による意思決定の迅速化と、働く場所・働く時間を自由に選択できる柔軟な働き方を実現する環境整備が不可欠です。」今後は、完全電子決裁率のさらなる拡大と、職員が負担なく適切に文書管理できる基盤の整備を進めていきたいとしています。

担当スタッフの声

意識改革と伴走支援で実現した、石川県様の電子決裁定着に向けて

石川県様では、電子決裁の本格的な定着に取り組まれました。単なるシステム導入にとどまらず、紙運用を前提としてきた既存の決裁ルールを整理し、電子決裁に適した業務の形へと転換していくことを重視されています。
NECでは、システム提供だけでなく、業務整理や運用設計を含めた伴走支援を実施しました。幹部向け説明や研修時に旧システムから新システムへの変更点に関する説明を担当し、電子決裁に切り替わるイメージを具体的に共有し、職員の皆様が安心して利用できる環境づくりを支援しました。
GPRIME文書管理は、行政経営シリーズとしての統合性・拡張性を備え、将来的な内部事務の効率化やデータ活用を見据えた基盤としても位置づけられています。NECは今後も、「使える・つながる・活用する」業務環境の実現に向け、石川県様の働き方改革を支援してまいります。

NECソリューション
イノベータ株式会社
文書管理PDBチーム
佐々木 慎一
左から、NEC社員 中島氏、穂積氏 石川県庁 大宮氏、下濱氏 NEC社員 太田氏

お客様プロフィール

石川県庁

県庁所在地 石川県金沢市鞍月1丁目1番地
人口 1,098,531 人 令和6年10月1日現在
概要 石川県は北陸地方の中部に位置し、東は富山県及び岐阜県に、南は福井県に接し、北は能登半島となって日本海に突出しています。地形は、南西から北東に向かって細長く、東西100.9km、南北198.4km、海岸線は約583.7kmの延長を有し、現在金沢市をはじめ11市8町の計19市町からなっています。
南は白山国立公園を源に発する手取川による肥よくな加賀平野、北は日本海に突き出た能登半島。
県都金沢は日本でも有数の城下町で、歴史の面影を残す一方、近代的な街づくりも進んでいます。
URL new windowhttps://www.pref.ishikawa.lg.jp/index.html

石川県庁様

この事例の製品・ソリューション


本事例に関するお問い合わせはこちらから

(2026年3月19日)

関連事例

Now Loading