ページの先頭です。
ここから本文です。

変化の激しいこれからの時代に向かって、「経営スピードの向上」「実行力強化」「グループ経営の推進」に取り組みます

はじめに

NECは、1899年の創業時から「ベタープロダクツ・ベターサービス」をモットーに、高い倫理観を持って、お客さまにとって価値ある商品やサービスを創造し、お客さまをはじめとするすべてのステークホルダーから信頼され、選んでいただける企業となり続けることを目指してきました。この考えは、NECグループの企業理念やビジョンなど経営活動の仕組みを体系化した「NEC Way」として、現在も脈々と受け継がれています。私たちは「NEC Way」の実践をとおして、ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもとで社会価値創造に取り組み、社会とNECグループの持続可能な発展を追求しています。

企業理念に基づき、「NECグループビジョン」に掲げる「人と地球にやさしい情報社会」を実現するためには、NECが企業として社会に生かされている存在であるという認識のもと、従業員一人ひとりが日々の業務の中でコンプライアンスを徹底し、高い倫理観を持って「NECグループバリュー」を実践することで、お客さま・社会の課題解決に貢献していくことが重要だと考えています。

また、当社は、2005年に署名した国連グローバル・コンパクトの枠組みに基づいた「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に関わる10原則を遵守した企業活動を推進しています。さらに、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs*)」に掲げられている、平和で公正な社会づくりへの貢献など、持続可能な社会の実現に向けて、「安全」「安心」「効率」「公平」という4つの価値を提供し、社会の課題解決に努めていきます。

*SDGs: Sustainable Development Goals

「NEC Way」の実践をとおした社会とNECグループの持続可能な発展

NECグループ企業理念:
NECはC&Cをとおして、世界の人々が相互に理解を深め、人間性を十分に発揮する豊かな社会の実現に貢献します
NECグループビジョン:
人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー
NECグループバリュー:
イノベーションへの情熱、自助、共創、ベタープロダクツ・ベターサービス

2015中期経営計画の振り返り

2013年4月、2016年3月期(当年度)までの3ヵ年計画として発表した2015中期経営計画では、国内の既存事業の減少が見込まれる中、ビッグデータ、クラウド、セーフティ・サイバーセキュリティ、SDN(Software-Defined Networking)の注力4領域をさらに強化し、海外市場を中心に新事業を作り込んでいくという大きな目標を掲げていました。国内を中心とした大型公共インフラの更新需要などに支えられ、前年度までは計画値を上回る利益を計上できましたが、当年度の売上高・営業利益は、当初の計画値に対して大きな未達となりました。

当年度の営業利益目標と実績を比較すると、テレコムキャリア事業とスマートエネルギー事業の未達幅が大きく、それぞれにおける市場への過度な期待や、計画値を達成するための実行力の不足が要因であると考えています。

一方、直近4年間の実績を見ると、1,000億円以上の営業利益を確保し、当期純利益も少しずつではあるものの、順調に伸長しています。さらに、デット・エクイティ・レシオ(NETベース)も着実に改善しており、収益性および財務体質の強化が進んでいると考えています。

2015中期経営計画で揚げた3つの経営方針に対しては、社会ソリューション事業への注力では、パーソナル事業でのポートフォリオ改革や注力4領域でのコアアセットの強化などに一定の成果がありましたが、ビジネスモデル変革を含めた新規事業立ち上げの遅れが課題として残りました。アジアへの注力、現地主導型ビジネスの推進では、セーフティ事業を中心にアジアや中南米で成果を積み上げ、海外事業は着実に拡大しましたが、売上高・営業利益ともに目標に対しては未達となりました。安定的な財務基盤の構築では、バランスシートの健全化と増配を実現しましたが、フリー・キャッシュ・フローと自己資本利益率(ROE)は目標に届きませんでした。

ポートフォリオ改革は進展する一方で、事業成長・収益構造改善は遅れ

NECの課題

3年前に掲げた社会ソリューション事業への注力、つまり社会価値創造型企業としてICTによって社会課題を解決するという目標は、現在も何ら変わりはありません。当社は、この成長領域で価値を創造するために必要な技術や人材などのアセットを十分に保有していると認識していますが、PDCAサイクルを回すための前提となる計画段階において、さまざまなリスクへの対応策を実行計画にまで落とし込めていなかった点が、目標に達することができなかった原因であるととらえています。さらに、激しい市場の変化に対し、私たち自身がその変化を上回るスピードで新たな価値を創造できていないことも課題であると考えています。

経営ポリシー

コンプライアンスの徹底と企業文化の進化は、事業遂行上の大前提であり、最優先事項として徹底的に改善、強化に取り組んでいきます。

まず、経営スピードの向上という観点では、コーポレート、ビジネスユニット、事業部それぞれの階層ごとに意思決定を明確化し、権限委譲を進めながら素早くPDCAを回し、改善をはかります。さらに、意思決定後の実行スピードを加速するために、関係者間の議論を徹底し、それぞれが納得感を持って事業遂行できるように取り組んでいきます。また、新たな価値創造の場面では、組織が縦・横で連携し、相互作用しながら取り組んでいくことが必然です。そのため、実行力強化という観点では、まず、新事業創造に向けて、各人の権限と責任を明確にします。次に、パートナリングを常に意識してスピーディな事業遂行に取り組みます。これまで、当社は「自分たちの技術やノウハウで何とかしよう」という自前主義が非常に強かったのですが、この意識の改革に努めます。最後に、グループ経営の推進では、NECグループにおける全体最適を追求します。200社強の関係会社、約10万人の従業員それぞれが、働き方変革を実践し、「One NEC」としてグループ全体の風通しを良くすることで、変化の激しいこれからの時代に向かって、全体最適に取り組んでいきます。

コンプライアンスの徹底・企業文化の進化

ページの先頭へ戻る

×ボタンまたはEscキーで閉じる 閉じる