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NECのデザイナー

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“細部へのこだわりの積み重ね”が、心を動かすデザインの源泉になる

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友岡由輝
2002年入社 金沢美術工芸大学デザイン科 製品デザイン専攻

多様なバックグラウンドを持つメンバーとともに新事業を創る部署に所属する友岡さん。携帯電話の製品デザインで培った感性や感覚に訴えるデザインセンスは、手がけたプロダクトがIFデザイン賞を受賞するなど高い評価を受けています。現在は、新事業や新会社の立ち上げを目的とした部門に所属し、自ら手を動かすデザインを行いながら、マネージャーとしても若手デザイナーをリードする立場で活動中。

友岡さんが現場でこだわっていること、自身のデザイナー観について話を聞きました。

アウトプットにこだわる

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若手デザイナーと一緒にデザインサンプルを検討する

もともと大学でプロダクトデザインを専攻していたこともあり、入社後は携帯電話のハードウェアのデザインを担当しました。その後、業務用システムのUIデザインなど、徐々に専門領域を広げ、現在は新しいサービスや製品のコンセプトデザインや、プロトタイプ開発、NECのオフィス環境のデザインに至る、広い領域にわたり活動しています。

今のデザインマインドを持つに至ったきっかけは、入社後に携帯電話のプロダクトデザインを担当したことでした。携帯電話の開発には多くのプロセスがあり、全ての過程で高い精度を求められました。手に取る大きさの携帯電話は、角の丸みの微細な変更が、全体のデザインに影響します。仕上げの塗装色にも多くの関係者が検討に加わります。この経験を通して、世の中にある物は、それぞれ多くの人が関わり、彼らの価値観で支えられているのだと実感しました。このような体験を経て身の回りのモノを、デザイナーとして常に観察するようになりました。

このようなキャリアを通じて、「言葉も大切だけど、デザインのアウトプットも重要」ということを、デザイナーとして強く意識するようになりました。ロジックも求められますが、人の心を動かすのはやはり最終的なアウトプットではないでしょうか。

デザインのチカラで、チームワークをより強く

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breesのホームページ

フィンテックサービスを提供する「brees」という新会社を作るプロジェクトでは、設立時のサービス検討から参加して、ロゴデザインや、アプリのプロトタイプ制作に至る、全てのプロセスに関わり、細部まで気配ったデザインを心がけました。

このような新事業を考えるプロジェクトでは、メンバーの想いを視覚化し、共有することで、チーム内の結束やモチベーションを高めることが求められます。チームワークに参加するデザイナーとしては、ここで期待されている以上のアウトプットを出すよう心がけています。なぜかというと、メンバー間で気づかなかった問題や、新しいアイデアが出てくる可能性があるからです。こうした積み重ねがプロジェクトを前進させるエンジンにもなると実感しています。

私がNECへの入社を決めたのはシンプルな理由でした。仲の良かった大学の先輩が入社して、楽しそうに仕事をしていたからです。入社後は、先輩たちと時間を忘れて仕事に打ち込む傍ら、「デザインとは何か?」といった根源的なことも議論してきました。最近では、マネージャーとしてチームをけん引することも増えてきましたが、若いデザイナーとは、何でも話をすることができる、気さくな関係を築ければと思います。

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何でも話ができるチーム作りに気を配る

高い専門性と、豊富なキャリアを通じて企業内デザイナーとして信頼感を得る

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福本岳也
1999年入社 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科

NECの製品やサービスに関するUXデザインを担当。「人間中心設計(HCD)専門家」(※)の資格を持ち、主にソフトウェア開発領域のUXデザインプロジェクトをディレクションする福本さんに、NECの中でのデザインの役割、求められる人物像などを聞きました。
(※商品やシステム開発における人間を中心した設計プロセスを実践できる専門家と特定非営利活動法人人間中心設計推進機構に資格認定された専門家)

製品事業への理解により顧客や事業部からの信頼を得る

モバイル事業をメインに組み込み系のUIデザイナーからスタートして、「人間中心設計専門家」としての知見を活かしながら、画面デザインに限らず、 “製品とユーザーのタッチポイントであるインタフェースをデザインする”という事を幅広くやってきました。

また、NECのデザイン戦略を考えるコーポレートデザイン部門において、企業におけるデザイン部門の在り方についてなど、現場のデザイナーとは違う立場からデザインについて深く考える時期もありました。

現在はマネージャとして、製品事業についての経験とUXの専門家として、UIデザインのみならず、そのあるべき姿を事業部と一緒になって考えていく業務を担当しています。

会社の事業にどれだけ貢献できるか

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企業内デザイナーとしての役割を語る

自分たちデザイナーが持っているスキルと感覚を一番生かせるのは、「具体化すること」と、「具体化する目的を“見える化”すること」ではないでしょうか。加えて、具体化したデザインをビジネスとして成立させるという事を念頭に置く必要があります。それが「企業内デザイナー」として求められる事でないでしょうか。

ただ、あまり最初からコストを意識し過ぎるとアイデアの幅も縮んでしまうので、アイデアを拡げる事も大切でしょう。若手デザイナーのやり方を受け入れながらも、一方で事業のことを考えていく。それがキャリアを積んだデザインマネジメントとしてやるべきことではないかなと思います。

またデザイナーは、とかく「自分は特別だから」みたいな感覚になってしまいがちです。もちろん、他人には真似のできないデザインスキルを持っていることを期待される場面もありますが、企業の一員として、“他部門の人たちと一緒にどう事業を成功させるか”という目線を持つことが大切だと感じています。

いまは、AIやIoTなど、データ利活用の時代といわれていますが、データの可視化においてデザインの力が求められており、新しい領域でデザイナーが活躍できる場が増えてきています。NECも、こうした分野に注力しており、事業部門からも期待されていると感じています。

私も、NECの製品やサービス開発で得た数多くの知見と高い専門性により、関係部門との信頼関係を築き、新しい領域においてデザインが貢献できると考えています。

デジタルトランスフォーメーションを加速し、NECが様々な領域にチャレンジしていく事業環境にあって、今は、デザイン部門もある意味大きなスタートアップのような状態だと思います。デザインの範疇にとどまらず、こういう事業を成功させたい!という気持ちを強く持っている人に集まってきて欲しいですね。

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週末は家族と共に
大自然の中でボルタリング!