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マイナンバーが描く未来の生活を、目に見える形に。
マイナンバーカードを活用した展示デモNECでは、マイナンバー制度の導入に合わせ、政府や地方公共団体向けにさまざまなソリューションの提供やインフラ整備に貢献してきました。さらに、基盤システムの構築のほか、マイナンバーカードの民間企業におけるビジネスでの利活用、将来的な官民連携の実現に向けて、様々な可能性を検討しその普及に向けた活動を推進しています。
こうした取り組みのひとつとして、NECでは、「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO 2015」において、マイナンバーカードを活用した、近未来の生活について紹介する展示デモ「マイナンバーで私たちの生活はこう変わる」を実施しました。これは、マイナンバーカードを活用することで、国民や行政、企業にとって、どのように便利な未来が描けるのかをわかりやすく示したものです。展示デモは、多数の来場者を集めるだけでなく、テレビのニュース番組に取り上げられるなど、大きな反響を呼びました。
NECグループのデザイン部門は、デモシナリオの検討にはじまり、次世代端末と連携するウエアラブル端末のプロダクトデザインと、デモ画面のデザインを担当しました。



次世代端末を使った展示デモ「マイナンバーで私たちの生活はこう変わる」は、来場者が殺到しデモの回数を予定より増やすなど、大盛況に
デザインのアウトプット
誰でもスムーズに迷わず操作できるように
デモの内容を考えるにあたり特に気を配ったのが、3画面を生かしたダイナミックなアニメーションを使い、見せ方を工夫することはもちろんのこと、デモ画面を操作する人向けに使いやすくすることです。そこでデザイン部門では、主な操作は一番下の画面に集約、一番上の画面には見学者のデモの説明と操作方法を案内するなど、機能の振りわけを行いました。


タッチパネル付き次世代端末と、ウェアラブル端末の2つを使いデモを実施
一方、マイナンバーカードを安全かつ便利に持ち歩くための手段を検討し、指紋認証に対応した腕時計型のウェアラブル端末を試作。展示会用のプロトタイプデザインには、シンプルでオーソドックスな造形を採用し、グローバルに受け入れられるデザインを志向しました。


次世代端末と連携するウエアラブル端末
ビジュアルの力でデモを華やかに演出
マイナンバーのある未来の生活をわかりやすく伝えるためには、誰もがイメージしやすいライフイベントや手続きを例に示すことが大切です。そこで当プロジェクトでは、わたしたちの生活になじみの深い結婚(「結婚ワンストップ」)と、健康維持・増進(「ヘルスケア」)に関するデモを実演しました。
「結婚ワンストップ」のデモは、ウェアラブル端末と顔認証によりログインすることで、結婚にともなう行政、民間サービスに関する名義変更や住所変更を一元的に行えるというイメージです。なおここで、ウェアラブル端末は、マイナンバーカードと同等の電子証明書機能を保有させることで将来サブカードとして利用できることを想定しています。
また、結婚によるライフステージの変化、またその人の特性や行動履歴に応じて最適なお買い物情報や必要となるクーポンを提供するなど、民間企業の方がご覧になった時に、マイナンバーおよびマイナンバーカードというインフラが自らのビジネスに今後どのように活かせるのか、という視点を取り入れてデモストーリーを構成しています。



結婚に必要な手続きや新生活に役立つサービスが、華やかなピンクをベースとした画面で展開する「結婚ワンストップ」
健康づくり・維持増進のデモでは、マイナンバーによって個人の必要な情報を紐づけることができるため、地方公共団体や企業などで受けた検診の情報を遡って確認したり、さらにフィットネスなどで行った測定記録や運動履歴なども確認できるデモストーリーにしました。運動は継続的な取り組みが大切ですが、そのモチベーション維持のために、スタンプラリー風のポイント活用も提案。運動量や活動に応じてポイントが貯まり、それを地域マネーに変換できたり、更に施設やサービスの利用時にマイナンバーカードやウェアラブルをかざすことでチケットレス利用の例を紹介するなど、マイナンバーカード利活用の可能性について、身近な例を様々な角度から採り上げご紹介しました。



健康への取り組み状況などを把握できる「ヘルスケア」政府のマイナンバー広報用ロゴマークl「マイナちゃん」を活用し、アニメーションを駆使して親しみやすくわかりやすい画面遷移が展開する
どちらのデモシナリオにおいても、無味乾燥な手続きに終わらないよう、画面のビジュアル面に力を入れ、明るく華やかな印象になるよう配慮しました。円弧を基本モチーフにして、ボタンを配置するなど、画面のイメージを統一すると共に、ダイナミックなアニメーションなども採り入れ、展示会場で目につきやすくわかりやすい画面をデザインしました。
デザインのプロセス
「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO 2015」にふさわしいデモとして、企画段階では、公共手続き・金融手続き、高齢化社会対策、地方創生など、その時のトレンドや来場者の理解度、関心度などにも配慮しながら、複数のシナリオ候補がありました。これに対して、わたしたちはワークショップを行い、候補案を絞り込んでストーリーを具体化していきました。
同時に、デモのテーマにふさわしく、会場において見映えのする画面デザインについても検討されました。Web等から多数のイメージサンプルを集め、社内コンペを行い、方向性を確定しました。


デザイン画面や表現は、さまざまな画面サンプルを集め、想定ユーザーが魅力的と感じる方向性を検討


ストーリーを元に、機能的な画面検討から、魅力的な画面作りへと検討が深まる