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NEC社長の森田、全国の現場へ 社員の声をトコトン聞く リアル対話会で再発見した価値

画面越しでしか見たことがなかった社長から、現場への想いを直接聞けた──。国内外に広く拠点を持ち、社員約11万人を有するNECグループ。社長兼CEOの森田隆之は就任以降の3年間、オンラインを中心に国内外の社員との対話を多く重ねてきました。「社長のメッセージを直に聞けた」「経営陣のめざすものがよく理解できた」といった声があがり、エンゲージメントスコアも着実に向上。一方で、本社以外の社員にとっては、どこか遠い存在でもありました。人との距離感が再び近づいたポストコロナ時代、社長と社員の距離感にも変化を生み出すべく、森田は積極的に現場に出向き始めました。それが2023年に始めた「リアル対話会」です。この場を通して生まれたNECの価値の再発見とは。

敢えてテーマは設けない 「私たちへの期待が聞けた」

「なんでもいいよ。遠慮せずにどんどん質問して」と笑顔で呼びかける社長の森田。

森田を取り囲むのは100人ほどの社員。特別なテーマは敢えて設けずに、その場で手を挙げる社員からの質問をトコトン受けて「対話」をする。それがリアル対話会です。

「初めて部下を指導することになった。森田社長が若いころに意識していたことは?」
「名古屋で働く社員たちに期待していることを聞きたい」

最初は緊張した面持ちの社員たちが、次第に質問を次々と寄せるようになります。森田が丁寧に答えるうちに、あっという間に予定の1時間が過ぎていきます。大阪で開かれた対話会では、大阪出身の森田が関西弁で話しかけるシーンもあるなど、毎回和やかな雰囲気に。
「私たちが働いている拠点への期待が聞けて、やる気につながった」
「社長が現場の自分たちのことも考えてくれていると感じることができた」
「コロナ禍の入社で入社式もオンラインだったけど、初めて社長に会えた」

社員からはこうした前向きな声が寄せられます。このポジティブな意識の芽生えが、まさに「リアル対話会」の目的でもあります。すなわち「社員エンゲージメントの向上」です。

NECは2025中期経営計画の両輪に「戦略」と「文化」を位置づけており、「文化」における重要な目標に社員のエンゲージメントスコアの向上があります。NECのPurpose(存在意義)の実現には高いモチベーションを持った人材が欠かせません。エンゲージメント向上を目的の一つに据え、森田が2021年の社長就任から毎月欠かさず続けている社員とのコミュニケーションの場が、「CEO Town Hall Meeting(タウンホールミーティング)」です。オンラインを中心に始まったタウンホールミーティングには毎回1万人を超えるグループ社員が参加しています。

こうして森田が築いてきた社員との双方向の絆を生む場をもっと発展させようと、「リアル対話会」は生まれました。大阪、福岡、名古屋など本社から遠い拠点だけでなく東京・府中などの近場の事業場も含め、全国の支社・工場・グループ会社などに足を運んでいます。

ものづくり×DX 「それができるのが私たち」

対話による「発見」も生まれています。

想定以上の350人以上が集まり大盛況となったNECプラットフォームズ掛川工場での対話会。社員からは拠点の存在意義に関わる、こんな質問が出てきました。

「NECグループはDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を経営の柱にしている。私たちNECプラットフォームズのような、ものづくりの会社がどのようにDX社会に貢献していけばいいのか」

森田はこう答えました。

「私たちが持っている資産をどう使って、本当の付加価値を出していくかを考えていかなければならない。ものづくりにDXを掛け合わせて、どう価値を出せるかが、まさに『クライアントゼロ』の実践例になると思う。それができるのが、まさにこの場所。生産現場を持つ強みだ」

クライアントゼロとは、NEC自身をゼロ番目のお客様(クライアント)と見立てて最先端のテクノロジーの活用を実践するという考え方のこと。その知見を活かして、お客様や社会に価値を提供していきます。ものづくりの「現場」を持つNECだからこそできるDXがあり、届けられる価値がある。もちろん、ここで初めて公表された考え方ではありません。それでも、社長が直に伝えることで強く心に響くものがある。自分たちの価値を再発見した社員たちの表情は一変しました。

森田は「全世界の社員と直接対話をしたい」と語ります。社長自ら、全国の拠点に出向き、社員と直接会話をする「場」を作る。こうした取り組みは、確実に社員一人ひとりの心に「変革」の芽生えを生み出しています。

掛川工場では社員とのランチ会も

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