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Truly Open, Truly Trustedとは 世界を覆うリスクへの対処、NECが伝えたいこと

NEC社長兼CEO 森田 隆之

誰もがネットワークを介してOpenにつながる今日、実世界でも、サイバー世界でも、大きな混乱とリスクに直面しています。この課題を解決するために、企業に何が求められるのか。社会価値創造というPurpose(存在意義)の実現に向けて、NECが今、大切にしているキーワード─Truly Open, Truly Trusted―を、森田隆之CEOが、先日開かれた世界デジタルサミット2022(主催:日本経済新聞社)で講演し、紹介しました。真のOpen、真のTrustedとは。森田CEOのメッセージをお伝えします。

Truly Open──NECの持つ強みとパートナーの力を合わせる

真のOpenな世界の実現のために、NECが貢献できることをご紹介します。

一つはOpen化による技術革新とインフラ多様性の確保です。

まずは5Gです。NECは様々な基地局製品を組み合わせられるOpen RANに力を入れています。この1年で、NECのポジションは大きく進展しました。世界ではボーダフォンやテレフォニカ、1&1など新興から大手までパートナーと手を組んでいます。国内でもbeyond5G、6Gを見据えた次世代のインフラに向けた共同開発に取り組んでいます。

地球全体の通信をカバーするためには、海底、宇宙の活用も欠かせません。NECの海底ケーブル敷設は世界シェアの3割。2021年にはMeta(Facebook)社と契約を結んで初めて大西洋においても新たな建設を始めました。また、1995年に世界初の宇宙光通信実験に成功して以来、世界に先駆け人工衛星を活用した光通信技術の開発に取り組んできました。2020年度には世界で唯一、光衛星間通信システムで、海底ケーブルと同じ1.5μmの超長距離通信に成功しました。

海底から宇宙まで、Openなネットワークを確保し、そこで生まれる新たな産業やサービスを支え、イノベーションを加速させる。今後も、開発への投資を進めていきます。

もう一つは、異業種間の共創・コラボレーションです。

一例として、地域課題の解決に向けた南紀白浜空港(和歌山県)の実証実験があります。空港を運営する南紀白浜エアポートやロボット技術会社などと協力。空港にローカル5Gのネットワーク環境を構築し、ロボットによる案内サービスなど新たなサービスを目的とした実証実験を始め、来訪者増大をめざします。

グローバルパートナーとの共創もあります。今年度から、感染症流行対策イノベーション(CEPI)とともに、AIによる次世代ワクチン開発を始めました。

5月にダボス会議とあわせて開かれたAIライフサイエンスのパネルディスカッションにも参加し、CEPIとのワクチン開発も含めたAI創薬について議論しました。

NECが誇るAIは、今や創薬において欠かせない技術です。NECは早い時期からAIを免疫分野に応用しており、抗原予測技術に強みを持っています。ディスカッションに参加したのも、その実績があったからです。ダボスを通じて世界的な関心の高さを感じました。

CEPIは、次のパンデミックが起きたら100日でワクチンを開発し届ける「100 Days Mission」を掲げています。このミッションのパートナーに選ばれたのは、日本で初めてです。

世界経済フォーラム提供

Truly Trusted ── 現実のリスク、漠然とした不安に対応するには

真にOpenな世界を実現するためには、あらゆる局面で信頼性を担保するTrustedな環境が不可欠です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やウクライナ 侵攻、経済安全保障に加え、サイバーアタックの増加やメタバース・Web3・NFTといった新たな領域も次々に生まれ、リスクは多様化かつ複雑化しています。

このリスクに立ち向かうため、NECは何ができるのか。

まずはセキュリティ技術です。サイバー空間の脅威が増す中、各国はクラウドについて経済安全保障戦略を打ち出しています。

NECは長年、行政システムの開発・運用に関わり、海外のクラウド事業者とも協業実績があります。これらの強みを生かして、データを保護しつつ利活用するための環境を構築し、国のDX推進に貢献していきます。サイバーセキュリティ人材の育成についても、大学などと連携を進めています。

企業活動のデジタル化・リモート化が進む中、これからは場所・働き方を制約せず、信頼を常に確認する「ゼロトラスト」を前提としてシステムをデザインする必要があります。NECは「正しくつくる、正常をつづける」最先端技術で貢献。最近ではNTT様との提携で、サプライチェーンのセキュリティリスクを可視化し、継続的に検知・対応することでリスクを低減する技術を開発しました。

量子暗号技術にも強みがあります。NECは量子暗号を20年以上研究しており、国内に研究開発・製造拠点を保有。安定稼働に必要なICT技術全般も提供することができます。

一方で、技術の進展には漠然とした不安もつきまといます。顔認証など公共の場で収集されるデータが増えることへの不安や、AIによる意思決定で生まれる差別への恐れなどです。

5月のダボス会議では、AIと人権に関するパネルディスカッションにも参加しました。公共の場のAI使用における信頼性がテーマで、政府、民間セクター、学会の著名なリーダーと議論しました。NECはAI、顔認証のグローバルリーディング企業だからこそ、不安をときほぐし、技術がつくる社会価値を世界に訴える責任があります。

ダボスでの議論は二つともタフなものでした。AIと人権というセンシティブな課題だからこそ、直接、正々堂々と議論することで伝わるものがあったと、手ごたえを感じています。表面上の理解では、信頼を得ることはできません。

不安をときほぐすには、NECという企業が信頼されることが大前提です。

NECでは2018年、AIに関するビジネス活動を人権尊重の観点で適切に行うためデジタルトラスト推進本部が発足。研究開発においては、AI技術そのものへの信頼性を高める取り組みとして、説明可能なAIの研究に10年以上にわたって注力しています。

NECの技術が公正に利用されることを自ら担保し、社会に示していくことが真のTrustedとなり、イノベーションの可能性を最大限に引き出すことにつながります。

世界デジタルサミットのテーマは「デジタルトラスト-信頼できるデジタル社会へ」。ダボス会議のディスカッションでも、OpenとTrustedが議論の大前提として存在していました。

世界の課題にどう向き合うか。共通して伝えたかったNECの答えを、改めてご紹介します。

Truly Open, Truly Trusted ─ This is NEC.

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