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「次こそは、自分たちが」挑戦を続ける生徒たちが憧れの舞台で見つけたもの

特別支援学校などに通う中学生・高校生がチームを結成し、日本一を目指す「全国ボッチャ選抜甲子園」。11回目となる2026年の大会決勝は、8月8日、全国の予選を勝ち抜いた16チームにより、東京・墨田区のひがしんアリーナにて開催されました。
NECは、そのPurpose(存在意義)に掲げる「誰もが人間性を十分に発揮できる社会の実現」に向けた取り組みの一つとして、本ボッチャ大会をスポンサーとして支え続けています。
そしてその支援は、決勝大会を支えるだけではありません。NECが大切にしていること、それは、決勝大会に進んだチームだけでなく、予選で敗退した学校にも次の挑戦につながる機会をつくることです。今年も応援企画として、予選敗退校の中から1校を、この決勝大会へ招待するとともに、学校訪問を実施しました。
招待校の生徒たちは、本企画を通じて、決勝の舞台やトップ選手のプレー、他校との交流から刺激を受け、「次こそは、自分たちが」という思いが育くまれます。さらに学校訪問では、選手やNECボッチャ部との交流を通じて競技への意欲を高め、生徒たちの挑戦を後押ししています。
2026年、その取り組みの対象となったのが、群馬県立あさひ特別支援学校の「SUN RISE」でした。
憧れの舞台で芽生えた「次こそは」

この取り組みが、次の挑戦につながった例もあります。
前年のエキシビションマッチと応援企画に参加した長野県稲荷山支援学校の「Fox Boccias」は、今年、予選をトップで突破。決勝大会でも勝ち進み、見事準優勝に輝きました。
昨年は予選敗退という悔しさを味わったFox Boccias。引率した伝田浩章教頭によると、前年のNEC応援企画とエキシビションマッチへの参加をきっかけに「生徒たちのスイッチが入った」といいます。週末には近隣の大会へ積極的に参加し、実力を高めてきました。
今年、その決勝会場を見つめていたSUN RISEの4人にも、次の夏があります。


エキシビジョンマッチ、選手コールに観客の声援が響く中、笑顔で応えるSUN RISEのメンバーたち(左)。
狙いを定めた一球に力を込める中嶋さん(右)。
メンバーは、岸川稟さん(高等部1年)、中嶋一翔さん(中学部3年)、渡邉咲希さん(中学部3年)、栗原陽さん(中学部2年)です。
第2回大会から挑戦を続けてきたSUN RISE。これまで予選を突破できたのは2回で、今大会も惜しくも予選敗退となりました。しかし、「来年も同じメンバーで大会に挑むことができる。今回の経験を力に変え、再び憧れの舞台を目指します」と意気込んでいます。
また決勝戦前に行われたエキシビションマッチでは、ボッチャ日本代表チーム「火ノ玉ジャパン」の唐司あみ選手、庵木菜名選手、関根彩香選手の3人と対戦しました。


エキシビジョンマッチ後、会場の雰囲気を楽しむ(左から)渡邉さん、岸川さん(左)。
握手を交わす(左から)庵木選手と栗原さん(右)。
この対戦では、岸川さんが投じた青いボールが、ジャックボール近くにあった赤いボールを大きく弾くと、会場から大きな歓声が沸きました。
中嶋さんのダイナミックなオーバースローの投球には、MCを担当したレッド吉田さんからも思わず「おおー、マサカリ投法!」と大きな声が上がりました。
しかし、さすがは火ノ玉ジャパン。あっという間に形勢を逆転すると、第1エンドを2-0、第2エンドを4-0で試合を終えました。
試合後、緊張なのか、悔しいのか。SUN RISEの4人は言葉少なでした。
それでもキャプテンの渡邉さんは、
「強くて難しかったけれど、本当に楽しかったです」
と振り返りました。
勝利した火ノ玉ジャパンの関根選手は、
「迷いのない投球が素晴らしかったです。色々な学校の選手が来ているので、たくさん友達を作って帰ってくださいね」
とエールを送りました。
来年こそは予選を勝ち抜く。
4人には、新たな目標ができました。
決勝大会の経験を、その先へ


SUN RISEの選手たちは、モニター越しの庵木選手の言葉から新たな挑戦への力を得た(左)。
マイクを手に、庵木選手へ真剣な質問を投げかけるキャプテンの渡邉さん(右)。
大会から約1カ月後の9月17日。
NECと日本ボッチャ協会のスタッフは、群馬県立あさひ特別支援学校を訪問しました。決勝大会で生まれた挑戦への気持ちを、一度きりで終わらせず、次の大会へつなげていくための交流イベントです。
イベントには、エキシビションマッチで対戦した「火ノ玉ジャパン」の庵木選手もオンラインで参加しました。
庵木選手は、「ボッチャは誰でもできて、いろんな世代の選手と話せるのが魅力。ぜひ楽しんでプレーしてください」と語りかけました。
エキシビションマッチでは、これまで経験したことのない大観衆の声援を受けてプレーしたSUN RISE。
岸川さんから、
「試合前にモチベーションを上げるために何をしていますか?」
と質問が出ると、庵木選手は、
「緊張はするけれど、好きなアニメを見てリラックスしています」
と笑顔でアドバイスしました。


笑顔になる練習の大切さを伝える日本ボッチャ協会の矢作さん(左)。
投球を伝授するNECボッチャ部メンバー(右)。
続いて、日本ボッチャ協会の矢作公佑さん、NECボッチャ部メンバーが加わって交流会が行われました。
矢作さんは緊張気味の4人を前に、まず「笑顔になる練習」からスタート。
「ボッチャは楽しくやることが一番大事。笑顔で声をかけ合おう」
と声をかけました。
交流を通じて、生徒たちにも少しずつ変化が生まれています。
岸川さんは、パラ卓球の選手でもあり、2029年に群馬県で開催される全国障害者スポーツ大会への出場を目指しています。
ボッチャとの“二刀流”に挑戦する理由を聞くと、
「ボッチャ甲子園はチーム競技なので、仲間がいる方が頑張れるんです」
と話します。
チームスポーツを経験したことで、「さらに負けず嫌いになった」そうです。
チーム最年少の栗原さんは、
「とても緊張したけれど、夢のような時間でした。来年は高校受験と両立しながら、ボッチャ甲子園への出場に向けて頑張りたいです」
と誓いました。
チームを率いる西村一哉先生も、子どもたちの変化を実感しています。
「決勝大会のエキシビションマッチで、子どもたちが変わりました。終わった後は『試合ではコミュニケーションが大事だね』と自発的に話し合っていました。大会後にこうして学校まで来ていただいたことで、生徒たちの心に一度灯った火が、消えずに持続できると思います」
エキシビションマッチや交流会の練習試合でスーパーショットを連発した中嶋さんも、
「もっと練習して点を取りたい。来年は優勝したいです」
と力強い笑顔を見せました。
日本ボッチャ協会の三浦裕子事務局長は、今回の取り組みの意義をこう語ります。
「多くの方のサポートのおかげで大会は年々活気づいており、NECさんが全国の学校を訪問する取り組みも、生徒たちのモチベーション向上につながっています。この盛り上がりを次の大会にもつなげていきたいですね」
校舎のすぐそばを流れる渡良瀬川には、美しい朝日が昇ることで知られています。チーム名「SUN RISE」も、学校名である「あさひ」に由来しています。来年の夏、4人はどんな姿でボッチャ甲子園に挑むのでしょうか。


NECは、特定の学校だけを応援するのではなく、ボッチャ甲子園が多くの子どもたちにとって憧れの舞台となり、「自分たちも出場したい」と思える大会として、これからも長く続いていくことを応援しています。
NECがPurposeに掲げる「誰もが人間性を十分に発揮できる社会の実現」。それは、「一緒があたり前の社会にする」を目指す日本ボッチャ協会の想いとも重なります。NECは今後もボッチャの応援を通じて、誰もが夢を抱き、挑戦できる環境づくりに貢献していきます。