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NEC キッズ・テクノロジー・ワールド

なっとく!技術のヒミツ 海の底で世界中がつながってる!深海8千mの最先端ネットワーク、海底ケーブルのヒミツ

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外国のニュースや海外で行われているスポーツの試合の生放送を、テレビで見たことがあるよね。インターネットでは外国の動画も見ることができるし、家から外国に電話することもできる。もちろん、電子メールのやりとりもできる。
でも、どうやって外国とつながっていると思う? 実は、深い海の底にしかれた海底ケーブルが世界中をつないでいるんだ。

海底ケーブルって何?

海をこえて情報(じょうほう)をやりとりする

いまはスマホみたいに無線で通信できるモノもえたけど、家のパソコンや電話にはまだケーブル(線)がついているものも多いよね。パソコンや電話は、このケーブルを通して、文章や写真や声などの情報じょうほう(※)を送ったり受け取ったりしている。
「みんなのネット教室 インターネットってなんだろう」

海底ケーブルは、海をこえてデータ(情報)をやりとりする場合に使われる、いってみれば、そんなケーブルの巨大版きょだいばんだ。いろいろな情報を、海の向こうの国々とやりとりするために海の底にしかれていて、びっくりするほど大量の情報が、海底ケーブルの中を行ったり来たりしている。そんな海底ケーブルのネットワークが、世界中の海にはりめぐらされているんだよ。

赤い線と黒い線が全部海底ケーブルなんだよ。海底ネットワーク図こんなにたくさん!海底ケーブルが世界中をつないでいるね。

衛星通信(えいせいつうしん)より、だんぜん速い!

アメリカからの大リーグ中継ちゅうけいとか、外国からのテレビ中継って衛星えいせいでやってくると思っている人も多いかもしれない。たしかに、少し前までは、通信衛星を使った「衛星中継」がほとんどだったんだけど、今ではそのぎゃくで海外との通信のほとんどは海底ケーブルでやりとりされているんだ。海底ケーブルで送る方が衛星中継より速いし、雨や台風などの影響えいきょうも受けにくいからなんだよ。

日本とアメリカの距離きょりはざっくり9000kmだけど、通信衛星は地上から3万6000kmの上空にあるし、電波は上って下りてこないととどかないから、2つの場所を結ぶ距離は7万2000kmになる。地球上の2つの場所を結ぶ距離は、海底ケーブルの方がずっと短いから、情報が速くとどくんだよ。

衛星通信と海底ケーブルの比較図

やりとりできる情報の量も多い!

もうひとつ、海底ケーブルのほうがすごい点がある。それは、やりとりできる情報の量。最新の海底ケーブルでは、たった1秒間でDVD2100まい分以上の情報が送れるんだ。これは通信衛星の1000倍以上だ。これは今の海底ケーブルが最新のテクノロジーできているからなんだ。

通信衛星の情報量イメージ海底ケーブルの情報量イメージだから、あっという間に情報がとどくんだね。

海底ケーブルって、どういうもの?

海底ケーブルを見たことのある人は、大人でもほとんどいない。なにしろ、深い海の底にあるからね。どのくらい深いかというと、日本とアメリカを結ぶケーブルの場合、一番深いところで海底8000m。富士山ふじさんがまるまる2つしずんでしまうぐらいの深さだ。

日本〜アメリカ(西海岸)間は約8,000km。最低でも中継器80台〜100台は必要。

そんな深さに海底ケーブルをしくのも大変だけど、深い海の中でもこわれないようにつくるのも大変なんだ。深海では800気圧きあつ(例えると親指一本に自動車一台を乗せているぐらいのすごい圧力あつりょく)がかかるから、その重さにたえられなくてはいけないし、サメとかの生物にかじられても切れないようにしなくてはいけないんだ。浅いところでは、船のいかりや漁師りょうしさんのあみに引っかかったりしないよう、海底にうめてしまうんだよ。

ジャーン!これが海底ケーブルだ!どっちが深いところ用だと思う?
う〜ん、左の方が太くて頑丈そうだから、左が深いところ用かな?
ざんね〜ん!左が浅い海用、右が深い海用なんだって!

深い海用の海底ケーブルは直径が2cmくらいだけど、浅い海用の方は何かにぶつかったりすることが多いから、しっかり守られているんだ。だから深い海用の海底ケーブルより、太くつくられているんだよ。

浅い海には頑丈な太いケーブル、深い海には軽くて細いケーブルが使われている。

ケーブルの断面図

ケーブルをしく海の深さに合わせて、いろいろな種類の海底ケーブルをつくっている。情報が行き来するのは一番内側の光ファイバーだ。そのまわりを鉄で囲んで守り、鉄線や銅板どうばん、ポリエチレンをまいてつくるんだ。この海底ケーブルをつくるのにもNEC独自どくじ技術ぎじゅつが使われているんだよ。

どうやって海底にしずめるのか?

海の底って平らじゃないんだよ。陸と同じで山や谷があってデコボコだし、生き物のすみかやサンゴの森もある。だから、まずは海底の様子を細かく調査ちょうさして、どういう道すじでケーブルをしくのが一番いいのか、地図をつくるところから始めるんだ。

道すじが決まったら、海底ケーブルを専用せんようの船にのせて、いざ出航!
と、いいたいところだけど、海底ケーブルは何千キロにもなるし、まず工場でつくらないとね。で、いちど海にしいちゃうと、もう直せないから、しずめる前にテストしてから船に乗せるんだけど、何千キロもあるから、船に乗せるだけでも1ヶ月くらいかかる時もあるんだ。

<敷設船>海底ケーブルをしずめるための専用の船<ケーブルタンク>船の中にある海底ケーブルをしまうための場所

床かと思ったら、下にある白いものがすべてケーブルなんだね!

いよいよ、海底ケーブルをしずめるよ。浅いところでは海の底のさらに下に海底ケーブルをうめるんだけど、この機械にはクワみたいなものがついていて、海底をたがやしてミゾをつくり、そこにケーブルを自動的にうめていくんだよ。

深いところでは、動いている船から海底ケーブルをたらしていくんだよ。海底の地形だけではなく、しおの流れも計算して、数千メートルも下にある決められた海の底の場所をねらうんだ。富士山くらいの高さから毛糸をたらし、東京から大阪おおさかまで正確せいかくにしいていく感じかな。途中とちゅうで切れてもいけないし、少しのずれもゆるされないし、大変そうでしょ。船に乗る技術者は、何ヶ月も乗りっぱなしだし、本当に大変なんだよ。

海底ケーブルをうめる専用の機械

海底ケーブルの敷設

地震(じしん)や津波(つなみ)の観測(かんそく)にも役立っている!

意外と知られていないんだけど、地震じしん津波つなみ観測かんそくするのにも海底ケーブルは使われているんだ。地震や津波を観測できる機械を海底の地震のそうくつの上に置いておくんだ。すると、その場所の近くで地震がおきると、そのゆれを感じて観測データを海底ケーブルを使って陸地にとどけるんだよ。データは光のスピードで送られてくるから、地震のゆれや津波より先に陸上にとどくんだ。それで、地震や津波が起こる前にけいほうを出せるんだね。

海底地震計

世界は、海の底でどんどん結びついている

海底ケーブルの役目は、これからの社会でますます重要になってくる。実はNECは、海底ケーブルの技術で、世界で3本の指に入る実力をもつ会社だ。世界のあちこちでNECの海底ケーブルは使われていて、いまは東南アジアを結ぶ最新の海底ケーブルネットワークをつくるプロジェクトに取り組んでいる。海の底で、日本と世界の結びつきは、どんどん強くなっているんだよ。

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