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リコージャパン株式会社様
お客様向けクラウドサービスの運用を効率化し、運用経費を約20%削減
サービスの向上とクラウドビジネスの拡大を実現
- 業種:
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- 製造・プロセス
- その他業種
- 業務:
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- 経営企画
- その他業務
- 製品:
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- ソフトウェア/運用管理
- ソリューション・サービス:
-
- クラウド
- サービス/アウトソーシング
事例の概要
課題背景
- 自社製の管理ツールをお客様個々のAWSサーバ内へインストールする必要があり、サービス提供のための原価を下げられなかった
- AWSの機能進化が速く、そのつど自社製ツールのアップデートに多大な手間やコストをかけていた
- お客様の増加に伴い管理対象も増え、運用管理の負荷増大と属人化が進んでいた
成果
サービス原価を約20%低減
サービスを提供するための原価が約20%も低減でき、そのメリットをお客様へ還元できた
ツール開発のリスクを削減
自社製のツール開発が不要となり、キャッシュアウトの平準化が実現し開発リスクがなくなった
運用管理が正確かつ容易に
分かりやすいGUIで複数サーバの設定が行えることで設定ミスが根絶され、ステータス監視なども効率よく行えることから、運用品質が向上した
導入ソリューション
リコージャパン株式会社様がお客様に提供されるクラウド基盤の電源制御やバックアップ等の定型作業を、WebSAM JobCenter がスケジュールに従い自動で確実に実行します。
実行状況はマネージドサービスセンターでモニタリングされており、異常発生時は瞬時にマネージドサービスセンターへメール通知され、監視スタッフは素早く状況を把握し対応することで、システムの安定稼働を実現しています。
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事例の詳細
導入前の背景や課題
AWS環境で自社製管理ツールの開発コストや、運用管理の負荷が急増
AWS対応のジョブ管理ツール「WebSAM JobCenter」(以下、JobCenter)を導入する以前、リコージャパン株式会社様(以下、リコージャパン様)ではリコークラウドソリューション「マネージドサービスfor AWS™」用の管理ツールを、社内で独自に開発していました。しかし、そこでは多くの課題を抱えていたといいます。
「AWSの速い機能進化へすばやく対応するため、自社製ツールのブラッシュアップをしなければならず、そのつど少なからぬ開発投資が必要でした。その負荷を、上位の階層で吸収できないかと考えたのが導入のきっかけでした」と岡田 功太郎氏は振り返ります。
自社製ツールは、AWSのお客様個々のサーバへインストールして24時間稼働させなければならず、稼働コストをお客様側に負担していただく必要がありました。そして、お客様のサーバが増えれば増えるほど管理対象も増加し、管理工数の負荷が増え続けるのが大きな悩みでした。また、ツールから通知されるジョブの実行結果も分かりにくく、受け取り処理をする高スキルの専属スタッフが必要だったといいます。
「アラートメールは、それぞれのステータスを理解していないとシステムで何が起きているのかが不明なため、担当者に依存する属人化が進んでいました」と西秋 明広氏。
「もし自社製ツールに何らかの問題やインシデントが発生した場合、誰もが対応できるわけではなく、いちいちツールの開発担当者を通さないと分からないという、開発人材の属人化も発生していました」と細田 干城氏も語ります。
特にAWSの機能アップデートは頻繁に行われるため、これらの課題を一気に解消できる新たな仕組みの必要性が、JobCenterを選択・導入する大きなファクターとなりました。
選択のポイント
開発コストを丸ごと削減でき、NECの手厚い支援とパートナーシップが魅力
JobCenterを導入する際、比較検討した他ベンダーのジョブ管理ツールがありました。しかし、長期にわたり安定した品質でツールを提供できそうなベンダーは少なく、NECの過去の実績や信頼性を評価して、最終的にはJobCenterに決定しました。また、リコージャパン様では近年、NECとの協業でビジネスに取り組んでいる実績があり、社内のパートナーシップ的な判断も働きました。
「JobCenterは、NECの社内運用でも利用されており、改善を繰り返しながら強化されていると聞いていますので、より業務の実践に近い品質であろうと考えました」と森 仁平氏は語ります。
JobCenterは低コストで導入でき、内部でツールを開発するよりもコストが抑えられるため、リコージャパン様のお客様やパートナー様へ展開できるスケールメリットも大きいと判断しました。
「事前にJobCenterを試しましたが、GUIが優れているので非常に見やすく操作も分かりやすいという印象でした。導入の際も、NECはサポートという感じではなく、チームメンバーのように親身になって支援してくれました」と西秋氏は振り返ります。
JobCenterの導入は2016年9月半ばにスタートし、10月中旬にはリリースを完了。システム設計が終わり構築フェーズに入ってからは、カットオーバーまで実質1週間もかからない短期導入だったといいます。また、NECはJobCenterハンズオンセミナーも開催しており、セミナー参加者からのコーチングだけで誰もが使いこなせることが分かり、安心かつスムーズに導入が進みました。そして同年12月から、実際にお客様への運用を開始しました。
「ライセンスの支払い方法も月額型で、弊社のビジネスの成長に合わせて課金されるモデルなので、リスクが低く済みます。また、NECと一緒にビジネスを拡大しようということで、お互いがビジネス目標についても共有意識を持って取り組める点が、とても大きいと思います」と岡田氏は語ります。
導入後の成果
内部原価を約20%削減し、新たなサービスやビジネスの拡大に貢献
JobCenterの導入と同時に、様々なメリットも生じています。まず、サービスを提供するための内部原価が約20%も低減しました。その効果をお客様へ還元するために、サーバを複数台契約したお客様にはディスカウントが提案できる、新しい料金メニューが可能になりました。
「JobCenterは1台で複数のサーバの制御が行えることや、AWSのタグの機能を有効活用できるようになったため、導入および設定コストを大幅に削減できました。それがメニューの改訂へと繋がり、お客様へ非常にアピールしやすく喜ばれる結果となりました」と掛 亜理沙氏は語ります。
運用管理面では、お客様からスケジュールの変更依頼があった際、従来の手書きによるスケジューリングではミスが発生しがちでしたが、JobCenterのGUI環境ではミスがなくなりました。また、サーバの起動状態やバックアップのステータスなどを即座に把握できるので、サーバ環境の監視が容易になり、運用品質が大きく向上したのも大きな成果です。
「ツールを導入すると、普通は習得に教育期間が必要ですが、JobCenterは直感的に使い始められるので、教育のコストや時間が不要なのも大きなメリットです」と細田氏は語ります。
「JobCenterを導入したあと、その運用面まで相談させていただきました。製品のサポートだけでなく、私どものプロジェクトを密に支援していただけた点も、安心して利用できる点だと思います」と掛氏は評価します。
今回のJobCenter導入は、AWSにおけるジョブ管理の負荷やコストの低減を目的としていますが、リコージャパン様では今後の導入拡大も検討中です。
「JobCenterの活用領域を拡大するのがこれからのテーマですが、逆にJobCenterが今後どのように機能進化していくのかも、弊社としては気になりつつ大いに期待している点です」と森氏は締め括りました。
NEC担当者の声
これまで、リコージャパン様とは、弊社ハードウェアのお取引が中心でしたが、今後はソリューションおよびサービスにおいても、ビジネスをご一緒させていただくべくご提案申し上げておりました。そんな中、今回のJobCenterのご採用は、その契機となるような非常に大きな協業のチャンスだと捉えています。今後は、リコージャパン様におけるサポート&サービスの更なる強化、またその先のお客様とのビジネス拡大に、更なるご協力と貢献ができればと考えております。
実際の運用現場を教えていただき、問題と解決法を一緒に検討させていただけたことで、現場ニーズに応えることができる製品強化やユースケース検討が行えました。JobCenterの製品にとってもよい機会でした。今後も、弊社製品によりリコージャパン様のビジネスを拡大・創出できるようなお付き合いを続けさせていただければと思います。
お客様プロフィール
リコージャパン株式会社
所在地 | 本社:〒105-8503 東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル |
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創業年 | 1959年 |
資本金 | 25億円 |
売上高 | 5,996億8,300万円(2016年3月現在) |
従業員数 | 19,587名(2016年4月1日現在) |
事業内容 | 多彩な業種の経営・業務課題の解決を支援するソリューションをはじめ、複合機(MFP)やプリンタなどICT関連商品の販売と関連ソリューション、システムインテグレーションとソフトウエア設計・開発、およびサポート&サービスの提供 |
URL | https://www.ricoh.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2017年2月21日)