サイト内の現在位置を表示しています。

Microsoft SQL Server 2016 の継続使用に伴う課題

本ページは、Microsoft SQL Server 2016 の延長サポート終了(EOS)に関する重要な情報と対応策をまとめた特設サイトです。
サポート終了により発生するリスクや影響を明確にし、移行によって得られるメリットをわかりやすくご紹介するとともに、NEC が提供する移行支援サービスや関連情報も掲載しています。
旧バージョンをご利用中のお客様が、安心・安全に次のステップへ進むための判断材料としてご活用ください。

マイクロソフト社 延長サポート終了時期のご案内

SQL Server 2016 サポート終了(EOS)について

SQL Server 2016 は、2026年7月14日をもって延長サポートが終了します。これにより、マイクロソフト社からのセキュリティ更新プログラムや技術サポートの提供が停止されるため、今後の運用に向けた対応が求められます。

サポート終了がもたらす影響

サポート終了後も SQL Server 2016 を使い続ける場合、セキュリティリスクの増加、パフォーマンスの低下、保守コストの上昇など、さまざまな課題が発生する可能性があります。
本セクションでは、こうしたリスクをカテゴリ別に整理し、それぞれに対する具体的な対策と、移行によって得られる改善効果をご紹介します。

リスクと対策

SQL Server 2016 のサポート終了により想定されるリスクは、セキュリティ、パフォーマンス、運用コストなど多岐にわたります。
以下の表では、それらのリスクをカテゴリ別に整理し、それぞれに対する代表的な対策をまとめています。

カテゴリ リスク内容 推奨される対策
セキュリティ セキュリティパッチが提供されず、攻撃リスクが増大 SQL Server 2022 など最新バージョンへアップグレードし、継続的な更新を受ける
パフォーマンス ソフトウェアの老朽化によりパフォーマンスが低下 最新バージョンの新機能でパフォーマンスを改善
コンプライアンス 業界標準や法令に準拠できなくなる可能性 最新バージョンでの準拠機能を活用
コスト 古いハードウェアの保守費用が増加 サーバ統合や仮想化によるコスト削減

リスクの詳細とその影響

上記のマトリクスでご紹介したリスクと対策について、ここではそれぞれの内容をより具体的にご説明します。
セキュリティ、パフォーマンス、運用コストなど、カテゴリごとに想定される影響と、移行によって得られる改善効果を詳しくご確認ください。

セキュリティ更新停止によるリスク

課題

マイクロソフト社の延長サポート終了後も SQL Server 2016 を継続して使用し続ける場合、以下のようにセキュリティリスクが高まります。

  • 障害発生時にマイクロソフト社サポートを受けられない。
  • マイクロソフト社よりセキュリティパッチが提供されない。
  • セキュリティパッチ以外の修正モジュールは、メインストリームサポート終了時点で、既に提供が終了しております。
提供されるサポート メインストリーム
サポートフェーズ
延長サポート
フェーズ
サポート終了
セキュリティ更新プログラム ×
セキュリティ関連以外の修正プログラム × ×
有償サポート (インシデントベース、時間ベース、その他) ×
仕様変更、新機能のリクエスト × ×

改善策

最新 SQL Server への移行を行います。
最新バージョンである SQL Server 2022 は現在マイクロソフト社メインストリームサポート期間であり、メインストリームサポート終了日は 2028年1月11日となっております。(延長サポート終了日は 2033年1月11日です。)

  • サポート終了日はマイクロソフト社の都合により変更となる可能性があります。最新情報については以下のマイクロソフト社公開情報をご参照ください。

旧バージョンでは使えないセキュリティ機能

課題

SQL Server では、様々な観点でデータを保護するための機能が強化されています。
例えば、SQL Server 2022 で新たに追加された台帳(Ledger)機能を使うことでデータの改ざんが行われていないことを暗号学的に証明できます。
また、SQL Server 2016 では  Enterprise Edition のみで使用可能であった透過的なデータ暗号化(TDE)機能が、SQL Server 2019 以降から Standard Edition でも利用できるようになり、エディションに関係なくセキュリティの機能が使用可能となりました。
上記のような機能を利用できない古いバージョンの SQL Server では、お客様が求めるセキュリティ要件を満たせない場合があります。

以下は、SQL Server 2022 で利用できるセキュリティ機能の一例です。

改善策

昨今の高度化するサイバー攻撃等の脅威からデータを保護するには、強化されたセキュリティ機能を兼ね備えた SQL Server へのバージョンアップをご検討ください。

パフォーマンス面での限界と改善の可能性

課題

データ利用の複雑化やデータ増加などによるパフォーマンスの低下によって、期待する速度でのレスポンスが得られないことがあります。
SQL Server ではパフォーマンスの向上のための機能がバージョンが上がるたびに強化されています。

また、SQL Server 2022 では、新しく作成されたすべての SQL Server データベースに対してクエリ ストアが既定で有効になり、パフォーマンス履歴の追跡に役立ちます。

改善策

最新の SQL Server のバージョンによる新しいテクノロジを利用することによってパフォーマンスの向上が期待できます。

SQL Server 2022 で提供された新機能について、以下のサイトを参照ください。

旧型サーバの維持コスト増加

課題

旧型のサーバ複数台を継続使用することによる HW 保守費の負担が大きくなります。

改善策

仮想環境の利用など、最新サーバへの統合を行い HW 台数を削減することで、HW 保守費を大幅に削減可能です。

SQL Server 2022 への移行で得られるメリットまとめ

SQL Server 2022 への移行は、単なるバージョンアップではなく、セキュリティ・パフォーマンス・運用性・コスト最適化のすべてにおいて、システムの価値を高める重要なステップです。
旧バージョンでは対応が難しかった課題に対して、SQL Server 2022 は多くの機能強化と改善策を提供しています。
将来の拡張性やクラウド連携も視野に入れた、より安全で効率的なデータ基盤の構築が可能になります。
今こそ、リスクをチャンスに変える移行を前向きにご検討ください。

NEC の支援サービスのご案内

NEC では、SQL Server のバージョンアップや移行に関する豊富な実績とノウハウを活かし、プロフェッショナルサービスを提供しています。
NEC のプロフェッショナルサービスでは、以下のような支援サービスを提供しており、他社で購入されたライセンスにも対応可能です。
詳細は こちらのサービス紹介ページ をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問(FAQ)

基本情報に関する質問

Q1SQL Server 2016 のサポートはいつ終了しますか?
A1

マイクロソフト社による SQL Server 2016 の延長サポートは、2026年7月14日をもって終了します。

Q2サポートが終了すると、何が起こるのですか?
A2

セキュリティ更新プログラムや不具合修正が提供されなくなり、システムの安全性や安定性に影響が出る可能性があります。

技術・運用に関する質問

Q3SQL Server 2016 を使い続けることはできますか?
A3

技術的には使用可能ですが、セキュリティリスクやサポート対象外による障害対応の遅れなど、運用上のリスクが高まります。

Q4SQL Server 2022 に移行するメリットは何ですか?
A4

セキュリティ機能の強化、パフォーマンスの向上、最新のハードウェア・OSとの互換性など、多くの利点があります。

NEC の支援サービスに関する質問

Q5NEC のサポートは、他社で購入した SQL Server にも対応していますか?
A5

はい、NEC 以外から購入されたライセンスでも、サポートサービスをご利用いただけます。

Q6バージョンアップの作業はどのくらいの期間がかかりますか?
A6

システムの規模や構成によりますが、事前のアセスメントを通じて最適なスケジュールをご提案いたします。

コスト・ライセンスに関する質問

Q7SQL Server 2022 への移行にはどのような費用がかかりますか?
A7

ライセンス費用、移行作業費用、必要に応じたハードウェア更新費用などが発生します。詳細は個別にお見積もりいたします。

関連情報・参考リンク

SQL Server 2016 のライフサイクル情報
SQL Server 2016 のメインストリーム/延長サポートの終了日や、各エディションのサポート状況が確認できます。

Windows Server および SQL Server のサポート終了に関する公式ガイド
サポート終了後の選択肢や、Azure への移行、拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)などについて詳しく解説されています。

Windows Server 2016 サポート終了(EOS)への早期準備開始のススメ
Windows Server 2016 の延長サポート終了に関する NEC のサイトはこちらをご覧ください。