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NEC、コロンビアにおける早期地震検知・解析に向けた実証を開始

~緊急地震速報システムの取り組みを加速し、将来の地震対策の向上に貢献~

2025年9月4日
日本電気株式会社

NECは、総務省による公募「コロンビア共和国におけるICTを活用した早期地震検知・解析技術の導入可能性に係る実証調査の請負」に採択され、コロンビア共和国(以下 コロンビア)における緊急地震速報システム(Earthquake Early Warning System、以下 EEWS)の導入に関する実証を開始します。
本実証では、NECが構築したEEWSの海外初導入を目指し、コロンビアでのEEWSの有効性の確認や課題点の抽出などを2025年9月から2026年3月にかけて行います。

地震速報におけるEEWSの役割

背景

コロンビアは日本と同じ環太平洋地震帯に位置する地震大国です。1999年1月にはキンディオ県でM6.2の地震が発生、2023年8月には首都ボコタでもM6.3の地震が発生し、甚大な人的・物的被害が報告されています。一方で、緊急地震速報システムが確立されていないため、地震情報を政府や国民に早期に知らせるシステムの整備が求められています。
NECは気象庁のEEWSを構築し、2007年から17年以上にわたる安定稼働の実績があり、今後コロンビアへのEEWSの導入が実現すれば、同国の地震対策に貢献できると考えています。

EEWSについて

EEWSは、地震計が検知した初期微動(P波)から震源と規模(マグニチュード)を計算し、主要動(S波)が伝わる前に強い揺れが来ることを知らせることができるシステムです(注1)。活用方法としてはマスメディアや携帯電話などを通じた国民への報知、インフラの自動停止、エレベータ制御等が挙げられ、人的・物的被害の軽減に寄与します。

実証の概要

本実証に先立ち、NECは2024年度の総務省の公募「コロンビア共和国におけるICTを活用した早期地震検知・解析技術の導入可能性に関わる調査の請負」の採択を受け、2025年1月から3月にかけて事前調査を行いました(注2)。本調査ではコロンビアで過去に発生したマグニチュード5以上の12回の地震について、地震計のデータをEEWSに入力して解析し、コロンビアの過去地震のデータがEEWS上で稼働し、震源や規模を予測した結果が出せることを確認しました。
この事前調査を踏まえ、今回の実証では実際にコロンビア国内に設置されている既存の地震計とEEWSをオンラインで接続し、取得データをリアルタイムで解析する実証を行います。

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事前調査に活用した地震観測点と地震発生場所のデータ
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EEWSモニタ画面

NECは本実証による成果を通じて、コロンビアにおけるEEWSの導入可能性に関する調査を進め、同国における地震対策の向上に貢献することを目指します。

以上

関連リンク

安全・防災(Public Safety): デジタルトランスフォーメーション | NEC
URL:https://jpn.nec.com/safercities/safety/index.html

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