NEC、良品データの学習のみで不良品を検出するAIを製品化
~「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」を強化~
2018年5月8日
日本電気株式会社
NECは、画像データを用いた検品業務の効率化などを実現する、NECのAI技術群「NEC the WISE」(注1)の1つであるディープラーニング(深層学習)技術を搭載したソフトウェア製品「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」を強化し、本日より販売活動を開始します。
不良品を検出する検品業務にAI(機械学習)を導入する際、従来は良品・不良品双方の画像データを1000件規模で事前学習する必要がありましたが、製造精度の高い日本の工場などでは、不良品データを大量に収集する事が困難なため、検品業務にAIを導入しにくい、という課題がありました。
「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」は、高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行う軽量・高速なAIエンジンとして、工場ラインでの検品業務などに活用されていますが、今回新たに、良品データのみで学習可能なOneClass分類アルゴリズム(注2)を導入することにより、製造品質が高く不良品データを入手しにくい製造業においても、検品業務にAIが適用可能となりました。
これにより、大量生産の工場ラインにおいて、長時間かつ均一な判断を求められる検品業務の効率化が可能となり、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現に貢献します。
製品名、価格、出荷開始時期、販売目標
製品名 | 価格(税別) | 発売開始時期 |
---|---|---|
NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習V2.2画像解析版 |
375万円~ | 2018年6月4日 |
NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習V2.2マッチング版 |
375万円~ | 2018年5月21日 |
- 販売目標:今後3年間で300システム
強化内容
- 不良品データが少ない検品業務でもAI(機械学習)を適用可能
AI(機械学習)を活用した画像解析において、良品データのみで学習可能な分析手法であるOneClass分類アルゴリズムを導入しました。製造品質が高く不良品データが入手しづらい検品業務にも、AIを適用できるようになりました。 - ナビゲーションによる画面操作で分析が容易に
操作画面のインターフェースを刷新し、分析機能を全て集約しました。ナビゲーションに従った操作が可能となり、分析専門家以外の利用者でも容易に分析可能になりました。 - 数字情報を含むテキストデータのマッチング分析が可能に
企業の人材採用や離職防止などで活用されているテキストデータのマッチング分析において、従来はテキストとして取り扱っていた数字情報を、本来の数字としての意味を保ったまま解析できるようになりました。
また、2017年5月に開設したパートナー企業との協業プログラム「NEC Software WORKS for RAPID機械学習」(注3)の参加企業数が50社を超え、ワークショップや技術交流会などで得られたノウハウを活用し、参加企業自らのデジタルトランスフォーメーションの実現に貢献しています。
なお、NECは本製品を以下に出展します。
- 「IoT/M2M展」(会期:2018年5月9日(水)~11日(金)、会場:東京ビッグサイト (東京都江東区))
http://www.m2m-expo.jp/ - 「NEC the WISE Summit 2018」(会期:2018年6月7日(木)、会場:東京コンベンションホール (東京都中央区))
https://jpn.nec.com/ai/event/summit2018/
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1)
「NEC the WISE」(エヌイーシーザワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。"The WISE"には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。- プレスリリースNEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
https://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html - NECのAI技術
https://jpn.nec.com/ai/
- プレスリリースNEC、AI(人工知能)技術ブランド「NEC the WISE」を策定
- (注2)1種類の画像データのみを学習させることで、2種類の画像データの分類を行う機能です。良品データのみで学習し、異常箇所を検出するモデルを生成できます。
- (注3)NEC、ソフトウェア領域のパートナー制度を強化(2017.5.9)
https://jpn.nec.com/press/201705/20170509_01.html
NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習について
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC AIプラットフォーム事業部
E-Mail:rapid@cmg.jp.nec.com
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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