アルゼンチン ティグレ市が街中監視システムにNECの顔認証技術を導入 ～不審な行動やバイクの2人乗りなども検知～

NECが提供する世界No.1の高速・高精度な顔認証技術（注1）が、子会社のNECアルゼンチンを通じて、アルゼンチン共和国 ブエノスアイレス州ティグレ市の街中監視システムに導入されました。 また、同システムにおいて、ひったくりなどの犯罪につながりやすい「バイクの2人乗り検知」や安全のための「ノーヘルメットでの運転検知」、不審車両を見つける「行動検知」、不審車両の特定のための「ナンバープレート認証」、過去の犯罪発生地域を表示する「犯罪発生マップ」などの先進機能も導入されました。 本システムは、2012年にNECが買収したGlobal View社(注2)が運用していますが、今回、Global View社の運用ノウハウとNECの先進技術を融合し、一層の強化を行いました。 NECは、「社会ソリューション事業」に注力しており、その中核領域の一つであるセーフティ関連のソリューション群「Safer Cities」を、すでに世界40カ国で500システム以上導入しています。 NECは、今後もこれらの豊富な実績をもとに、技術･製品･サービスの開発・強化、パートナー連携により、安全・安心な都市創りに貢献していきます。

背景

NECアルゼンチンとティグレ市は、2013年にNECの「Safer Cities」の様々な技術に関して広く評価・実証を行う覚書を締結しています。
本覚書に基づき、NECはティグレ市の街中監視システムに顔認証技術を提供しました。ティグレ市は顔認証技術を利用して、カメラの映像からリアルタイムに切り出した膨大な量の顔画像を分析し、必要とされている個人の写真データベースと照合します。
これにより、本システムは、鉄道や船のターミナル駅などに設置したネットワーク対応カメラの映像と、膨大な写真データベースをリアルタイムに比較・照合可能となり、今後、検察・司法機関・公共福祉団体などにおいて、行方不明者の捜索などに利用することが可能です。

また、同じく本覚書に基づいて、NECは、犯罪につながりやすいバイクでの2人乗りや、安全のためのノーヘルメットの検知、不審な行動（車両）の検知、自動車や二輪車などのナンバープレートの画像認証などを実現する独自技術を開発、提供しました。加えて、過去の犯罪発生場所を地図上に表示する犯罪発生マップも開発、提供しました。これらの最新技術を街中監視システムに新たに追加、統合し、街中のさらなる安全対策を実現しています。

ティグレ市の街中監視システムはNECが2012年に買収したGlobal View社により運用されています。NECは今回の監視機能を同システムに付加することで、Global View社の運用ノウハウとNECの技術を融合しました。
また、2014年6月に発売した事件・事故の発生や予兆を検知するソリューション「MAG1C (Multi AGencies, 1 Concert)(TM)」(注3)の活用により、システムの機能を拡張していきます。
安全の向上にテクノロジーを積極的に活用しているティグレ市とのパートナーシップがさらに強固になったと確信しています。

本システムの導入にあたり、Sergio Massa現国会議員（前ティグレ市長は、次のように述べています。
「ティグレ市は、今後も一層、同システムの開発を進める中で、住民や観光客向けに安全、安心を提供することが最も重要と考えています。本システムの技術は決して過度なものではなく、安全、安心の実現のために実際に必要なものです。また、本システムでは、最新技術を統合することで、群衆の振る舞い検知のような最新かつ革新的な街中監視も実現しています。今回、住民との強い結束力を構築しながら、安全・緊急にかかわる各省庁の能力を向上できたと考えています。」

NECラテンアメリカ　リージョナルコンピテンスセンター長のJorge Vargasは、次のように述べています。
「NECは、今回のシステム納入によりティグレ市民の安全向上に貢献し、同市をサポートできることを大変喜ばしく思っています。NECは、顧客の意思決定に向けた様々な情報提供に貢献するため、顧客とともに開発を続けていきます。ティグレ市の先進技術の活用による市民の生活の質向上に向けた継続的な意志と先見性を推進力として、より良いソリューションの開発・提供を通じて安全な都市づくりを進めてまいります。」

NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全･安心･効率･公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。