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インタビュー実施日:2021.11.3
正智深谷高等学校サッカー部コーチ 若松 徹朗 氏
小中高大の一貫指導を目指したデジタル化への挑戦
小中高大の指導者間でのメソッド、ナレッジを共有し、一貫指導を確実なものにできることが決め手に
Q. まずサッカー部の構成について教えてください。
・選手人数/160名
・スタッフ数/9名(監督1名、ヘッドコーチ1名、コーチ5名、フィジカルトレーナー1名、事務1名)
・スタッフ数/9名(監督1名、ヘッドコーチ1名、コーチ5名、フィジカルトレーナー1名、事務1名)
Q. スポーツ育成支援プラットフォーム(以降:MethodBASEと記載)の導入きっかけを教えてください。
2020年2月に神奈川県内で開催された「岡田メソッド 自立する選手、自律する組織をつくる16歳までのサッカー指導体系」(英治出版)のセミナーに参加させて頂き、Jクラブが指導者間のメソッド、ナレッジの共有を、NECのMethodBASEを使って実施していると知ったのがきっかけでした。
また、正智深谷高等学校では、地域のスポーツクラブや大学とも提携しているのですが、ちょうど指導者間でさらに連携を強める方法がないかと考えていたところでした。MethodBASEを活用することで、フィロソフィー、プレイスタイル、共通言語を指導者間で共有し、小中高大の一貫指導を確実なものにできると確信して、これだと思い導入を決意しました。地域で一体となって、良い選手に育ててあげたいなと考えています。
また、正智深谷高等学校では、地域のスポーツクラブや大学とも提携しているのですが、ちょうど指導者間でさらに連携を強める方法がないかと考えていたところでした。MethodBASEを活用することで、フィロソフィー、プレイスタイル、共通言語を指導者間で共有し、小中高大の一貫指導を確実なものにできると確信して、これだと思い導入を決意しました。地域で一体となって、良い選手に育ててあげたいなと考えています。
MethodBASE導入後は指導者/選手に良い効果が表れ、選手は主体的に考え、発言する力が身についた
Q. 実際のMethodBASEの具体的な活用方法を教えてください。また、若松さんから見て選手にどのような変化が出てきたと感じますか。
まず、最初の1年目はデータを取り溜めることに重きを置いて、日々のトレーニング作成、選手へのメール共有機能をよく活用しています。メール共有機能は本当にいいですね。コロナの影響もあり練習後に振り返りを共有する時間が圧倒的に少なくなっていることを課題と感じていたため、練習後にその日のテーマの「GOOD.BAD.NEXT」を指導者から選手にメールで届けることができる機能は役立っています。練習の意図が伝わることで選手に納得感を与えられています。
また、メールを送るタイミングも指導者が決められるため、私はあえて練習後すぐには共有ボタンを押さず、翌日の朝に共有ボタンを押すようにしています。これは、選手にも練習における目的、テーマを考える時間を作ってもらうことで、指導者の意図を「見抜く、読み解く力」を養成させていくことが狙いです。「読み解く力」が身に付けば、試合時にも相手の意図、狙いも分かるようになるかと思います。実際、練習や試合では選手達の声がけが変わってきました。私たちコーチが伝えたいことを選手が先回りで発信してくれるようになり、うるさいくらい声がでるようになりました。選手の変化を少しずつ感じています。
将来的には、MethodBASE上にノウハウが蓄積され、一貫指導で育った小学生、中学生を高校で預かるようになれば、より質の高い指導を実現できると考えております。今から楽しみです。
また、メールを送るタイミングも指導者が決められるため、私はあえて練習後すぐには共有ボタンを押さず、翌日の朝に共有ボタンを押すようにしています。これは、選手にも練習における目的、テーマを考える時間を作ってもらうことで、指導者の意図を「見抜く、読み解く力」を養成させていくことが狙いです。「読み解く力」が身に付けば、試合時にも相手の意図、狙いも分かるようになるかと思います。実際、練習や試合では選手達の声がけが変わってきました。私たちコーチが伝えたいことを選手が先回りで発信してくれるようになり、うるさいくらい声がでるようになりました。選手の変化を少しずつ感じています。
将来的には、MethodBASE上にノウハウが蓄積され、一貫指導で育った小学生、中学生を高校で預かるようになれば、より質の高い指導を実現できると考えております。今から楽しみです。
Q. 指導者としてMethodBASE導入後に変化はありますか。
選手も変わりましたが、私自身の中でも変化はありました。MethodBASEは日々のトレーニング作成時にテーマを決めてから作成しますが、この作業は非常に重要と感じています。私も導入前まではそうでしたが、指導者の多くが感覚的に、また料理に例えると目分量で指導している指導者が多いことが課題と感じていました。MethodBASEでは作成、振り返りを打ち込みながら自分の頭も整理できますし、客観的にグラフで1週間の練習を可視化してくれるので、1週間のテーマを考え、修正しながら試合に入ることができるようになりました。
また、自分では守備の練習を多くやっている感覚でしたが、実際にグラフを確認すると攻撃ばかりやっていたという週もありました。今では、自分が得意な練習メニューだけでなく、いろんなバリエーションをもった練習メニューを取り組めるようになりました。料理では餃子ばかり、作ってしまうのが自分。子ども達からしたら、中華だけでなく他の料理は食べたいし、そちらの方が栄養になるし、楽しいですよね。
また、自分では守備の練習を多くやっている感覚でしたが、実際にグラフを確認すると攻撃ばかりやっていたという週もありました。今では、自分が得意な練習メニューだけでなく、いろんなバリエーションをもった練習メニューを取り組めるようになりました。料理では餃子ばかり、作ってしまうのが自分。子ども達からしたら、中華だけでなく他の料理は食べたいし、そちらの方が栄養になるし、楽しいですよね。
選手の方々に聞きました
Q. 選手の立場としてMethodBASEを導入した後に変化はありましたか。
A選手:
導入前、練習内容の目的がわからないことも多くありましたが、MethodBASEを使い始めてみると、日々の練習メニューや目標、課題がわかりやすく送られてくるので、チームとしてなにをやろうとしているのが分かるようになりました。自分自身の意識も変わりましたし、チームで同じものを共有しているので、1人1人が考える力が身につき、意思統一ができてきているように感じています。
B選手:
スマホのメールでぱっと確認できるのもいいです。メールが送られてくるたびに、チームの目標に対して、自分達が何が出来ていて、何が出来ていないのか「答え合わせ」のように確認しています。自分では見つけることが出来なかった「GOOD.BAD.NEXT」のポイントを知れるのは貴重です。次に何をすべきかが明確に分かるので、翌日の練習ではGOODを増やそうと意識(モチベーション)を向上させて、練習に取り組んでいます。
導入前、練習内容の目的がわからないことも多くありましたが、MethodBASEを使い始めてみると、日々の練習メニューや目標、課題がわかりやすく送られてくるので、チームとしてなにをやろうとしているのが分かるようになりました。自分自身の意識も変わりましたし、チームで同じものを共有しているので、1人1人が考える力が身につき、意思統一ができてきているように感じています。
B選手:
スマホのメールでぱっと確認できるのもいいです。メールが送られてくるたびに、チームの目標に対して、自分達が何が出来ていて、何が出来ていないのか「答え合わせ」のように確認しています。自分では見つけることが出来なかった「GOOD.BAD.NEXT」のポイントを知れるのは貴重です。次に何をすべきかが明確に分かるので、翌日の練習ではGOODを増やそうと意識(モチベーション)を向上させて、練習に取り組んでいます。
将来的には、提携先チーム以外の選手データも引き継げるとサッカー界さらにはスポーツ界の発展に
つながると期待しています
Q. 将来的にMethodBASEをどのように活用していきたいですか。
小中高大まで合わせると指導者は50人以上います。まだ一部の指導者しか使っていませんが、将来的には全指導者に拡大していきます。各世代の指導者が、提携先の他指導者はどのようなプランで練習をしていて、またどのような試合評価をしているのかをMethodBASEを通して知ることで、地域で一本の芯の指導スタイルをみんなで築きあげたいと考えています。
また、提携している指導者間で選手データを共有できるのは非常に財産になると思っています。過去のトレーニング履歴、試合履歴、また指導者の選手への評価を引き継ぐことで、その子に寄り添った指導が可能になりますね。
さらに将来的には、MethodBASEが広まり、提携先以外のチームから入学した選手データであっても、ボタン一つで引き継げることができれば面白いサッカー界、スポーツ界になりますね。期待しています。
また、提携している指導者間で選手データを共有できるのは非常に財産になると思っています。過去のトレーニング履歴、試合履歴、また指導者の選手への評価を引き継ぐことで、その子に寄り添った指導が可能になりますね。
さらに将来的には、MethodBASEが広まり、提携先以外のチームから入学した選手データであっても、ボタン一つで引き継げることができれば面白いサッカー界、スポーツ界になりますね。期待しています。