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NEC ものづくり共創プログラム
「収益向上を意識したサプライチェーン改革の考え方」セミナー
プログラム案
はじめに | アジェンダ説明 | 5分 |
講演 | 3月4日セミナー録画
|
60分 QA含む |
質疑応答 | 匠メンバーとのディスカッション | 20分 |
アンケート | Webアンケート | 5分 |
講演概要
講演 収益向上を意識したサプライチェーン改革の考え方
(講師:NEC サプライチェーン統括本部 シニアエキスパート 松井聡志)
NECは自社で実践してきたサプライチェーン改革のノウハウをもとに、様々なお客様において、グローバルサプライチェーンの効率化をご支援しております。
本セミナーではNECやお客様との共創事例を交えながらご紹介します。
収益性を最大化するための適性在庫設計

従来は”利益や売上の最大化”を求めていましたが、昨今は“収益性の最大化”、そして“収益性最大化を支える適正在庫の実現”に向けた大きな「経営のパラダイムシフト」が起きています。かつての“拡大市場追随型経営”では、“顧客要求に対して切らさない”が在庫基準の基本でした。しかし収益性を最大にするには、“収益性を最大化する適性在庫”を設計することが求められます。
この改革には部分最適からの脱却、つまり工場が生産性だけを追求することをやめ、サプライチェーンの全体最適に向けたサプライチェーンの構造改革とそれを支える“交差比率”等の新たなKPI策定が必要となります。
在庫の収益性を判断するには「在庫からどれだけ利益を上げているか」を示す“交差比率”(粗利益率×商品回転率)が判り易いです。この指標は従来流通業で使われてきましたが、現在製造業でも自社製品に交差比率を設定する動きが活性化しています。交差比率を製品群毎に設定することは、想定回転率を設定することになります。したがって、収益向上を意識したサプライチェーン改革では、サプライチェーン上の品目群毎の総在庫量に設定値、若しくは上限値を設けることになります。そしてこの活動は最も儲けを稼ぎ出すべき「主力品(A品)」から行うべきで、実際にはA品の小ロット/多頻度での生産と運搬による回転率の向上活動となります。
この在庫適正化を目指した改革は、倉庫代や物流費用に費やされるサプライチェーンコストの削減にという即効性の高い効果に繋がり、直接利益率の向上をもたらしてくれます。システム的にサプライチェーンを可視化するには、この様な期待収益性を前提とした適正在庫の設定に基づく「在庫と物流コストの可視化」を図ることが有効です。
失敗の積み重ねから学んだNECのSCM改革
ここで、20年以上に亘るNEC自身のSCM改革例をご紹介します。当時のNECでは、まとめて造れば原価が下がる、まとめて買えば安くなると信じて多くの在庫を抱えました。そこで、従来の計画生産(Push)方式から、Pull型生産方式に改めました。狙いはサプライチェーン全体の在庫削減とリードタイムの短縮です。
改革の最初に工程間・工場間における運搬(運ぶ)や保管(貯める)をリードタイムの時間の置換え、大きな課題の発生ポイントを探し出しました。この滞留状況をITで見える化し、原因分析や改善を図ることで全体スループットの向上を実現しました。サプライヤー/購買・工場/生産・営業/出荷を俯瞰し一連結でサプライチェーン全体を「市場ニーズに敏感に反応する一つのシステム」として作り込み、自律的に動く仕組み・仕掛けに落とし込みました。NECはこれらの知見と改革力を活用いただいて最終的にお客様に“スリムなサプライチェーン”を実現していただく改革をご支援してまいります。
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