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IoT活用によるサービスマネジメント最新動向セミナー

製造業における事業変革のための
DXデザインの勘どころ

「NECと考える未来に向けたDX事業の創り方」Webセミナー

2021.10.20

DXサービタイゼーション

NECは、2021年9月3日から24日にかけて「NECと考える未来に向けたDX事業の創り方」と題するセミナーイベントを行いました。その第2弾として行った、「製造業における事業変革のためのDXデザインの勘どころ」をテーマとしたWebセミナーの内容をご紹介いたします。コロナ禍などによって製造業を取り巻く環境が想像以上のスピードで変化する中、「サービタイゼーション(モノ売りからコト売りへの変革)を実現したい」「既存プロジェクトの具体化、提供価値の見直しをしたい」といったお客様にお勧めの内容となっています。

不確実性に対応するためには、“企業変革力とデジタル化”が重要

講師:NEC DX戦略コンサルティング事業部
フューチャークリエーションデザイングループ シニアマネージャー 安浩子

NEC DX戦略コンサルティング事業部 フューチャークリエーションデザイングループ シニアマネージャー 安浩子

NECは海底から宇宙まで、世界中の様々な業種のお客様を支援しており、製造業のお客様からも非常に多くの声をかけていただいています。
特に最近は、生体認証やAI、5Gをはじめとするネットワークといった領域におけるNECの先端テクノロジーのご提供を通じて、どんな次世代を創っていくかといったご相談が増えています。
その背景には、製造業を取り巻く環境が、将来予測の困難な“VUCA(Volatility:変動性、Uncertainly:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)”時代に突入し、不確実性をどうコントロールするかが問われていることが挙げられます。そこで、NECのデザイン思考の方法論が注目されているのです。
不確実性に対応するためには、“企業変革力とデジタル化”が重要で、リスクを最小限にマネージしながら試行錯誤する方法が必要です。
そこで、キーワードとなるのが“DX”や“デザイン思考”なのです。

デザイン思考のメソドロジーを活用

これまでのものづくりからの脱却が必要という課題をお持ちのお客様が、デザイン思考のアプローチに注目されています。不確実な時代においては、データ活用やデジタル化によって変化を捉えることがベースとなります。その上で、デジタル時代の事業開発においては、従来のように企業の視点から物事を追求するのではなく、様々なステークホルダーの行動や心理に配慮した本質的な価値を追求し、価値をリフレーミングするといったデザイン思考のアプローチが重要になります。

不確実な時代への対応方法

デザインのメソドロジーには、人・現場の深い洞察から潜在ニーズや革新的な解決策を発見することや、サービスの青写真を具体的に描くサービスデザインがあります。NECでは、これらのメソドロジーを活用してお客様のサービスづくりをご支援しています。

DXデザインコンサルティング「フューチャークリエーションデザイン」

次に、こうしたNECによるお客様へのオファリングについてお話しします。
DX戦略コンサルティング事業部では、「DXによって新規事業開発や業務変革を推進したい」というお客様に対して、「Future Creation Design Team」を結成し、プロトタイプ開発・検証から市場投入までをスピーディーに具現化するDXデザインコンサルティングの「フューチャークリエーションデザイン」をご提供しています。

Future Creation Design Team

その体制としては、「ビジネスデザイン」「ブランディングデザイン」「エクスペリエンスデザイン」「テクノロジー&プロダクトデザイン」「Consumer & Market Insight Center」という5つの組織に分け、それぞれの専門家によるチームを組成してお客様の中に入るという、新しい形でご支援しています。

不確実な時代に対応するデザインプロセス

デザインプロセスは、「“あるべき姿”はどういったものか?」「実現するための課題解決策は何か?」といった大きく8つのプロセスで仮説を立て、検証し、お客様の事業改革をいち早く実現させることをご支援するものです。

デザインプロセス

以上、お話してきましたように、製造業から声をお掛けいただく一番の課題は、モノ売りからコト売りへのサービス化です。これを、デジタルデータを活用し、どうサービス化を配慮して既存事業を再構築していくのか、そして新たな価値をどう発見していくのか、という課題の解決策について次の章でご説明します。

サービスに配慮した既存事業の再活性化
~“モノ売り”から“アウトカム(顧客の成果)”へ~

講師:NEC DX戦略コンサルティング事業部
フューチャークリエーションデザイングループ マネージャー 坪井壘

製造業を取り巻く環境変化

NEC DX戦略コンサルティング事業部 フューチャークリエーションデザイングループ マネージャー 坪井壘

製造業を取り巻く環境の変化により製造業が直面しているのは、競争激化による収益の減少。品質や価格の面で競合他社との差別化が困難になっています。製品やメンテナンスの価格がともに値下げ要求を受ける一方、原価が顕著に上昇している部分もあります。製造業はこうした状況から脱却しなければなりません。
一方、顧客企業はどういった状況でしょうか。ある調査によると、製品の稼働時間を最大化させる必要性を感じており、57%企業はそのために必要なサービスに追加費用を支払う価値があると考えていることがわかっています。つまり、製造業は製品の品質や性能に加え、“稼働時間”という新たな価値を顧客に提供するビジネスチャンスが眠っていると考えるべきであると言えるでしょう。

製造業の勝ち筋は“サービタイゼーション”

このような環境の中で、製造業はどんな勝ち筋を見出していけばいいのでしょうか。
そこで挙げられるのは、顧客のアウトカム(成果)に貢献する道、つまり“サービタイゼーション”です。

顧客の成果に貢献する新たな関係性・収益源の創出

サービタイゼーションとは、「サービスと製品提供を統合した価値を争うこと」と定義されることがありますが、端的には「顧客のアウトカムへの貢献を価値として提供するサービスを販売するビジネスモデルへの転換」と言えます。

2つの事例をご紹介します。
1つは、トヨタ自動車の「KINTO」。従来の購入型や残価設定ローン、リースでは車の所有に関わる費用総額や手続きの手間が不明瞭であった課題に対し、費用全体を月々の支払に包括することで見える化・平準化し、車の気軽な所有を実現させました。
もう1つは、ロールスロイスの「Power by the Hour」。航空機エンジンメーカーとして、従来から値引販売を強いられてきました。そこで、エンジンに多くのセンサーを取り付け、エンジン出力と飛行時間に応じて料金を請求するサービスを打ち出したのです。さらに、エンジンの状態を監視することで予兆保守を実現することで、ビジネスモデルの再構築に成功します。これによって航空会社における整備の負荷を軽減させ、顧客との関係強化も実現させました。

NECのオファリングプログラム

NECでは、お客様のサービタイゼーションを成功に導くためのオファリングプログラムをご用意しています。
その特徴は、次の3点です。
① サービタイゼーションを目指すお客様の戦略策定を支援
② 目指す姿からのバックキャストで戦略を描く
③ 実行可能な計画まで具体化
これらによって戦略の方向性を設定し、明確なサービス戦略を定義・伝達し、戦略方向性にかなう運用能力を保持するために投資に繋げます。

Servitaization Offering Program 全体像

セミナーではさらに初期に自社がサービタイゼーションに取り組むべきかをスピーディーに診断するサービスの特長について紹介しました。

DXデザインの勘所 新たな体験価値の創造

講師:NEC DX戦略コンサルティング事業部
フューチャークリエーションデザイングループ マネージャー 町田正史

新たな価値体験の事例~「テスラ」と「FACY」

NEC DX戦略コンサルティング事業部 フューチャークリエーションデザイングループ マネージャー 町田正史

まずは、新たな価値体験の2つの事例からお話しします。
1つめは、EVのテスラ。「パーソナライズUX」と「ソフトウェアによる体験アップデート」という2つの価値体験を提供しています。前者は、大きなディスプレイに自分好みのアプリケーションを表示させたり、ハンドルやシートなども自分好みにパーソナライズ可能にさせたもの。後者は、前者のアプリケーションによる諸体験がソフトウェアでどんどん良くなることを指しています。
2つめは、オンラインとオフラインをマージさせた買い物体験ができるアプリ「FACY」。商品情報をアプリ上で問い合わせると、店舗スタッフとコミュニケーションすることができ、その後当該店舗で購入したり、オフラインで購入することも可能です。さらに継続的なコミュニケーションを行うことで、相互の関係を強化できます。
2つは全く異なるもののように見えますが、以下3つの共通ポイントがあります。
① リアルとデジタルの融合
② ユーザー中心の視点
③ よりよくなる体験アップデート

“POC貧乏”と“小手先のデジタル化”

では、製造業のお客様から当社に多く寄せられているお困りごとについてご紹介します。大きく、次の2つに分けることができます。

コト化/サービス化に際し、製造業が抱えているお困り事

この2つのことは関係性が深いと言えます。
この課題を解決するDXデザインの勘所とは、「人間起点で、データやテクノロジーを活用し、顧客体験をより良くする新たな体験価値の創造が重要になる」ということです。
この“Digital Experience Design”がつくる世界観や環境とはどういうものか。それは、人と繋がるあらゆるタッチポイントはデジタルで構築され、体験価値の質が変化するというものです。そこは、オンラインとオフラインがマージされる世界でもあります。
では、どのように体験価値を創造すればいいのでしょうか。

体験価値を創造する3つのポイント

基本的な考え方としては、社会と顧客とユーザーの関係性を考慮し、ユーザー中心に物事を捉えることです。ステークホルダーマップを作成し、関係性を理解して誰を中心に考えるかを整理することが肝要です。
その上で、体験価値の創造には不可欠な以下3つのポイントについて説明しました。
① 表層課題を構造化し、体験の起点となる本質課題(インサイト)を導出する
② 点だけでなく、線や面の視点で体験を設計する(コト化する)
③ 体験の設計・検証・運用にデータを活用し、体験をより良いものにする

最後にNECにはHCD(Human Centered Design)の有資格者や人間工学の専門家が20名以上在籍しており、こうしたプロの集団がインサイトリサーチのサービスを提供し、お客様に体験価値の起点となるようなインサイトをお届けすることを伝え、セミナーを終えました。

なお、本セミナーでご紹介しました事例とオファリングについては以下関連リンクにございますWebサイトに一部掲載しておりますので宜しければご参照ください。

NEC ものづくり共創プログラム

【関連リンク】

DXデザインコンサルティング・サービスフューチャークリエイション

デジタルの力で、新規事業や業務改革を起こしたいお客様に社会やお客様の抽象的課題の定義から具体的なプロトタイプによる検証まで、精度の高いアウトプットを提供。4つのフューチャークリエイションデザイン・コンサルメニューをご用意しています。

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