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交通状況測定AIを用いた実験と個人情報の取扱いに関するご案内

2023年12月26日

日本電気株式会社

日本電気株式会社(以下NECといいます)では、交差点周辺に設置したカメラ画像からAI(人工知能)を用いて交通状況を測定し、自動運転の支援や交通事故の抑止、交通需要の予測などに資する情報提供に活用することで、暮らしやすい街づくりへの貢献を目指しています。(注1)
この活動の一環として、2024年1月15日(月) ~2月4日(日)および3月1日(金)~ 3月15日(金) にかけて、渋川市内の交差点にて交通状況を一時的に撮影させていただき、各種領域への道路データ活用に関する実験(以下 本実証実験といいます。)を行います。撮影したカメラ画像は、厳格な安全管理を講じて取り扱い、特定の個人を識別する目的で利用いたしません。
ご理解賜りますようお願い申し上げます。

実験概要

(1)交通状況測定のためのAI(人工知能)の精度向上

NECでは、交差点周辺に設置したカメラ画像を用いて詳細な交通状況を測定するためのAIを開発しています。このAIは画像内の物体の外観から車や歩行者などの種類や状態を推測する技術であり、特定の個人を識別することはありません。このAIを使用して交通状況を測定し、交通参加者などへ即時に伝達することにより、安全性向上や渋滞緩和などの様々な交通サービスの高度化を目指しています。
このたびは、本実証実験にて撮影したカメラ画像をこのAIの精度向上のために使用いたします。

<処理内容>

  • 路側のカメラを使用して道路の交通状況を撮影します。
  • 撮影したカメラ画像から画像を取り出し、画像内の物体に対して種類や状態ごとにラベルを付与します。
    この物体の画像が多様なほどAIの精度が向上します。
  • ラベルごとに物体の特徴を統合したAIを生成します。
  • 新たに撮影したカメラ画像に対して、このAIを使用して交通状況を測定します。
  • ここで撮影したカメラ画像は他の場所や期間に撮影したカメラ画像と組み合わせて繰り返し使用します。
  • 5年後に撮影したカメラ画像を削除します。

(2)交通量測定、交通需要予測、事故調査高度化等に向けた交通状況分析

撮影したカメラ画像からAIを用いて道路の交通状況(車および歩行者の位置・速度・進行方向など)を測定し、これらの測定結果の統計情報を分析することにより、各種領域のサービスへの活用が可能か検証します。

<処理内容>

  • 路側のカメラを使用して道路の交通状況を撮影します。
  • 撮影したカメラ画像に対して交通状況測定AIを使用して車両/歩行者/バイク/自転車の交通量や速度等を測定します。
  • カメラ画像と測定結果の統計情報を用いて交通状況/道路状況を可視化し、各種サービスへの適用可能性や経済性を検討し、効果の検証を行います。

<カメラ画像の利用目的>

  • 交通量測定
    都市計画や商業施設のマーケティングなどの用途に活用し、地域活性化への貢献を目指します。
  • 公共交通機関の需要予測/安全性向上
    公共交通機関の運行最適化/事故の抑止などの用途に活用し、地域交通の発展等への貢献を目指します。
  • 事故調査高度化
    交通事故のリアルタイムな状況確認などの用途に活用し、交通事故の早期解決等への貢献を目指します。
※ここで撮影したカメラ画像は本実証実験のみに利用いたします。また、カメラ画像は特定の個人を識別する目的で利用せず、第三者へ提供することも一切ございません。

(3)交通事故抑止、小型モビリティの安全走行等に向けた交通状況分析

撮影したカメラ画像からAIを用いて道路の交通状況(車および歩行者の位置・速度・進行方向など)を測定し、これらの測定結果の統計情報を分析することにより、各種領域のサービスへの活用が可能か検証します。

<処理内容>

  • 路側のカメラを使用して道路の交通状況を撮影し、個人が識別できないようプライバシー加工を施します。
  • 撮影したカメラ画像に対して交通状況測定AIを使用して車両/歩行者/バイク/自転車の交通量や速度等を測定します。
  • カメラ画像と測定結果の統計情報を用いて交通状況/道路状況を可視化し、各種サービスへの適用可能性や経済性を検討し、効果の検証を行います。

<カメラ画像の利用目的>

  • 交通事故抑止
    衝突予測アラートによる車両の安全走行支援などの用途に活用し、交通事故削減等への貢献を目指します。
  • 小型モビリティの安全走行
    小型モビリティ(自律走行ロボット等)の遠隔監視による安全走行支援などの用途に活用し、モビリティの活用拡大を通じた人材不足の課題解決等への貢献を目指します。
※「(2)交通量測定、交通需要予測、事故調査高度化等に向けた交通状況分析」とは異なる時間帯に撮影し、ここで撮影したカメラ画像は本実証実験のみに利用いたします。また、カメラ画像は特定の個人を識別する目的で利用いたしません。

撮影場所・撮影範囲

  • 本実証実験は、群馬県渋川市 裏宿交差点を含む県道33号沿いにて実施します。
  • 信号柱および電柱にカメラを取り付けて撮影します。

撮影の日時とカメラ画像の保存期間

以下のスケジュールにて撮影を行います。

  • 撮影実施期間:2024年1月15日(月) ~2月4日(日)および3月1日(金)~ 3月15日(金)
    • カメラ設置工事期間により日程が変更となる可能性があります。
    • また、状況によって早期終了の可能性がございます。
  • 撮影したカメラ画像の保存期間:
    (1)交通状況測定のためのAI(人工知能)の精度向上:2029年3月31日まで
    (2)交通量測定、交通需要予測、事故調査高度化等に向けた交通状況分析:2024年3月31日まで
    (3)交通事故抑止、小型モビリティの安全走行等に向けた交通状況分析:2024年3月31日まで

個人情報の取扱いについて

  • NECは個人情報の保護に関する法律、同法の政令や規則及び同法のガイドラインなどの遵守のための基本方針を策定し、個人情報の取得、利用、保存等を行う場合の基本的な取扱方法を整備しています。整備した取扱方法に従って個人情報が取り扱われていることを責任者が確認しています。カメラ画像等の個人情報を取り扱う機器や電子媒体の盗難等を防止するための措置を講じるとともに、不正なアクセス又は不正なソフトウェアから保護する仕組みを導入しています。
  • 撮影したカメラ画像は、特定の個人を識別する目的で利用いたしません。
  • 撮影したカメラ画像は、適切な管理のもと、NECグループ会社およびパートナー企業へ委託する場合があります。
    また、個人情報を含むカメラ画像については、法令等に別段の定めがある場合を除き、第三者へ提供することはありません。
  • 個人情報の取扱いについては、IoT推進コンソーシアムの「カメラ画像利活用ガイドブックver3.0(注2)」の配慮事項を参考に対応いたします。

個人情報管理責任者

日本電気株式会社 クロスインダストリービジネスユニット
クロスインダストリー事業開発部門 交通インフラDXシステム統括部 シニアディレクター

本実証実験に関するお問い合わせ先

日本電気株式会社 クロスインダストリービジネスユニット
クロスインダストリー事業開発部門  実証実験担当
Email:mobility-experiment@cibu.jp.nec.com