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IoTを活用した、ものづくりソリューションを支援
ものづくり経営ダッシュボードのコンセプトモデル「IoT(Internet of Things)」の活用により、世界の製造業の現場では「次の産業革命」とも言える大きな転換期をむかえています。NECでは、IoTを活用した次世代ものづくりソリューション「NEC Industrial IoT」を提供。世界各地の工場をつなげた最適な生産の実現や、付加価値の高い新製品・サービスを創出することで、日本の製造業のさらなる競争力強化に貢献しています。

こうした取り組みによる成果物のひとつが、「ものづくり経営ダッシュボード」です。NEC各部署から、技術視点、営業視点、顧客視点の3つの視点を持つメンバーが集まり、IoTを活用した新しいソリューションを生み出しました。世界中に分散した生産拠点からあがってくる、人、もの、機械のすべてのデータを一元的に見られるようにしたもので、経営者や工場管理者など見る人の立場に合わせた情報をタイムリーに提供し、迅速な意思決定を支援します。
NECのデザイン部門は、当プロジェクトのスタート段階から参加。ソーシャルバリューデザインの手法を用い、複数部門の共創活動を主導し、あるべき姿の創出に貢献しました。また、実際に経営ダッシュボードをデザインする段階では、「立場」や「役割」のニーズに合わせた情報の見せ方を提案し、画面への落とし込みを担当しています。
「ものづくり経営ダッシュボード」は、次世代ものづくりの先進的な事例として大きな注目を集め、ものづくり産業の発展や日本の国際競争力強化に役立つと評価された製品が選出される、日刊工業新聞社の2015年(第58回)「十大新製品賞」を受賞しました。


「ものづくり経営ダッシュボード」
デザインのアウトプット
「ものづくり経営ダッシュボード」のデザイン上の特長のひとつが、見る人の立場や役割に合わせて、最適な見え方になるよう配慮していることです。
グローバル情勢や災害などに対応した経営判断をサポート
経営者向けには、全体の様子がわかるよう下記のようなマップ表示で情報を提供しています。グローバルな生産環境では、分散した工場を管理するだけでなく、各地域における需給調整や為替変動、災害などの突発的なリスクにも備えなければいけません。そこで経営者向けの表示画面では、災害など突発的リスクの情報と、生産現場からあがってくるさまざまな情報を合わせて表示することで、気づきを促し、素早い経営判断をサポートするよう工夫しています。

現場サイドが世界に拡散した工場を一元管理するために
一方、工場管理者などの現場サイド向けには、世界中に分散した工場の情報を網羅的に表示します。拡散した工場からあがってくる情報をひとつにまとめ、まるで「ひとつの工場」のように表示することで、生産工場間での部品調達や、各工場間でのサポートを促す応受援などに関する素早い判断を支援します。また、「部品→製造工程→製品→結果→予測」という実際の工場での流れに合わせて情報を表示しているため、直感的に工場の様子を把握できます。

このように経営サイド(サイバーサプライチェーン)と、現場サイド(フィジカルサプライチェーン)の両方の情報を見える化し、経営資源として活用できるソリューションは、公開当時ほとんど存在しておらず、「ものづくり経営ダッシュボード」は大きな注目を集めました。
NECのデザイン部門では、「ものづくり経営ダッシュボード」の画面デザインにあたり、利用者のペルソナ(経営者・現場トップの具体的な人物モデル)を作成。この人たちが、どのような場面で、どのように利用するのかを想定しながらワイヤーフレームの検討などを行うことで、より実用的なソリューションの実現に貢献しました。



