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【神奈川県】相模原中央支援学校とのボッチャ交流イベント
2022年度 全国ボッチャ選抜甲子園 応援企画
NECが協賛する「全国ボッチャ選抜甲子園(以下、ボッチャ甲子園)」の出場校と交流する応援企画として、2022年9月に神奈川県立相模原中央支援学校を訪問し、NECボッチャ部との交流イベントを開催しました。イベントではNECボッチャ部より、投球方法などの技術だけでなく、試合中のコミュニケーションの大切さなどを紹介しました。
NECが推進する、誰もが夢を抱き挑戦できる環境づくりに向けた取り組みを、盛り上がった当日のイベントの様子とともに紹介します。
NECボッチャ部と「ボッチャ甲子園」出場チームの交流

障がいの有無に関わらずスポーツの楽しさを知ってほしい。そしてスポーツを通じて、勝つ喜びや負ける悔しさ、チームで協力することの大切さを学んでほしい。そんな想いを込めて、NECはボッチャ甲子園を応援しています。
この日訪れた、相模原中央支援学校のボッチャチームは、2020年からボッチャ甲子園に参加。3回目の参加となる2022年は出場42校中16位の成績を残したものの、残念ながら予選会敗退という結果でした。「来年こそ、ボッチャ甲子園の決勝大会出場を!」次の目標に向けて意欲を燃やす生徒たちを応援したいという想いから、NECはこのイベントを企画しました。
ボッチャで大切なのはコミュニケーション
相模原中央支援学校の体育館に参加者が集合し、まずはNECボッチャ部による投球レッスンから交流イベントがスタート。ボッチャは戦略が重要なスポーツで、状況に合わせた多彩な投球テクニックを駆使できるかが勝負のカギを握ります。投球レッスンでは、そんなテクニックを身につけられるように、NECボッチャ部が普段行っている練習方法を紹介しました。
投球のレッスンが始まった当初は遠慮がちだった生徒たち。NECボッチャ部のチームメンバーが投球テクニックを披露すると、生徒のみなさんは次第に身を乗り出して、食い入るようにその姿を見つめていました。


後半の時間は、NECボッチャ部も生徒たちに混ざり、試合形式の合同練習を実施。試合開始にあたって、NECボッチャ部が生徒たちに強調して伝えたのが、試合中にメンバー間で取るコミュニケーションの大切さです。チームのメンバーが互いに声を出し合うことで、緊張がほぐれたり、また他の人からのアドバイスによって本人が気づかないアプローチなどが見えてきたりします。投球技術だけでなく、6球の持ち球をどう使うのかという戦略も重要なボッチャは、メンバー間のコミュニケーションがしっかりと取れているかがとても大切であるということを生徒のみなさんに伝えました。

NECボッチャ部からのアドバイスを受け、徐々に試合に臨む姿勢が変化した生徒のみなさん。チームメンバーのいい投球に対して歓声や称賛の声があがったり、メンバー同士で相談して戦略を練ったりといったコミュニケーションの機会が増えていきました。終盤には生徒自ら次の戦術では誰が投げるのがよいのか話し合ったり、メンバーにアドバイスをしたり、と積極的な言動も見られるようになりました。


各務 心平 君
交流イベントを終えて、参加した3年生の各務 心平(かがみ しんぺい)君が、イベントの感想を次のように語ってくれました。
「こうしたイベントは初めての体験で、ボッチャを通じて新たな人たちとの関わりができたことをうれしく思います。ボッチャの強豪チームの人たちの力を目の前で見たり、アドバイスを受けたり、いろんな刺激がありました。今年の『ボッチャ甲子園』は残念な結果でしたが、後輩たちは今日の経験を活かして、来年は優勝を狙ってほしいです」
4回目の挑戦となる来年のボッチャ甲子園では、各務君の後輩のみなさんの活躍を期待したいと思います。
ボッチャを通じて生徒たちの姿勢が変わった

横山 幸児 先生
パラスポーツの普及に力を入れている相模原中央支援学校では、体育の授業にボッチャを取り入れるだけでなく、卒業生や地域の人々が気軽にボッチャを楽しめるように、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せた頃から、放課後や休日に学校施設を開放しています。
今回の交流企画について、相模原中央支援学校のボッチャチームのまとめ役である横山幸児(よこやま こうじ)先生にお話をお聞きしました。
「新型コロナ禍で外部の方との触れ合いが少ない中、本日の交流は生徒たちにとって初めての体験で、さまざまな発見があると思います。こうした機会を設けてくれたNECには、とても感謝しています」
さらに、ボッチャの取り組みを通じて生徒にも変化が見られたとのこと。
「引っ込み思案でいつもモジモジしているような生徒がいたのですが、ボッチャと出会ってからは地域主催の大会に出場したり、ボッチャ甲子園に向けて地域のボッチャ協会の方に相談に行ったり、驚くほどの変化が出てきました。校内だけでなく、校外や地域の人たちとの付き合いが増えるなど、コミュニケーションの向上にボッチャが深く関わっていることを実感しました」
NECが取り組むボッチャ支援活動の一端を担うNECボッチャ部
今回参加したNECボッチャ部は、社内文体活動の一つです。メンバーは、自分たちがボッチャを楽しんだり試合に出たりするだけでなく、競技の楽しさをより多くの人に伝えることで、仲間づくりを広げていきたいという理念を持って活動しています。
今回の交流イベントに参加した、NECボッチャ部の部長である荻野 智史に話を聞きました。
「今日の交流では、投球技術などのフィジカル面だけでなく、コミュニケーションや会話などのメンタル面の大切さも伝えたいと思い、やってきました。そして、ボッチャで培ったコミュニケーションスキルが生徒のみなさんの日常生活にも活きていくといいなと願っています。たとえば外出して人の手を借りたい時など、気軽に周りの人に声をかける。声をかけられた側はそれをサポートする。ちょっとしたコミュニケーションをきっかけに、人々が助け合う社会が当たり前になって、障がいがある方たちの行動が、もっと自由に広がっていってほしいと考えています。」
NECボッチャ部の取り組みの一環として学校や施設などを訪問する中で、コミュニケーションの重要性とともに、ボッチャのプレーにおいて「できること」と「できないこと」をそれぞれ自身で判断することが大切である、ということを伝えているとボッチャ部部長の荻野は言います。「できること」はそれをさらに磨いて自身の得意技として活かしていく。そして「できないこと」はムリをせずに、それが得意な人にまかせる。そうすることでチーム全体の力を向上させていく。それぞれが自分の強みを活かしてチームに貢献するというこの考え方は、ボッチャに限らずいつかきっと役に立つ時がくる。荻野はそう語り、今後の活動にも意欲を見せていました。
NECボッチャ部は、近年さまざまな大会で好成績を残していて、その競技力の高さには、社内でも驚きの声が挙がっています。その一方では、ボッチャを一緒に楽しんで仲間を増やす活動にも積極的に取り組んでいます。NECとして取り組むボッチャ支援において、NECボッチャ部の活躍が欠かせないものとなっています。
NECでは、「全国ボッチャ選抜甲子園」や車いすテニス大会の協賛、また全国各地でのパラスポーツ大会開催など、さまざまなパラスポーツの推進活動を行っています。NECグループのPurpose(存在意義)である、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指して。国籍や年齢や性別、障がいの有無などに関わらず、誰もが夢を抱き挑戦できる環境づくりのために、NECグループは今後も引き続き、パラスポーツ推進活動に取り組んでいきます。