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NEC キッズ・テクノロジー・ワールド

なっとく!技術のヒミツ 0.1秒であて先読み取り完了!1時間4万通も分けられるゆうびん自動化機のヒミツ

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最近は電子メールでかんたんに人とやりとりできるけど、お正月にははがきで年賀状ねんがじょうを送る人も多いんじゃないかな。年賀状以外にもゆうびん物は今もたくさん利用されていて、日本では、1年で200億通近くがやりとりされている。世界では、なんと年間4000億通以上にもなる。

しかも、ゆうびん物の量は昔よりえているのに、配達にかかる時間はぐんと短くなっている。それができるのは、高性能こうせいのうな「ゆうびん自動化機」の技術があるからだ。

ゆうびんの仕分けを、全部、機械がやってくれる!

下の図「ゆうびんが配達されるまで」をみてほしい。どの作業も、昔は全部、人が手作業でやっていた。しかし今では、いろいろな種類の「ゆうびん自動化機」がやっている。しかも、人間がするよりも、ずっと早く、確実かくじつにね。

ゆうびんが配達されるまで

ゆうびん物を集める「差立ゆうびん局」のお仕事
ポストに入れる
集配(ポストからゆうびん物を集める)
ゆうびん物をサイズごとに分ける
ゆうびん物の向きをそろえる
消印を押す ※消印とは、はがきや切手の上におす、日付などのかかれたスタンプのこと。
ゆうびん番号ごとに分ける
ゆうびん物をとどける「配達ゆうびん局」のお仕事
ゆうびん番号ごとに、それぞれの地域の配達ゆうびん局に運ぶ
配達ゆうびん局に、全国からゆうびん物が集まってくる
配る地域(○丁目まで)、配達担当者ごとに分ける
配達する道順ごとに、ゆうびん物をならべかえる
それぞれのあて先に配達

昔は全部、手作業だったんだね!

ゆうびんが配達されるまで

大きさも向きもバラバラなのに、同じ場所に消印をおせるのはなぜ?

ポストから集められたゆうびん物は、あつさも、大きさも、向きもバラバラだ。
ゆうびん局では、それをきれいにそろえて、消印をおす。
それを全部、自動的にやってくれるのが、「ゆうびんが配達されるまで」の前半を担当する「前処理機まえしょりき」という機械だ。

ドラムの中を回転!何しているところ?

ドラム式せんたくのように、ゆうびん物がドラムの中をぐるぐる回る。ここでは決められたうすさのゆうびん物を、より分けているんだ。うすいゆうびん物は、内側の羽のようなスリット(すきま)を通りぬけ、次に進む。残ったあつみのあるゆうびん物は、そこから別の手順で処理される。

決められたうすさのゆうびん物は、このすきまを通って次に進める。それ以外の、あつみのあるゆうびん物は違うところに運ばれる。

引きぬかれる大きいゆうびん物

次にゆうびん物は、ベルトにはさまれ、立ったまま機械の中を移動いどうしていく。そのとちゅうで、決められた高さ以上のゆうびん物は引きぬかれていく。

ゆうびん物が決められた高さより高いと、ここで機械に引き抜かれて別のベルトコンベアに持っていかれる。

ベルトの上で、ひっくり返したり、ねじったり

この時点では、まだ向きはバラバラ。ここで活躍かつやくするのが画像処理技術がぞうしょりぎじゅつだ。機械がゆうびん物全体をカメラでとらえて、切手など、消印をおす目印になる場所を自動的に見つける。そして、それが同じ向きになるように、ベルトコンベアのような機械の上で、ツイスト機構きこうというしくみでひっくり返して上下をそろえたり、スイッチバック機構というしくみで裏表うらおもてをそろえていく。

切手の位置が下にあるときは、そのまま通っていく。
切手の位置が上にあるときは、「ツイスト機構」で上下をさかさまにする。

切手のないウラ側を向いて流れてきた場合、スイッチバック機構を通りません。
切手のあるオモテ側を向いて流れてきた場合、スイッチバック機構を通ります。

※切手に使われている特別なインクの成分を見つけ出して、切手の位置を知る方法や、切手のまわりのミシン目のギザギザをさがし出して見つける方法もある。

消印をポン!

向きのそろったゆうびん物に、機械が消印をおす。ゆうびん処理の自動化の歴史は、今から50年以上前、この消印をおす機械(押印機おういんき)の開発から始まったんだ。

機械の全長は、10数m!

定形ゆうびん物のはがきやふうとうを分ける機械は、長さ10数m。小包を分ける機械になると、全長50mぐらいある。
※「定形ゆうびん物」とは、大きさやあつさ、重さが、決められたサイズにおさまるゆうびん物のこと。

手書き文字も読み取れる 「OCR(オーシーアール)」って?

ここから先は、「ゆうびんが配達されるまで」の後半を担当する「ゆうびん区分機」の出番だ。これは、あて先を読み取って分けていく機械なんだ。
ゆうびん番号も、読みにくい手書きの住所も、「OCR」といわれる文字読み取り技術を使って、1時間3〜4万通ものスピードで読み取っていく。
1通にかかる時間は、わずか0.1秒という早ワザだ。

7ケタの数字をさがせ!

ゆうびん番号を読み取るには、まず、ゆうびん番号をさがさなければならない。昔は、ゆうびん番号は赤いわくの中に書くと決まっていたから、機械でも見つけやすかった。でも最近は、ラベルシールに書かれていたり、場所も上の方とはかぎらなかったり、いろいろだ。

だから、OCRでは、最初にゆうびんの表面全体を画像でとらえる。そして、文字の大きさや色などをヒントに「7けたの数字のならび」を見つけ、ゆうびん番号だと判断はんだんする。その文字の形から何の数字かを知り、ゆうびん番号順に分けていく。
ここでは、「バイオメトリクス」の記事の「顔認証かおにんしょう」と同じような、画像を処理する技術が使われているんだ。

配達順にならべかえるまで、ずーっと自動!

ゆうびん番号ごとに分けられたゆうびん物は、トラックなどで、それぞれの地域ちいきのゆうびん局(配達ゆうびん局)に運ばれる。
ここで「ゆうびん自動化機」は、住所を「○丁目」まで読み取るだけではなく、配達員の担当ごとに分けてくれる。しかもそのあと、番地やマンションなどの部屋番号まで読み取って、配達する道順に合わせてならべかえるんだ。ベテランの配達員さんもびっくりだね。

印刷された文字や、人それぞれのクセがある手書き文字。だから、いろいろなパターンの文字に対応できるように工夫してある。

知ってる?透明(とうめい)バーコード

みんなの家に配達されるゆうびん物に、透明バーコードがついているって知ってた? 実は、ゆうびん区分機が住所を読み取ったとき、読み取った情報じょうほうをバーコードにして、1通ごとにつけているんだ。配達順に入れかえるときは、そのバーコードの情報を元にしている。

ブラックライト(しがい線)を当てると、透明バーコードが見える!

住所の読み取り率(りつ)は95%!世界50カ国に広がる「自動化」の技術

50年前のOCR技術では数字しか読めなかったが、今では、ゆうびん物の90〜95%のあて先を自動的に読み取れる。読みにくい手書き文字も、高度な画像認識技術のおかげで、スイスイ読めるよ。
機械が読めなかった文字を読むのは、人間の役目。文字がうつし出される画面を見て、担当の人が打ちこんでいく。
その数、なんと、1時間で2000通以上だ。

アルファベットもアラビア文字も読める!

最近では、数字や日本語の文字(漢字、ひらがな、カタカナ)だけではなく、アルファベットやアラビア文字など、世界のいろいろな文字も読めるようになった。英語の筆記体だって、自動的に読み取れるんだ。

世界のどの国でも、ゆうびんを早く、正しくとどけたい気持ちは同じ。だから、ゆうびん自動化機は世界中で求められ、NECの機械は、ヨーロッパやアジアを中心に50カ国もの国々で使われている。
これから、もっと多くの国の人々の役に立つように、より多くの文字の読み取り技術の研究が、今も進められている。

アラビア文字英語の筆記体

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