Loading...

サイト内の現在位置

Special Talk

暮らしが変わる、生体認証に
よって叶えられる特別な体験

生体認証などのテクノロジーと多くの越境によって、私たちの暮らしは、もっと安全でもっと快適に。
NEC Corporation of Americaで、デジタルトランスフォーメーションの加速や顧客体験の
向上に取り組むRaffie Beroukhimが考える、
これからの社会に求められる新しい体験、それを創り出すために必要なものとは――

Raffie Beroukhim
Raffie Beroukhim
NEC Corporation of America
Chief Experience Officer

「わくわく感」を生み出す体験

―― 現在はどんなことに注力されていますか?

 デジタルトランスフォーメーションの加速や、顧客体験(Customer Experience:CX)の向上に注力しています。より便利に、より安全に、より効率的なサービスを提供したいと考えるお客さまと共創して、人々にこれまでにない体験を届けていきます。最終的には「delight(わくわく感)」をお届けしたいと思っていて、ポジティブな気持ちや喜びであふれるような体験を実現するソリューションを提供したいと考えています。

―― 具体的にはどのような取り組みを進められているのでしょうか。

 例えばデルタ航空さま向けには、米国アトランタ空港で顔認証を活用したタッチレスな体験を提供しました。利用者はセルフチェックインからカウンターでの手荷物預け、セキュリティチェック、搭乗まで、パスポートや搭乗券を提示することなく、顔認証でおこなえるようになっています。顔認証の精度は99%と非常に高く、多くの利用者がこの体験をポジティブに感じてくださいました。利便性だけでなく、快適さの向上にもつながりましたね。さらなるメリットとして、顔認証によって、以前よりも各手続きに要する時間が合計で10分ほど短縮できることもわかりました。航空会社のスタッフはパスポートをチェックする代わりに利用客一人ひとりに笑顔で対応できるようになり、各手続きの効率化だけでなくホスピタリティの向上にもつながっています。
 これは私たちの考える新しい“delightful”な体験の一つです。パスポートや搭乗券を持つことなく、自分の顔だけで安心して楽しい旅行ができるなら喜ばしいことですからね。
さらには、航空連合のスターアライアンスともパートナーシップ契約を締結しており、今後はスターアライアンスとその加盟航空会社と協力しながらほかの空港にも同様のソリューションを展開していく予定です。

「わくわく感」を生み出す体験 「わくわく感」を生み出す体験

“人” を中心にテクノロジーを実装する

―― Raffieさんがこれまでの経験を通じて感じたことのなかで、なにか印象的なことはありますか?

 CX向上の取り組みを進めていくうえでは、「Happiness」が重要なキーワードになっていると感じますね。例えば先ほどの空港の例ならば、利用者はタッチレスで安全に快適な旅行ができるし、航空会社は業務の効率化やホスピタリティの向上を達成できる。空港や入国審査を担う政府機関は、セキュリティレベルを保ちつつ、混雑の解消や処理能力の拡大を進められます。利用者が幸せになり、お客さま(航空会社、空港)も幸せになり、政府関係者も幸せになる。すべての人にとってWin-Win-Winになる価値を創り出せており、私たちとしても非常にやりがいを感じています。アトランタ空港で実際に顔認証サービスを体験し、喜んでいる利用者の姿を見た時の充足感は決して忘れることはないでしょうね。

暮らしが変わる、生体認証によって叶えられる特別な体験 暮らしが変わる、生体認証によって叶えられる特別な体験

―― 一方で、デジタルトランスフォーメーションを進めるなかでさまざまな課題に直面することも多いと思います。

 とくに顔認証技術については、一般に精度やプライバシーに関する課題が指摘されています。NECの顔認証技術は米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology: NIST)のテストで継続的にNo.1の速度と精度を記録していますが、そのうえでこれらの課題をきちんと認識し取り組みを進めています。NECは2019年4月に「NECグループ AIと人権に関するポリシー」を策定し、その考えにもとづいた事業活動を推進しています。
 優れたテクノロジーは、それを開発するだけでなく社会へどう実装するかを考えることも非常に重要です。お客さまのニーズだけでなく社会へ実装する時の状況を正確に把握する。そうすることで“人”を中心としてテクノロジーを適用できる――これはNECの強みの一つだと思っています。

 一方で、デジタルトランスフォーメーションを進めるなかでさまざまな課題に直面することも多いと思います。  一方で、デジタルトランスフォーメーションを進めるなかでさまざまな課題に直面することも多いと思います。

枠を超えることで社会全体を変える

―― 困難なことに直面した際はどう乗り越えてこられましたか?

 もちろんチームの人々の力や経験、ノウハウで解決できることもありますが、私自身は組織や国の枠を超えてコラボレーションしていくことが特に重要だと思っています。例えば、とある案件で課題に直面した際は、シンガポールの現地法人や研究所のメンバーと協力することで解決できました。日本やシンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、イギリス、サウジアラビアなど、仲間は自分の近くだけではなくて世界中にいて、視野を広げてくれます。その視野の広がりが、解決策を見つけ出す助けになります。
 また、国が異なっていても、私たちはみなお客さまや社会、人々を幸せにしたいと考えています。それを実現できる世界中の力強い仲間たちと、お客さまと共に目指すべき姿を描き出し、今後もサステナブルなソリューションを提供していきたいと思っています。

―― そんな仲間たちと共に、これから社会にどのような価値を創っていきたいと考えていますか?

 私たちは人々が安全かつ快適な体験ができるよう生体認証を共通のIDとすることを構想し、それを実現するためのプロジェクトを進めてきました。
 そして今、私たちはさらにその先の未来を描き始めています。例えば空港での体験だけでなく、自宅で旅の予約をする時やタクシーを呼ぶ時、レンタカーを借りる時など、いろいろなサービスを生体認証で受けることができたらどうでしょう。さらに、ある国から別の国に行った時でも同様のIDでサービスを受けることができたら、また、クレジットカードではなく自分自身の顔一つで決済ができたら――世界中を生体認証によってシームレスにつなげることで、どこにいても一人ひとりに合った体験を楽しめるようになれば、社会全体が変わっていくのではないでしょうか。それは私たちが今後創っていきたい価値でもあります。


―― 企業や国境の枠を超えることでこそ、さらに価値が拡がるということですね。

 先ほど述べたことは、会社のビジョンであり私個人のビジョンでもあります。COVID-19の拡大によって世界中が危機に直面し、人々の価値観や生活スタイルに変化が生じています。その結果、タッチレスなサービスの需要も加速していますよね。より安全で健康面にも配慮した環境をつくるうえで、テクノロジーが貢献できることはこれからますます多くなっていくでしょう。私たちが持つ生体認証のソリューションは、先進国だけでなく新興国などのさまざまな規模、環境に合わせて実装できます。NECのテクノロジーですべての人に同じ価値、同じ笑顔をもたらすこと――それこそが私のミッションだと思っています。

枠を超えることで社会全体を変える 枠を超えることで社会全体を変える