2024年9月18日
日本電気株式会社

NECが出資をするNEC Orchestrating Future Fund(注1)は、日本を拠点に世界の技術タレントを集めて生成AIの研究開発を行うSakana AI株式会社(注2)に出資を行いました。またNECは本出資をきっかけに、Sakana AIと生成AIを活用した事業連携に向けた議論を開始しました。

AIの活用があらゆる企業の競争力向上に必須となる一方、大規模なAIモデルの開発にはデータの学習に膨大な時間とコストがかかるという課題があり、解決するための手法が求められています。

Sakana AIは、Google Brainの日本部門で複雑系および自律システムの研究を指揮してきたDavid Ha氏、現在の生成AIブームのきっかけとなった論文「Attention Is All You Need」の著者の1人であるLlion Jones氏、そしてメルカリのグローバル事業拡大をリードした伊藤錬氏が2023年8月に東京で設立した、生成AIに関する研究開発を行う会社です。同社は、「進化」や「集合知」といった自然界の法則に基づき、革新的なAIの開発手法を生み出しています。例えば、複数の異なるAIモデルを任意に組み合わせることで、大規模なモデルの低コストでの開発や、新しい機能を有するモデルを生み出す研究などに取り組んでいます。

NECの狙い

NECは、最先端技術により様々な社会課題を解決する社会価値創造企業を目指しています。AIは社会価値創造において鍵となる技術であり、様々な産業毎に最適化されたAIモデルを効率的かつ安全に開発することが大きな技術課題となっています。
Sakana AIの複数の異なるモデルを組み合わせることができる技術は、宇宙や官公庁など様々な領域における固有かつ複雑な課題を迅速に解決へ導く可能性があります。そこでNECは、今回の出資をきっかけにSakana AIとの事業連携に向けた議論を開始しました。

なお、本件に対する両社のコメントは以下のとおりです。

NEC Orchestrating Future Fundは、先端技術と革新的なビジネスモデルで新しい市場を切り拓くスタートアップに投資しています。Sakana AIは、異なるモデルを組み合わせて顧客課題を解決する高度なカスタムモデルを短期間・低コストで開発することに取り組んでおり、AI活用の可能性を大きく拡大できる企業であると考えています。これは、NECが掲げる「人と協働し社会に浸透するAI」というビジョンにも合致するものです。同社とともに新しい社会価値創造の取り組みを加速していきます。

NEC 執行役 Corporate EVP 兼 CTO 西原基夫

業界のリーディングカンパニーであるNECとともに、研究開発に加え、事業での連携を加速させていきます。NECとのパートナーシップを通じて、日本の産業や社会が抱える課題の解決に貢献していく考えです。

Sakana AI, Founder and CEO, David Ha

以上

本件のお問い合わせ先

NEC　事業開発統括部
E-Mail：noff_contact@giu.jp.nec.com