2024年3月5日
Transgene SA
日本電気株式会社
BostonGene Corporation

ウイルスベクターを用いた抗がん免疫治療のデザインと開発を手掛けるバイオテクノロジー企業Transgene SA(トランスジーン、注1、以下 Transgene社)、日本電気株式会社(注2、NEC)、AIによる分子・免疫プロファイリングのリーディング企業BostonGene Corporation(ボストンジーン、注3、以下 BostonGene社)の3社は、頭頸部がんに対する個別化ネオアンチゲンがんワクチンTG4050(注4)の無作為化第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験に向けて、協業を拡大する契約を締結しました。

BostonGene社は腫瘍の分子プロファイリングと微小環境解析でNECおよびTransgene社と協業しており、加えて今後は包括的かつ網羅的なハイスループットシーケンスサービスを提供します。BostonGene社との新たな協業により、次世代シーケンシング(NGS、注5)データの迅速な解析、および高度な分析により患者さんの免疫構成の包括的プロファイリングが可能となります。

TG4050は、腫瘍細胞を認識し排除するネオアンチゲン特異的T細胞免疫応答を誘導するように設計された、個別化免疫療法ワクチンです。これは、Transgene社のウイルスベクタープラットフォームmyvac®(注6)に、ネオアンチゲンを予測・特定するNECの最先端AI技術を組み合わせて開発されたワクチンです。

本件に関する各社のコメントは以下の通りです。

BostonGene社との協業により、第I相臨床試験では患者さんの表現型に関する詳細な情報が得られました。これにより、患者さんのベースライン状態、治療により腫瘍微小環境が今後どのように変化するか理解できるようになりました。

Transgene, Chairman and CEO, Dr. Alessandro Riva

Transgene社、NEC、BostonGene社の専門知識を組み合わせ、個別化ワクチンをタイムリーに提供する効率的なパイプラインを引き続き提供するとともに、将来の新たな個別化治療法の開発に役立つデータも集めていきます。これにより頭頸部がん患者さんの標準的な治療の質を向上できるようになります。

NEC Corporate SVP兼ヘルスケア・ライフサイエンス事業部門長　北瀬聖光

BostonGene社は、Transgene社とNECが進める臨床試験を全力で支援します。当社の分子・免疫プロファイリング技術用いて、腫瘍、細胞微小環境、及び免疫システムを包括的に分析することで、TG4050の治療予測に関する因子を特定し、治療結果の改良に貢献していきます。

BostonGene, Chief Medical Officer, MD, Nathan Fowler

以上

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC　AI創薬統括部
E-Mail：contact@aidd.jp.nec.com