2024年2月26日
日本電気株式会社

NECは、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)の5G無線アクセスネットワークの全国商用サービス向け仮想化基地局(以下、vRAN)ベンダーの1社に選定されました。今後、柔軟で拡張性が高い5Gネットワークの構築を実現するvRANをドコモに提供し、同社の商用ネットワークで稼働する予定です。
なお、本ソフトウェアは、ドコモが世界の通信業者やベンダーと連携して提供するOpen RANサービスブランド「OREX」(注1)を通じて、他のOREX PARTNERSの製品・サービスと同様にグローバルに展開され、Open RANのエコシステムの創出および普及を実現します。

本vRANは、O-RAN ALLIANCEが定めるO-RAN仕様に準拠したキャリアグレードの品質を実現し、クラウドネイティブかつ大規模商用実績のある5Gハードウェア基地局の技術や知見をベースに開発されています。また、最新世代のマイクロプロセッサを用いた市販のサーバにも対応したソフトウェアを搭載し、処理を高速化するハードウェアアクセラレーションを積極的に活用することで、5Gの特長である高速・大容量通信を実現しています。

現在、仮想化技術はコアネットワークへの導入が先行しており、装置コストの低減や調達リードタイムの短縮によるサービスの早期導入を実現しています。また、オーケストレーターによるネットワークの統合運用・管理の自動化や、制御の最適化を実現し、サービス品質や信頼性の向上に寄与しています。さらに、サービス内容やトラフィックの状況に応じて、ネットワークを効率的かつ自律的に制御することが可能となります。
この仮想化技術を5GのRAN領域へ拡大することで、ドコモの掲げているTCOの従来比30％削減、消費電力の最大50％削減(注2)に貢献します。

NECはこれまで、ドコモの4G商用サービス向けvEPC(注3)と、5Gコア(5GC)に仮想化技術を提供しています。今後、RAN領域の仮想化を推進することで、ドコモの多様なサービス提供に柔軟に対応し、高品質な5Ｇネットワークの構築に貢献します。

本件に対する両社のコメントは以下の通りです。

導入当初よりO-RAN ALLIANCEが定める仕様を採用するドコモの5G無線アクセスネットワークに、無線技術、および仮想化技術の両方に優れたNECのvRANソフトウェアが加わることで、さらなる低消費電力化、および、お客様のご要望に沿ったより柔軟で効率的な設備構築、運用が可能になります。ドコモは今後とも、NECをはじめとするOREX PATNERSと共に、グローバル市場において真のOpen RANの展開を推進していきます。

NTTドコモ　無線アクセスデザイン部 RAN技術推進室　増田 昌史

ドコモの商用5GにおけるvRANベンダーに選定されたことを光栄に思います。このたび、NECが有する通信インフラの仮想化技術を生かし、柔軟なネットワークの進化を実現する高品質で信頼性の高いvRANを提供します。NECは今後も、ドコモの5Gサービスの拡大を強力にサポートし、グローバル市場を含めた次世代モバイルインフラのさらなる発展に貢献していきます。

NEC　Corporate EVP 兼 テレコムサービスビジネスユニット長　木内 道男

以上

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC　テレコムサービス企画統括部
E-Mail：contact@nwsbu.jp.nec.com