2022年6月30日
日本電気株式会社

NECは、企業・団体のDX推進に貢献するメインフレームとして、処理性能や信頼性などを強化したACOS-4新モデル「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」を製品化し、本日より販売開始します。

本製品は、ビジネスを進化させ、「新たな夜明け」をもたらすという意味を込め、「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」(AKATSUKI=暁)と命名し、増大するデータの管理やその処理を円滑に行えるよう、NECが新たに開発した独自プロセッサ「NOAH-7」(“NEC One chip ACOS Hardware engine - 7th generation”の略。以降「NOAH-7」)を搭載しました。また、システムのさらなる安定動作に向けて、障害発生率の低減や連続稼働性を向上しました。さらに、省スペース化や省電力化とともに、オープン系システムとのシームレスな連携により利便性や、セキュリティ強化による安全性も向上しました。

1974年に誕生したメインフレームACOS-4は、これまでお客様とともに進化してきました。NECでは、メインフレーム開発で培ってきた技術を磨き、お客様が長年にわたり改善を重ねてきたアプリケーションや蓄積してきたデータといった優良なIT資産を守りながら、さらなる発展を目指しています。
「ACOSシリーズ継続宣言」(注1)で公表しているとおり、お客様が今後も安心してACOS-4をご利用いただけるように「プラットフォームの継続強化」、「お客様資産の継承と価値拡大」、「安心サポート」を提供し続けます。

新製品の主な特長

1.独自プロセッサ「NOAH-7」搭載による性能および信頼性と安全性の向上

NECが独自開発したプロセッサ「NOAH-7」では、演算性能の大幅向上やI/O処理性能の強化に加え、障害発生の低減や予備クロックへの動的切替えによる耐障害性向上など、これまでのNECメインフレーム「ACOSシリーズ」で提供してきた高い信頼性、可用性をさらに向上しました。
また、「NOAH-7」はデータ暗号化アクセラレーション機構の内蔵により、業務アプリケーションを変更することなく、データベースを高速かつ透過的に暗号化することができます。加えて、操作端末におけるパスワード認証の強度を高め、従来の職務分掌機能やシステムの不正利用記録機能と合わせることでセキュリティ機能を強化し、安全性をさらに向上しました。

2.省スペース化や省電力化などによりTCO削減が可能

内部ユニットの高密度設計により、最大構成時には従来に比べ設置面積を約33%削減しました。さらに新たに設計した高効率電源の搭載により、最大構成における性能/消費電力比(電力効率)を約2.8倍向上しました。従来から提供している遠隔地のデータセンターなどに設置したACOSを操作できるリモートコンソール機構と合わせることで基幹システムのTCO削減に寄与します。

3.オープン系システムとのシームレスな統合運用管理が可能

統合運用管理ソフトウェア WebSAM(注2)との連携強化により、ACOSシステム上の業務とオープン系システム上の業務を連携させたフロー制御が可能となりました。ACOSとクラウドやコンテナなどの多様化するオープン系システムを1つの画面から直感的な操作で運用・監視ができ、システム全体のシームレスな統合運用管理が可能となります。これにより、複雑化するハイブリッドITシステムの運行状況や障害発生を一元管理し、運用管理の負担を軽減し、システムの安定稼働を支援します。

これらの強化により、基幹データ拡大に伴う業務量増大にも柔軟に対応でき、安定的かつ効率的に使用できる基幹システムの構築およびお客様のDX推進に貢献します。

なお、本製品は三井住友銀行の次世代勘定系システムへの採用が決定しており、決済の多様化やグローバル化の進展、金融サービスのデジタル化等を背景に今後予想される処理量の増加にも十分な性能・安定性を確保できるシステム基盤として貢献していきます。

販売開始時期

目標台数：5年間で200台

以上

本製品について

URL：https://jpn.nec.com/products/acosclub/info

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC　プラットフォーム販売部門　ACOS Club事務局
E-Mail：a-club@acos.jp.nec.com