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NEC Analytics Challenge Cup 2024
開催期間:2024年8月19日〜9月20日(最終審査会:2024年10月18日)

DX(デジタルトランスフォーメーション)が国の方針となっている今、DXを推進する人材の獲得・育成が企業の喫緊の課題である。NECではこのような背景を受けて、AI・データを活用してビジネス課題を解決し、新たな価値を創造するデータサイエンティスト育成の一環としてデータ分析コンテスト「NEC Analytics Challenge Cup」を2017年度より毎年実施している。
2024年8月19日~9月20日に開催した第9回目となる分析コンテスト「NEC Analytics Challenge Cup 2024」は中京テレビ放送株式会社との連携企画とし、AI人材育成に加え、放送サービスに関する改善および向上、ならびに研究開発を目的としたデータ分析コンテストとして開催した。
また、本コンテストには、株式会社エム・データよりTV番組のメタデータ、
株式会社スイッチメディアより視聴率データをご提供頂いた。
NECアカデミー for AIの連携企業・大学、AI・データアナリティクスコミュニティ参加企業、NECグループ企業から、予測精度コンテストに137チーム(254名)、データ活用コンテストに81チーム(168名)がエントリーし、これらのテレビ局関連データを用いて予測モデルの精度や分析結果のビジネス価値を競い合った。
予測精度コンテスト
新番組を含む番組の視聴可否を予測するモデルの精度を競う「予測精度コンテスト部門」。最終提出に至った75チームのなかで、最優秀賞には日本テレビ放送網株式会社の川上 皓平さん、南海電気鉄道株式会社の今徳 優介さん、株式会社三井住友銀行の平尾 香菜さん、株式会社錢高組の吉岡 広二さん、日本電気株式会社の伊豆倉 さやかさんのチームが輝いた。
最優秀賞
日本テレビ放送網株式会社 川上 皓平さん、南海電気鉄道株式会社 今徳 優介さん、株式会社三井住友銀行 平尾 香菜さん、株式会社錢高組 吉岡 広二さん、日本電気株式会社 伊豆倉 さやかさん
受賞コメント
様々なバックグラウンドを持つ企業メンバのチームで参加しました。各自で分析結果を持ち寄ったり視聴傾向に影響しそうな要因を検討したりと、全員が主体的に楽しみながら分析に取り組むことができました。特に、TV業界でデータ分析に携わっているメンバの知見を活かし、高精度を達成できたと思います。ありがとうございました。

優秀賞
日本電気株式会社 田幡 光さん、青池 孝さん、高野 大悟さん
受賞コメント
身近でありながら目にすることのできないデータを分析する中で多くの知見を得ることができ、実りのある時間となりました。素敵なコンテストをありがとうございました!

優秀賞
日本電気航空宇宙システム株式会社 恩地 薫子さん、野村 昌史さん、清家 広和さん、建部 陸さん、銭田 大亮さん
受賞コメント
難しい課題でしたがチームでトライ&エラーを繰り返し、入賞できたことを嬉しく思います。業務でデータ分析に関わっていない我々のような初心者にも挑戦する機会を与えてくださりありがとうございました。

優秀賞
NECソリューションイノベータ株式会社 大吉 みなみさん
受賞コメント
この度の素敵なコンペティションの開催、誠にありがとうございます。不均衡データの取り扱いは初めての経験で、多くの学びを得ることができました。次回も1位を目指して挑戦したいと思います。

優秀賞
日本電気株式会社 境 辰也さん、新井 裕介さん、岩名 紘基さん、谷名 香里さん、田屋 侑希さん
受賞コメント
テレビ番組の視聴データという身近なデータだったこともあり、ドメイン知識や人の考えた仮説をうまくモデルに組み込むことの重要性を改めて認識できました。とても楽しく参加させていただきました。貴重な機会をありがとうございました!

データ活用コンテスト
テレビ局関連データを用いて分析結果から導き出される価値を競う「データ活用コンテスト部門」。最終提出に至った17チームのなかで、最優秀賞には株式会社スカイウイル 真木 英志さん、田渕 雄夢さん、株式会社TMMC 久保 暢さん、南海電気鉄道株式会社 佐竹 正義さん、日本電気株式会社 橋本 優希さんのチームが輝いた。
最優秀賞 チームモーニング:朝の視聴率を向上
株式会社スカイウイル 真木 英志さん、田渕 雄夢さん、株式会社TMMC 久保 暢さん、南海電気鉄道株式会社 佐竹 正義さん、日本電気株式会社 橋本 優希さん
受賞コメント
最優秀賞を賜り、誠にありがとうございます。チームで忌憚なく作戦会議や討議が実施できた結果、メンバの得意分野を活かした提案を実現できたと実感しております。このような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
審査員コメント
テレビ局の課題を最も真摯に受け止めていただいた点を高く評価。朝帯の視聴率向上の課題に対して綿密な分析がなされており、分析内容、事業性、革新性、完成度が、見事に組み合わさっており感服しました。ターゲットごとの施策内容は実行してみたくなる内容であり、特に、市区町村対決という視点は斬新でした。全チームの中で唯一「地域」にフォーカスをあてていただいたことにも好感がもてます。

優秀賞 Adaptable & Agile コンテンツ生成 with AI
株式会社大林組 望月 政宏さん、日本テレビ放送網株式会社 辻 理奈さん、株式会社 明治 萩原 佑紀さん、ライオン株式会社 サリディ プーチットさん、日本電気株式会社 山口 雄大さん
受賞コメント
優秀賞に選んでいただき、とても嬉しく思います。身近なテレビ業界についての今後を、自由に考えることができて楽しかったです。また、多種多様な知識や技術を持つメンバーと、同じテーマに対して議論できて有意義な時間でした。貴重な機会をありがとうございました。
審査員コメント
全体構成・ロジック・提案まで、完成度がとても高く、中京テレビ放送の視聴傾向が良く分析されていると感じました。視聴率上げる対策として他局からではなくネット視聴層からの誘導の効果を実感しましたし、そのための視聴者参加型コンテンツの提案は参考になりました。特に、事業継続性を意識されていた提案内容で、新たに大きなコストをかけることもないコンテンツベースの更新は興味深かったです。

優秀賞 TV離れをとり戻せ!「推し」リアルタイム視聴と「布教」を同時サポート【推しナビ通知サービス】ご提案
NECネクサソリューションズ株式会社 纐纈 佳寿美さん、濃野 清子さん、光永 泰孝さん、池田 睦さん、辻端 尚史さん
受賞コメント
中京テレビ放送様の本丸であるテレビ放送にこだわり施策を検討しました。分析結果に基づき、メンバ5人が様々な角度でアイデアを出し合い、確証となる情報を収集しながら進めました。とても楽しい経験でした。貴重な機会を提供してくださったことに感謝いたします。
審査員コメント
若者のテレビ離れの思い込みが強く、「実は若い世代はテレビ好き」という視点のアプローチはこれまであまりできていなかったように感じました。「(AIを用いた)推しナビサービス」は、単体でも有効な企画であると感じましたし、丁寧な分析に基づく提案で納得性があり、またマルチモーダルなAIを取り入れて組み立てられている点が良かったと思います。

優秀賞「離脱防止による視聴率改善案の提案」
滋賀大学 辻 開斗さん、大下 真之介さん、武田 健生さん、新美 善大さん、畑中 良太さん
受賞コメント
学生チームとして唯一の上位入賞に選出していただき大変嬉しく思います。チーム一丸となり、各個人が最大限の努力を行ったことが今回の成果に繋がったと思います。今回このような素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。
審査員コメント
他のチームが分析を受けたビジネス提案を熱く語るなか、データに一番真摯に向き合ってデータ分析を非常に丁寧にやっていたのが印象的でした。視聴離脱に着目して、その傾向の分析、番組ごとの視聴者層の傾向の分析など、なるほどと納得感のある分析がなされていました。事業性及び継続性、またそこまでの分析ロジックは、大変素晴らしかったです。それを受けての提案に独創的な発想や具体性あるとなお良かったと思います。

優秀賞 放送前データを活用したマーケティングサポート事業
日本電気株式会社 清水 謙杜さん、黒木 聡舜さん、志村 恭世さん、青木 千愛里さん、山田 美聡さん
受賞コメント
自分達らしいアイデアが形になり、優秀賞をいただけたことに感謝しています。他チームの特色ある分析や思考方法から多くを学びました。この経験を今後の仕事に生かしたいと思います。貴重な機会をありがとうございます。
審査員コメント
意外性があり、TV局が持つ強みである事前メタデータをあらかじめ準備、整理し、マーケティングデータへと昇華させてビジネスに繋げるアイデアにとても感心しました。また収集するデータの匿名化など、ネガティブな要素も払しょくするアイデアも良かったです。事業性の観点で、エリア1局だけでの展開時の購買寄与はそれほど多くないこと、また、事前情報がいつまでに入手できるかわからないという点に課題があり、その点が明確になるとより良いと思います。

入賞
「若者の視聴動向に基づく新規番組企画の提案」横浜市立大学
「メタバース空間で音楽ライブを開催できるプラットフォームの提案」ダイキン工業株式会社
「テレビで朝活 ~一日の始まりはテレビから~」NECソリューションイノベータ株式会社
「CMが視聴率に及ぼす影響の分析と対策」日本電気航空宇宙システム株式会社
「コンテンツ選好と視聴者属性が番組視聴率へ与える影響の複合的要因分析」NECプラットフォームズ株式会社
「テレビ離れが進んでいる中、その傾向を視聴者のクラスタリングにより導き出し、施策を検討した。」NECネクサソリューション株式会社
「若年層に向けたLocipo活用戦略」日本電気株式会社
「キャッチ!を盛り上げたい」日本電気株式会社
まとめ
今回の「データ活用コンテスト」においては、テレビ局関連データに加え、中京テレビ放送のリアルな課題・要望もあわせて提供する形をとった。そのため、最優秀賞チームをはじめとする上位チームは、データサイエンスでリアルなテレビ局の課題解決につながる分析結果・アイデアが数多くあがったように思う。
審査では、中京テレビ放送株式会社 メディア戦略局 鈴木 一輝氏、また、データ分析のプロフェッショナルであるNECアナリティクスコンサルティング統括部 統括部長の孝忠 大輔、NECアナリティクスコンサルティング統括部 上席プロフェッショナルの本橋 洋介、NEC メディア統括部 シニアプロフェッショナルの深田航志の計4名が審査員を務め、審査員の「事業性」「革新性」「完成度」の3指標による配点と、聴衆票の配点の合算で最優秀賞を決定した。
また、「予測精度コンテスト」では入賞チームから分析ノウハウに関するさまざまな発表があった。聴衆からは各チームの分析のアプローチとして、採用した分析手法や特徴量、学習期間・検証期間をどのようにとったか等について活発な質疑があり、各チームの戦略の違いや予測しやすい番組・予測しにくい番組の特徴などについて議論した。特に最優秀賞のチームは、予測対象の14番組のうち9番組を最もよいスコアで予測しており2位以下に圧倒的な差をつけての第1位であったが、他チームと異なり自然言語処理やドメイン知識を上手く活用しており、その点に多くの質問が集まった。
コンテストの締めくくりでは、審査員から「難しく扱いにくいデータに向き合っていただき大変苦労されたと思うが、どのチームも大変充実した分析内容で素晴らしかった」「テレビ局のことを学んで知っていただき、また、番組への愛も伝わり嬉しく思った」「今回発表されたチームはどのチームも直ぐにテレビ業界の分析のプロフェッショナルとしても活躍いただけるのではないか」などのコメントが寄せられ、聴衆のあたたかい拍手で幕を閉じた。


開催概要
イベント名 | NEC Analytics Challenge Cup 2024 |
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主催 | NEC アナリティクスコンサルティング統括部 事業推進グループ |
スケジュール | エントリー期間:2024年6月24日(月)~7月19日(金) コンテスト期間:2024年8月19日(火)~9月20日(金) 審査・表彰:2024年10月18日(金) |
参加対象 | NECアカデミー for AIの連携企業・大学、AIデータアナリティクスコミュニティ参加企業、NECグループ社員 |
会場 | オンライン開催 |