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NEC Advanced Analytics Platform Solution Templates製造業向け分析テンプレート【2019.06.25】

カテゴリ:調達・生産管理保守・サービススマートファクトリー(IoT基盤/AI)

※この記事はTechFactoryに2019年3月に掲載されたものを再構成したものです。

序論 ※編集部要約版となります

ICTを活用した製造業革新の動きは加速する一方だ。中でもここ数年で利用が加速し、いくつもの成果をあげているのがAIである。
AIは日々発生する膨大なデータを継続的に学習することができ、日々のカイゼン活動や顧客ニーズの変化に合わせ、継続的に判断精度を磨いていくことができるため、人手で行える限界を超えた活躍が期待されている。その一方で、AIを使いこなすには専門知識を備えたデータサイエンティストが欠かせず、尚且つ、データ間のつながりを理解するため、現場業務への理解も必要となる。
こうした状況の中、AIの実用に向けた現実解が注目を集めている。AIの使い勝手を高め、活用の拡大、さらに業務の高度化を支援する「NEC Advanced Analytics Platform Solution Templates(以下、AAPF Solution Templates)」である。このAAPF Solution Templatesについて徹底的に解説していこう。

各分野の“プロ”の連携を円滑化する共通基盤

AAPF Solution TemplatesはNEC Advanced Analytics Platform(以下、AAPF)というAIプラットフォーム上で利用する。AAPFを端的に説明すれば、組織的なAI活用の実践を支援するAI共通プラットフォームとなる。

NEC Advanced Analytics Platform(AAPF)

そもそもAI活用はさまざまな分野のプロフェッショナルを巻き込んだ取り組みだ。そのプロセスはデータを取捨選択し分析手法を設計する「検証」、検証フェーズで構築した分析モデルを目的別のアプリケーションに組み込む「導入」、仕組みを実際に利用し、カイゼンを継続的に行う「活用」と順を追って進み、各フェーズをデータサイエンティストやアプリケーション開発者、業務に精通した現場ユーザーなど、複数の人材がリードする。

ただ、そのことがAI活用の円滑な遂行を困難にさせる一因にもなっている。例えば、AI活用でカギを握る分析エンジンは分析手法/対象ごとに適したものが異なり、AIのインタフェースも分析エンジンごとに異なる。また、検証フェーズ、導入フェーズ、さらに活用フェーズそれぞれのフェーズによって担当する人も異なる。そのために次フェーズに進む際には、人の連携に少なからぬ手間と時間が取られてしまう。また、各フェーズが個別に進められることでより連携が図りにくくなることもある。

対してAAPFでは、NECの技術とノウハウを集約したAI技術群「NEC the WISE」や、OSS(オープンソースソフトウェア)の機械学習ライブラリ、それらを容易に扱うためのAI開発環境や共通API、ダッシュボード連携など、各フェーズをシームレスに接続し、プロフェッショナルの協働を可能にする機能やサービスを包括的に提供する。NECのサービスプラットフォーム・エンジニアリング本部でマネージャーを務める後藤範人氏は、「AI活用の難しさは、スキルの異なるプロフェッショナルの組織的な取り組みで生じる多大な負担にあります。AAPFはそこでの無用な重複を抜本的に削ぎ、横連携も円滑化することで、AI活用の横展開の迅速化を支援するものと位置付けられます」と説明する。

AI活用の命題に応えるための実例ベースの解

このAAPF上で利用できるAAPF Solution Templatesは、冒頭の課題対応を支援する業務別テンプレートだ。

AI活用の永遠の命題は、「何のために、どのデータを、どう分析し定着させるか」だ。現場の業務に定着できなければビジネス上の効果を最大化することはできない。AI活用に先進的な企業でもどの業務にAIを活用すればより効果がでるのか、その見極めに苦労していることは周知の通り。AI活用に着手したての企業であればそれもなおさらである。

NECでは過去、約200社のAI環境の導入を支援し、その過程で同様の相談を幾度も持ち掛けられたのだという。その事例の一つを紹介しよう。ICTの運用・保守を中心に全国約400カ所、24時間365日体制で行っているNECフィールディングでは需要予測に活用。保守部材の需要の変動要因を自動でグルーピングし、予測式を作成する手法で、予測誤差率を35%から9%へ大幅に改善でき、保守部材の在庫の削減および部材発注計画の工数を大幅に削減できたという。こうした豊富な経験から、NECはAAPF Solution Templatesとして目的別に必要な要素を取りそろえた活用のひな型を作り上げた。

「AAPF Solution Templatesには従来、データサイエンティストが多大な手間と時間をかけて設計していた分析用のデータスキーマや特徴量、加工ロジックなどが事前に用意されています。その上に、業種・業務に特化した具体的な分析テンプレートを用意しています」(後藤氏)と説明する。

その第1弾が製造業向けの需要予測テンプレートだ。使い方は至って簡単。まず、需要予測テンプレートのうち、「製品需要予測」や「保守部品需要予測」から目的に合わせて選択する。次に、テンプレートの指示に従い、必要なデータを登録する。するとデータ定義や加工、特徴量/パラメータが自動的に設定され、あとは専用GUIから実行し結果を確認するだけだ。

AAPF Solution Templatesの提供価値

万一、指示されたデータがそろわない場合も心配は無用。手持ちのデータだけでも分析を始められ、準備でき次第、データを追加することで分析精度を高められるのである。

関連リンク

製造業向け NEC AAPF Solution Templates

NEC Advanced Analytics Platform Solution Templatesには、効果が得られた分析事例や分析設計などNECのデータサイエンティストの知見が含まれているので、AIの知識を持たない現場の人にもわかりやすいGUIで操作が可能です。AIを活用した分析業務の早期立ち上げ、さらなる成果を上げるための高いカスタマイズ性を提供し、お客様の継続的な業務効率の向上と高度化を支援します。

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