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2022年度(23年3月期)第1四半期 決算概要
Ⅰ. 2022年度 第1四半期 決算概要
2022年度 第1四半期(1Q)の決算概要について説明します。
こちらに主要指標とセグメント別の業績をお示ししています。
売上は前年並み。調整後営業損益は社会公共とネットワークサービスが悪化し減益となりました。
調整後営業損益の増減要因です。
2021年度の調整後営業利益105億円を起点にご説明します。
2021年度に計上した一過性の利益 80億円に対し、2022年度は 50億円の利益を計上しました。次に、部材不足および為替影響で、それぞれ10億円、5億円のマイナス影響を受けました。オペレーションは、エンタープライズで増加も、ネットワークサービスで69億円、社会公共で41億円の減となり、合計で130億円の悪化となりました。
これらの結果、2022年度は 70億円の営業赤字となりました。
マクロ環境変化の影響と対応です。
全般的な部材不足の状況は継続しており、年間で一定程度のリスクを想定し、対策を実施することで業績への影響を最小化していきます。
1Qは当初想定していた範囲内で影響額をマネージしています。具体的な影響額は資料にお示ししている通りです。
為替に関しても円安進行により部材購入の面でマイナス影響を受けていますが、今7月から売価への転嫁を実施しており、今後の業績への影響は縮小していきます。加えて海外事業での利益改善効果を見込んでいます。
受注動向です。
全社では大型案件により四半期毎の変動が大きい海洋を除いたベースで前年同期比18%の増加です。ITサービス領域では、エンタープライズを中心に企業向けの旺盛な需要により同10%の増加となりました。
セグメント別には、社会公共は公共・医療向けを中心に全ての領域で増加。社会基盤も航空宇宙・防衛向けが好調で前年同期比16%の増加。エンタープライズは、流通・サービス業向けの大型案件計上に加えて、旺盛なIT需要を背景に金融業向け・製造業向けも増加し、18%増となりました。ネットワークサービスは、前年同期の固定系大型案件の反動減によりマイナス。5Gは微減。一方で受注残は増加しています。グローバルは、海洋事業の影響を除くとNetcrackerおよびDG/DFでの大型案件の計上で大幅増です。
Ⅱ. 2022年度 業績予想
2022年度業績予想について説明します。
セグメント別 業績予想の修正です。
今回、1Q実績および今後の見通しを精査し、2022年度 年間のセグメント別予想を見直しました。なお、全社での業績予想に変更はありません。
期初予想の達成にリスクのある社会公共とネットワークサービスをコーポレートで評価してボトム値へと下方修正する一方、好調な社会基盤・エンタープライズ・グローバルでのアップサイドと、資産売却などのコーポレートアクションを新たに織り込みました。
セグメント別に修正した年間の業績予想値です。
調整後営業利益で、社会公共で100億円、ネットワークサービスで150億円、それぞれマイナス修正しています。
一方、社会基盤・エンタープライズ・グローバルでのアップサイドポテンシャルと、コーポレートアクションを「調整額」に一括して合計 250億円の上方修正を織り込んでいます
個別に1Q実績と年間の見通しをご説明します。まず社会公共です。
公共・医療向けの1Q実績は、受注が前年度比で増加。売上収益は減収ですが前年度の大型案件の反動減によるものです。年間では、好調な受注に伴い底堅く推移する見通しで、期初の予想から変更ありません。
次に、中堅中小企業向け・都市インフラ向けの1Q受注は前年同期比で増加も、その回復モメンタムは期初の想定よりも低調です。
この状況を評価し、年間では本格的な市場回復は翌年度以降にずれ込むと見込み、期初予想から変更。前年度並みの水準に下方修正としました。
次にネットワークサービスの見通しです。
1Qのグローバル5Gは、国内の客先設備投資が低調に推移したことにより前年同期比で減収。戦略的費用は前年同期比で30億円増も、昨年度は下期偏重であったのに対して今年度は上期偏重であり、この1Qは前年度4Qと同水準です。
この状況を考慮した年間の見通しですが、グローバル5Gの国内市場は一部需要が23年度へとシフトする見込みです。海外市場でも、上期中に見込んでいた受注が下期以降にずれ込む見通しとなったことに伴い年間予想を見直しました。戦略的費用は期初予想からの変更はなく、2021年度並みの水準を見込んでいます。
また、IT領域についても期初時点では2021年度以上の需要を見込んでいましたが、低調な客先設備投資の動向を考慮し、今回 見直しました。
なお、2025中計のグローバル5Gの計画値に変更はありません
需要が旺盛な領域のアップサイドとコーポレートアクションについてです。
社会基盤とエンタープライズは、受注が極めて好調に推移しており、期初予想からの上振れを見込んでいます。グローバルでも、デジタル・ガバメント/デジタル・ファイナンス(DG/DF)やNetcrackerの受注が好調であることに加えて、円安影響による売上収益・調整後営業利益のメリットを見込んでいます。
またコーポレートアクションとして、1Qに計上した資産売却益に加えて、本日7月28日に発表しましたNECエンベデッドプロダクツ社の株式譲渡益の計上を2Qに予定しています。
3つの事業セグメントで140億円、コーポレートアクションで110億円、合計 250億円の営業利益アップサイドを織り込んでいます。
Ⅲ. トピックス
トピックスをご紹介します。
はじめに5Gのグローバル展開に向けたリソース増強です。
今月7月1日に発表しましたAspire Technology社の買収です。同社はネットワークSIを手掛けており、本買収により大手通信事業者に対して業務経験のある優秀なシステムエンジニアを獲得し、Open RANシステムの設計・構築力を強化しました。
また、先に買収しましたBlue Danube Systems社との連携も強化しており、5G基地局のRadio Unitの開発強化、および製品ポートフォリオを拡充していきます。
次にSDGsファイナンスの実行です。
この7月に、国内最大規模となる1,100億円のサステナビリティ・リンク・ボンドを発行。
この債券は、「気候変動への対応」に関連する指標をKPIとして設定しております。
引き続き、資金調達の側面からもサステナビリティ経営を推進していきます。
最後にNEC IR day開催のお知らせです。
こちらは資本市場の皆さまを対象としたイベントとなりますが、今年は9月7日および8日の2日間に分けて開催いたします。ここにお示ししているビジネスユニット長、成長事業の責任者から、2025中計の達成に向けた取り組みについてご説明いたします。
以上で説明を終わります。