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地域金融機関の生成AI活用、
NECがリード
安全安心の力で「地域経済をともに支える」

熱気と会話があふれる都内の大会議室。全国の地域金融機関など20社から40人以上が集まったAgentic AI共同研究会、アレンジしているのはNECです。「生成AIの進化にどうついていくか」「顧客の情報の取り扱いは」「横の情報が後押しになる」──。最終回となった2026年2月下旬、参加者からは次々と1年間の手ごたえが語られました。この共同研究会は、地域経済を支える参加者にとってどんな意義があったのか。音頭をとったNECの狙いとは。参加者の言葉から深堀りします。

Agentic AI共同研究会の様子

「NECのお墨付きがあるから安心」AIガバナンスを共同で策定

生成AI活用にあたっては、地域金融機関に共通の課題があるはず。その課題に対して、個別に一方的にNECが「教える」のではなく、情報共有をしながら一緒に考える場をつくることで、幅広い課題解決に結び付けたい──。NECがこの勉強会をしかけた背景と狙いを、NEC第四金融ソリューション統括部の横山興大はこう説明します。

NEC第四金融ソリューション統括部 横山興大

もとは2024年7月、NECが金融機関10社とともに設立した「地域金融機関 生成AI共同研究会」が始まりです。生成AIの活用推進を目的に7か月にわたって毎月のように会合を重ね、様々な知見を共有。2025年度は名称を「Agentic AI 共同研究会」に変更して発展をめざし、参加は20社に拡大しました。AIエージェントの開発に向けた研究テーマも新たに「融資稟議支援」、「個人営業提案」、「ビジネスマッチング」、「経営計画策定」、「ポートフォリオ最適化」が設定され、グループに分かれて議論。生成AI活用のニーズが多様化する中、現場で実際に活用するにはまだまだ課題が見え隠れしていました。

そういった課題を明確化するために、20社に対して自社の現状や課題を見える化するAI成熟度診断を実施。その中で、いくつか共通的な課題が顕在化しました。

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NECが提供しているAI成熟度診断

その一つが顧客情報の取り扱いです。「生成AI活用といっても、営業の担当者がお客様の情報を扱えなかったらほとんど意味がないですよね」と紀陽銀行から参加したDX戦略部の古野里沙さんは打ち明けます。安全・安心に情報を管理するAIガバナンスの体制づくりは生成AI利活用の大前提。「急がないといけない」と古野さんはNECにまず相談しました。そこで活きたのがこの研究会の枠組みです。

紀陽銀行DX戦略部 古野里沙さん

紀陽銀行の提案をきっかけに、同様の悩みを持つほかの地銀も集結。8社が共同で使用できるAIガバナンス策定の取り組みが分科会の形で始まり、 AIガバナンスの共通項を定めて標準的なガバナンスに落とし込んで複数の金融機関で活用できる形にまとめました。その結果が 2026年3月に報告されました。「自分たちから他社に声をかけるのもハードルが高い」という中、NECが音頭を取って進めたことが、「うまくまとまった一つの要因」と古野さんは分析。さらに、生成AIの分野でのNECの存在感に触れつつ、「NECのお墨付きが得られたガバナンスだからこそ、とても安心感があります」と古野さんは力を込めます。

「AI関連の話題でNECの名前が出る」数年前にはなかった変化

NECが第三者的な立場で立ち上げたことで、金融機関同士のネットワークが強化され、フラットな意見交換が可能になったという利点は、静岡銀行から参加した DX推進部 AI推進室長の大村浩輔さんも感じています。「お互いの生々しい課題や事例を知ることってなかなかできない」といい、生成AI活用という課題に対して「より高いレベルの議論をすることができた」と振り返ります。

静岡銀行 DX推進部 AI推進室長 大村浩輔さん

NECに対しては「本当に業界のことを思って相談にのってくれる存在」と感じており、研究会については「商売っ気のない場だからこそ深い話ができるようになった」という変化を感じています。最近も、とある案件で具体的な相談をNECに持ち掛けたとのこと。今は「AIに関する悩み事をNECにも相談しよう、という発想が行内でも自然と出てくるようになりました」といいます。

最終報告会でも「NECからいろんな視点で力を借りた」「お互いの事例に気づきをもらった」「技術革新のスピードが速い中で前に進むために(この会が)後押しになった」といった感想が相次ぎました。NEC側のメンバーとして2024年度の立ち上げ時から伴走している横山は「まだまだこれから」としつつも「目標に向かって一歩前進はできた」と手ごたえは感じています。

地方銀行からNECに転職したキャリアを持つ横山にとって、「自分の地元や暮らしてきた地域が廃れていくのは寂しいという思いはあります」。地域経済の活性化において重要な役割を果たす地域金融機関も今は人手不足など多くの課題を抱えています。「NECのAIの力で、地域を支える地銀をよい方向に変える後押しをしたい」という想いが、この2年間、ずっと横山を動かしていました。それが、地域金融機関の生成AI活用の推進、という道筋で少しずつ形になりつつあります。

地域金融機関の生成AIの業務適用やデジタル変革を推進することで、金融機関の課題解決に貢献し、地方から日本を元気にしていきたい──Agentic AI共同研究会の活動の原点にあるNECのメンバーたちのこの想い。それは、NECがPurpose(存在意義)に掲げる社会価値創造の原動力でもあります。

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