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いつでもどこでも相談できる「NEC AIキャリアトーク」 キャリアを考える機会拡充
2026年3月19日

ジョブ型を採り入れる企業が増えています。NECも2024年度からジョブ型人材マネジメントを全社員に導入し、グループ会社にも拡大中です。NECのジョブ型の狙いは、自らの意思でキャリアを選び成長できる「キャリア自律」──といわれても、何から始めればよいのか、戸惑う社員がいるのも事実です。もっと気軽に、もっと便利にキャリアに向き合えるよう誕生したのが、生成AIを活用したキャリア相談ツール「NEC AIキャリアトーク」。2025年10月から本格運用がスタートしたこのツールのメリットを掘り下げてみました。
人事制度やキャリア理論充実──グループ会社にも展開
「今の仕事が自分に合っているか分からない」。例えば、こう相談したとします。「『どんな時にやりがいや充実感を感じ、どんな時に違和感やストレスを感じるのか』を振り返ってみましょう」、「過去に『楽しかった』『うまくいった』と思えるプロジェクトはどんなものでしたか」──「NEC AIキャリアトーク」はこんな回答で言語化を手助けしてくれます。
NECグループに特化した内容も盛りだくさん。「2年目の製造業SEです。スキルアップのためにどんな研修を受ければいいのかを教えてください」と相談すると、「『現場で役立つ』と感じる具体的な場面や課題について、もう少し教えていただけますか?」という返事で整理しつつ、実際にある社内外の研修メニューを提示してくれます。
AIによるキャリア相談ツール開発が動き出したのは2024年のこと。提案したのはNECライフキャリアの磯口実史です。キャリアアドバイザーとしてだけでなく同僚からも「上司には言いにくい」といった相談を数多く受けてきた磯口は、キャリアアドバイザーの需要を実感する一方で、人員や時間の限界も感じていました。そこでAIの活用を提案。今回のツールのベースになっている「NEC Generative AI Service (NGS)」は、NECが自前で開発し、社内で活用している生成AIサービスで、NECの技術の強みを活かす形にもなっています。

このツールの開発にあたっては、キャリアやカウンセリングに関する代表的な複数の理論に加え、社員とキャリアアドバイザーによる5年分の相談傾向を、個人情報を除いて学習させています。これによって、基本的なロジックを押さえつつ、NECグループ社員に適した回答が可能になり、さらに、職務内容を定義した150件以上のジョブタイプ情報を追加。120種以上の人事や福利厚生制度も網羅しており、育児や介護などの福利厚生から、社内人材公募制度、求められる人材像の定義についても、すぐ最新情報を答えられます。2026年3月時点で、グループ7社が使っています。
「上司に言いにくいこと」も「人生相談」も──利用者拡大中
運用開始から半年で利用者は延べ7,600人を超えました。「人」のキャリアコンサルタント面談の利用者が年間550人程度だったことと比べると、社員がキャリアに向き合う機会が格段に増えたことになります。
活用の形も広がっています。「キャリアに関するモヤモヤした気持ちを遠慮なく相談できるのがいいですよね」というのは社会人6年目で営業職の石井香純です。上司との1on1で、その時々で感じている不安や考えを感情のまま伝えるのではなく、整理したうえで向き合いたい──そんな思いからAIキャリアトークを活用し、「上司との1on1の前」には必ず使っています。時に慎重すぎるかも、と感じる自身の性格も、前向きな言葉に変換。その結果「上司との貴重な時間を単なる『お気持ち表明』ではなく、建設的な対話に使えるようになった」といいます。また、「今さら堂々と聞きにくい」人事の要件やルールについても、最新データがすぐに確認できて役立つといいます。
自分自身の変化を見ることもできます。「半年前の自分の悩み事を振り返ると、今は前に進んでいることを実感できるんです」。

NECでデータサイエンティストとして働く世良拓也は「仕事の相談だけでなく人生相談としても活用できる」といいます。育休について相談した際に返ってきた「お子さんとどんな時間を過ごしたいですか?」という質問は「予想外でした」と振り返りつつ、「自分自身が何をしたいのかを考え直すきっかけになった」といいます。
生成AIを活用したツールを開発している立場からみても「よくできている」と感じています。例えば、仕事の本務と兼務のバランスなどの相談をぶつけたところ「きちんとしたキャリア理論に基づいて回答している」と分析。社内制度などに基づいた「情報提供」と理論に基づいた「アドバイス」がしっかりわかれているのも「信頼できると思います」。隙間時間にも活用できるので「気軽に使った結果、キャリアについて考える時間が増えましたね」。

これらの声を受け、NECの人材組織開発統括部でキャリア自律をリードする小野田千紗は「いつでもどこでも誰でも、というコンセプトで作成しているので、こうした活用の仕方は大歓迎」と手ごたえを感じています。日々の仕事のちょっとした発見や学びの積み重ねが人を成長させ、キャリア形成につながる──この好循環をめざし、NECのAIキャリアトークを「自身のキャリアを考える伴走者として活用してほしい」と力を込めます。
NECがPurpose(存在意義)に掲げる社会価値創造には社員の成長が不可欠。成長を後押しする「キャリア自律」は、こうした日常の一歩一歩の積み重ねによって実現していきます。