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目指すは国内トップクラスのSIer 牛島社長が描く新生「NESICホールディングス」の価値創造

2025年7月1日、NECグループ内に新たに「NESIC(ネシック)ホールディングス株式会社」が発足しました。新会社は、ICTシステムや施工・エンジニアリングを中心に手がける「NECネッツエスアイ」と、ITサービスを手掛ける「NECネクサソリューションズ」の2社が手を取り合って生まれた会社です。今後NECの消防防災事業をNECネッツエスアイに統合することで、その規模は、グループ社員数約1万人、売上規模約5500億円、取引顧客数のべ26000社に。新たな体制で国内トップクラスのSIer(システムインテグレーター)になることを目指します。同社社長でありNEC Corporate EVPの牛島祐之に、NECグループとして新たな体制で挑む社会価値創造のビジョンを尋ねました。

「チャレンジを続けてほしい」 自らマイクを持ちYouTube撮影現場へ

座右の銘は?という問いに、「我事において後悔せず(宮本武蔵)」という言葉を挙げた牛島。「思い悩んでも、うまく行くときはいくし、うまく行かないときはいかない。だから方針を早く決め、素早く動くよう心がけています」。

2017年から8年間務めたNECネッツエスアイの社長・会長時代にはYouTube企画「Ushitube」を立ち上げ、自ら現場を取材。「社長がYouTuberのようなことをするのはまだ珍しかった時代ですが、どんどんチャレンジする姿勢を社員に見せたい想いもありました」と振り返ります。

「チャレンジ」についてはもう一つ思い入れのある案件があります。「ITを活用した一次産業の働き方改革に挑戦しようと、サーモンの陸上養殖事業にも取り組んでいます。そこで育てた『富士頂純サーモン』は、ふるさと納税サイトでも取り扱われるようになりました」。

「Ushitube」
富士頂純サーモン

ITとネットワークサービスをLite&Quickに提供

そんな牛島がリードする新生NESICホールディングスが掲げるのは、「Lite & Quick」というキーワード。スタートアップとの連携や、マルチベンダーでのネットワーク構築を得意とするNECネッツエスアイと、基幹業務を中心としたDX・ITサービスノウハウを有するNECネクサソリューションズが連携し、ITとネットワークサービスを一気通貫かつLite & Quick(=軽く速く)に、提供していきます。

「NEC、NECネッツエスアイ、NECネクサソリューションズの3社が、単独ではカバーできない事業領域を補完しあうことで、幅広いサービスを提供できるようになります。例えば、NECネクサソリューションズがお客さまに業種向けのITシステムをパッケージとして納入する場合、そのパッケージを動かすために必要なネットワークやセキュリティをNECネッツエスアイが提供、あるいは、全てまとめてBPO(Business Process Outsourcing)という形で引き受けることもできるようになります」

「3社が連携すれば、既存顧客に提供できるソリューションやサービスの領域を広げられる」と牛島は強調。同じお客さまに対し、NECのサービスとNESICホールディングスの(傘下企業が有する)サービスの両方を提供するケースも出てくるはず、と話します。

「例えば、生体認証を使ったミッションクリティカルなシステムはNECが重厚につくり込む。クラウドサービス等を駆使して素早く低コストで導入したほうが良い Lite & Quick な領域はNECネッツエスアイやNECネクサソリューションズが担当する形です。マーケット全体の中でカバーできる領域がさらに広がっていくことを期待しています」

もちろん、既存のお客さまだけでなく「効率化によって営業リソースも増やせるので、新たなお客さま向けの提案活動も強化できる」という期待もあります。

NECから事業が合流 総合力でお客さまに寄り添う

新体制発足にあわせて、まずはNECから中堅中小の企業や自治体を対象としたSME事業のチームがNECネクサソリューションズに合流。近い領域を扱っていたチームが合わさることで、提案力とサービスの向上をはかります。2025年10月には、NECの国内消防防災事業のチームがNECネッツエスアイに合流予定です。

「NECネクサソリューションズにNECから合流したのは、互いにもともと近い領域を手掛けていたメンバーです。新体制のもと、新たなシナジーを沢山生み出してほしいと期待しています。また、NECから消防防災事業が合流することで、これまで以上に強力な体制となり、競合からは脅威に、お客さまからは大きな期待を感じる存在になります。お互いの特色を活かし、補い合いながら、お客さまの期待に応えるべくきめ細やかなサービスを提供していきます」

今後の抱負は?という問いに、「SIerとして、業界で圧倒的なポジションを築いていきたい」と牛島は答えます。

「競合企業の中には、ITとネットワークの会社が一緒になって出来た会社もありますが、われわれのように、施工・エンジニアリングまで一気通貫で、きめ細やかに対応できる会社は稀有な存在です。この総合力は、お客さまには『全てを任せられる会社』という安心感を抱いていただける強みになります。トップクラスのSIerとして圧倒的なポジションを築き、将来的には現在の売上高5500億円のもう1桁上の売上を目指すべきと考えています」

お客さまの成長、そして社会の安全・安心を支える新しい価値を創造するために、牛島が一貫して強調したのは挑む姿勢です。新体制で「領域や組織の枠におさまっていてはできないことに、挑んでいきます」。

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