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「防衛の通信はNEC」の信頼を胸に 「絶対に中断させない」国防の重要プロジェクト

宇宙・防衛事業が注目を浴びる昨今ですが、防衛システムを守る取り組みが表に出ることは多くはありません。現在、Purpose(存在意義)に「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」を掲げるNECは、歴史をひもとくと90年以上、国の安全・安心を守るソリューションを提供しています。防衛省の専用通信システムのプロジェクトもその一つ。「絶対に中断させることなく換装する」。この一念で成し遂げたプロジェクトを、NECディフェンスソリューション統括部の平田智之、研究畑出身の工藤正人、ネットワークを支える吉崎大介のインタビューから紹介します。

24時間365日止めずに「換装」、最上位の防衛通信システム

──防衛省の国防の要となるシステムに関わるプロジェクトをNECが担当しました。

平田 防衛省内のシステムの1つ、専用通信を換装(※最新の部品や装備に置き換えること)しました。専用通信は、自衛隊の指揮統制を行うための最上位システムの一つであり、防衛大臣や統合幕僚長、陸海空の幕僚長などの指揮や補佐業務を迅速かつ的確に実施するために、平時から関係省庁と連携して情報を収集・共有する際に使われます。今回の専用通信システムはその指示命令網の要として、音声通信から映像配信、指揮所テレビ会議などを提供しています。高い秘匿性の担保はもとより、防衛大臣の指揮命令網であり、24時間365日、中断が絶対に許されないシステムなのです。

専用通信で使用される機器

換装作業も当然、システムを止めずに実施しました。しかも、多方面への影響を考えながら慎重に移行調整していかなければなりません。そのノウハウを有していることは、NECの大きな強みといえるでしょう。ただ、それをもってしても今回のプロジェクトは一筋縄ではいかないものでした。

平田 智之

秘匿性の高い防衛専用の暗号方式 高い技術力があってこそ

──アナログ時代からNECが長く携わっていたものの、一度は他社が受注。今回改めてNECが担当することになったのですね。

吉崎 他社が受注した後も現行システムの維持業務には関わっていました。実際に通信機器を使用する現場の方々との日々のやり取りからユーザーの不安を掌握し、その不安を解消する提案を続けたことが、今回再びNECがこの事業を担当できることにつながったと考えています。

吉崎 大介

──それだけ厳しい要件を求められるということですね。

工藤 通信には秘匿性の高い防衛専用の暗号方式を用いるため、それを機能化するための高い技術力が要求されます。防衛専用の暗号化方式のため、NEC内でも限られた人しか携われません。また大規模システムなので、万一トラブルを起こしてしまうとその影響範囲は広く、インパクトも甚大です。その点、NECには何世代にもわたる換装事業で蓄積した経験と強力なバックアップ体制があります。豊富な知見をもつ協力会社と連携しながら、設計内容を複数の観点からクロスチェックするほか、品質会計ソフトなどを適用し、確実な要件達成と品質確保に努めています。

──設計から構築まで約2年、協力会社も合わせると延べ800人以上が携わる一大プロジェクトでした。

平田 NECが設計を引き継いだ2021年は、コロナ禍のまっただ中。防衛案件はテレワークやリモート会議が制限されているため、対面でのミーティング調整にはいつも以上の配慮が必要でした。
 
工藤 コロナ禍に起因する半導体不足も大きな課題でした。民生機器の入手や部品調達が困難となったのです。民生機器については早期に調達できる代替品の選定を、部品に関してはNECの他部門と連携して商社と粘り強く交渉し、納品に遅れが出ないよう務めました。

吉崎 システムが稼働した際には、「やっぱりNECにまかせてよかった」とのお言葉もいただき、感無量でした。

工藤 正人

国の安全保障に寄与 NECならではの技術やノウハウを駆使

──NECが社会にもたらすことができる価値とは。

平田 専用通信はさまざまなシステムとつながっているため、それぞれの運用に適応した機能が求められます。このシステム全体を安全に運用するには、高度な暗号技術のみならず、その適用範囲や接続ルールにも精通していなければなりません。さらに換装に関しては、これらの機能と運用を維持したままシステムを移行するノウハウも必要です。長年をかけて蓄積してきたこれらの知見はNECの財産といえるでしょう。お客さまからいただいた「防衛の通信はNEC」という声を胸に、次期システムの換装に向けて調査研究を進めています。

工藤 防衛通信領域におけるNECのブランド強化だけでなく、国の安全保障に寄与できたと自負しています。NECならではの技術やノウハウを駆使した防衛事業を通して 、国に貢献し続けていきたいです。
 
吉崎 NECは、通信以外の防衛事業にも携わっています。今回のプロジェクトで獲得した新たなノウハウはほかの事業にも活用できるため、NECの防衛事業全体を支える一助になれたのではないでしょうか。それは、間違いなく国の安全にもつながっていくものです。

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