Japan
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NECスパコン・プログラミング
コンテスト
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コンテスト開催報告
NECは研究開発のプラットフォームとして 、「超高性能」と「使いやすさ」を両立するベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ」を提供してきました。このベクトルプロセッサを利用するプログラマ人口の拡大およびベクトルプロセッサが最適となる用途の新たな可能性を切り拓くため、2022年11月~2023年2月に本コンテストを開催し、多くの方にエントリーいただきました。
特に優れた成果を上げられ、2023年3月3日に開催された決勝イベントにて受賞された方々をご紹介いたします。
受賞作品
優勝/カゴヤ・ジャパン特別賞
発表の概要 群衆事故を防ぐための避難経路最適化を目指し、量子アニーリングを用いたリアルタイムQUBO行列作成プログラムを開発いただきました。従来型コンピュータでは量子アニーリングを用いてもQUBO行列作成の速度が遅く、高い効果を得るのは困難でした。そこで、SX-Aurora TSUBASAのベクトルエンジンを利用し、QUBO行列の作成を高速化・リアルタイム化するプログラムの実現に取り組んでいただきました。(詳細はこちら) 受賞コメント 「2つも賞を頂き、ありがとうございます。数年前にGPUのプログラムに携わった際、自分のプログラムが速くなるのが嬉しく、自分はこのようなことが好きだと気付きました。GPUを触ったので今度はスパコンを触りたいと思い始めたときに今回のコンテストの情報を知り、『応募するしかない』と思いました。スパコンを使えることにワクワクし、年末年始も熱中してプログラミングに取り組みました。このような機会をいただいて感謝しています。また次回も開催される場合は応募したいと思います。」 審査員コメント 「NECの企業理念にも合致するところに鋭く切り込んでいました。避難経路最適化は解決すべき社会課題であり、事業としてもポテンシャルのある領域であると感じました。」(審査委員長:日本電気株式会社 田尾研二) 「非常にレベルの高い戦いとなりました。特に中川氏が提案したアイデアは、実用性が高いソリューションになり得ると思いました。」 (カゴヤ・ジャパン特別賞審査員:カゴヤ・ジャパン株式会社 鶴岡謙吾様) |
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準優勝
「izumi-Fortranの表現力向上と開発効率向上,それを支えるSX-Aurora TSUBASA」
出川 智啓様
発表の概要 Fortranの表現力と開発効率の向上をテーマに開発いただきました。数式や自然言語に近い記述でのプログラミングを実行する仕組み「izumi」を作成することで表現力を向上させ、Fortranのコミュニティが作るエコシステムと組み合わせることで開発効率の向上を達成いただきました。表現力向上には複雑な処理が必要ですが、SX-Aurora TSUBASAを用いることでFortranの特長である高速な数値計算にも有効に利用できることを確認いただきました。(詳細はこちら) 受賞コメント 「このコンテストに参加するモチベーションとなったのは、NECのコンパイラが使える機会があると思ったことでした。GFortranやNAG Fortranを使う中で、NECのFortranコンパイラはどのくらい使えるのだろうかと考えながら作業を進め、NECのFortranの出来の良さやSX-Aurora TSUBASAの出来の良さに支えられて受賞することができました。SX-Aurora TSUBASAは素晴らしい計算環境です。もう少しリーズナブルな価格になれば個人的に購入したいと思いました。」 審査員コメント 「Fortranというトラディショナルな技術にフォーカスした発表でした。若手プログラマが減っている領域ですが、今後は研究者が温めていた技術を継承していくフェーズに入ると思います。それをわかりやすく体系化していただいたことを評価しました。」(審査委員長:日本電気株式会社 田尾研二) |
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審査員特別賞
「世界最速量子回路シミュレータAlpha-Qu」
株式会社アルファシステムズ
小林 博一様
発表の概要 量子コンピュータは複雑な社会課題解決のツールとして期待されていますが、エラーの発生や膨大な費用、特別なアルゴリズムが必要といった課題があります。これらの課題に対処するため、「Alpha-Qu」という量子ゲート方式を採用した量子回路シミュレータを活用して開発に取り組んでいただきました。今回の発表ではSX-Aurora TSUBASAが量子アニーリング方式の世界だけではなく、量子ゲート方式でも世界一を獲得できる可能性を示していただきました。(詳細はこちら) 受賞コメント 「C++を久しぶりに触りました。コンピュータの性能がダイレクトに返ってくるのはいいものですね。久しぶりに年末年始、楽しい時間を過ごさせていただきました。」 審査員コメント 「量子ゲート方式はNECも20年以上前に取り組むと宣言し、今も諦めずに取り組んでいる領域です。小林さんのAlpha-Quの取り組みには、イノベータの力を感じました。」(審査委員長:日本電気株式会社 田尾研二) |
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多くの皆さまのご参加、誠にありがとうございました!
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取材記事
コンテスト概要
テーマ |
「SX-Aurora TSUBASA」を活用した社会課題の解決 |
内容 | NEC製スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」を活用して、Auroraが搭載しているベクトル型プロセッサの性能を活かし社会課題の解決に貢献できる内容で競い合っていただく |
応募資格 |
・企業、団体、個人、学生の方 |
ルール |
・「SX-Aurora TSUBASA」を利用すること |
各賞と賞金・副賞 | ・審査基準に基づき順位付けを実施 ・優勝(1位)50万円、準優勝(2位)30万円、審査員特別賞(3位)20万円、カゴヤ・ジャパン特別賞 カゴヤ・ジャパンクラウドサービス「レンタルサーバ」12カ月間無料利用権を提供 |
サポート |
参加者にはサポート窓口によるプログラミングに関するサポートを実施 |
主催・協賛 |
主催:日本電気株式会社 プラットフォーム販売部門 |
審査基準
審査概要 | ・一次審査(2月14日~2月24日)、決勝イベント(3月3日)の2回審査を実施 ・一次審査:審査基準に基づいてNEC内で審査を実施 ・最終審査:一次審査の審査基準に加え決勝イベントでのプレゼン内容を加味し総合的に判断 |
審査基準 |
以下の社会貢献度、市場有望度、CPUとの性能差の3つの観点で総合的に判断し順位を確定。 |
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