株式会社アルディスは、「航空便を使用して、ヴィンテージワインを1本単位で輸入する」という、迅速で小回りの効くサービスを提供。「人生を豊かにするワイン選び」をコンセプトに、世界中の厳選されたワインを自社通販サイト「オールドビンテージ・ドットコム」などを通じて販売しています。また、毎月異なるテーマでワインを届けるサブスクリプションサービス「頒布会」は、ワイン愛好家から初心者まで幅広い層に支持されています。フランスをはじめとする海外産地の現地買い付けから、お客様への商品紹介まで一貫して手掛けることで、ワインに込められたストーリーやバイヤーの「思い」を直接届けることに注力し、豊かなワイン体験を提供しています。
NEC
ビジネスイノベーション統括部
シニアマネージャー
小図子 武弘
BestMoveは、マーケター一人ひとりに“最善の一手”を提案し、確信ある意思決定を支援することを目指しています。伊藤園様との共創を通じて、UIやナレッジ共有機能などを進化させることができました。今後も、マーケティングDXを加速させるパートナーとして、企業文化の変革に寄与していきたいと考えています。
属人化した業務、分断された情報、遅れがちな意思決定──新規事業や市場創出に挑む企業が直面する課題は少なくありません。株式会社伊藤園も例外ではなく、マーケティング施策の体系化やSNSをはじめとした新たなデジタルマーケティングに行き詰まりを感じていました。こうした課題を打破するため、同社はNECのマーケティング支援ソリューション「BestMove」を導入。AIとビッグデータを活用した施策立案により、スピードと精度を飛躍的に高めています。
株式会社伊藤園
- 所在地
- 東京都渋谷区本町3-47-10
- 業種
- 飲料・茶葉製品の製造・販売
- 従業員数
- 連結 7,916名 単独 4,965名
- 課題
- マーケティング施策の体系化やデジタル活用
抱えていた課題
-
01.
マーケティングの施策立案が体系化されておらず、意思決定に時間がかかっていた
-
02.
新しい顧客層の獲得や、商品価値向上に向けた施策立案に挑戦したかった
-
03.
D to C/SNS/AIといったデジタルマーケティングを全社的に加速したかった
成果
-
01.
01. BestMoveの活用で、顧客クラスターの特徴や潜在ニーズなどの深いインサイトがスピーディーに抽出可能になった上、意思決定も迅速化した
-
02.
02.商品に興味を持ちそうな顧客データをAIが抽出するため、仮説や立証のプロセスが不要に。また、新たなマーケティング施策にも自信を持って挑戦できるようになった
-
03.
03.誰でも使える簡単な操作で高度なAI分析が行えるため、デジタル活用のモチベーションが向上。成功・失敗のナレッジも共有できるようになった
BestMoveの導入により、株式会社伊藤園はマーケティング施策の立案から実行までのスピードを飛躍的に高めました。AIが提案する顧客クラスターや施策案は、従来の勘や経験に頼る意思決定をデータで裏付け、マーケターに納得感を与えています。さらに、ナレッジ共有機能により、属人化していたノウハウが組織全体で活用可能になり、マーケティングDXの基盤が整いました。
【導入前の課題】
属人化・分断・停滞──伊藤園が直面したマーケティングの壁
――貴社ではこれまで、マーケティング業務にどのような課題があったのでしょうか?
マーケティング本部 緑茶ブランドグループ 矢野 弘子氏
矢野氏
私は「お~いお茶」を始めとする緑茶製品の商品企画やマーケティングを担当しています。このように当社では、マーケターが個人やチームで1つの商品を担当する体制を取っていますが、アイデア出しや試作立案のプロセスが体系化されていませんでした。ブレストやワークショップを行っても、進め方はチームごとにバラバラで、属人的な業務になりがちでした。提案しては却下されるという繰り返しで、精神的にも疲弊し、意思決定までに時間がかかることが多かったです。
さらに、デジタルマーケティングの知見不足も大きな課題でした。SNSやD2C、AIなどの施策は部分的にしか活用できず、社内全体としてのスキルが不足していました。デジタルマーケティング部門は存在していたものの、KPI設計やPDCAの運用も曖昧で、施策の成果を定量的に評価する仕組みが整っていませんでした。結果として、マーケティングのスピード感が損なわれ、旬なタイミングを逃すこともありました。
マーケティング本部 緑茶ブランドグループ 倉橋 悠太氏
倉橋氏
高価格帯の商品や新しい顧客層を狙った商品を展開する際に、ターゲティングの精度が上がらず、新規顧客の獲得に苦戦していました。また、社内のナレッジ共有も不十分でした。ブランドごとに縦割りの構造が強く、成功事例や失敗事例が他部署に伝わらないまま埋もれてしまうことが多かったです。マーケター個人の経験や勘に依存する場面が多く、体系化されたプロセスがないため、若手が育ちにくいという問題もありました。こうした課題が積み重なり、マーケティングの停滞を招いていたと感じています。
【BestMove®導入効果】
AIによる斬新なアイデアで施策精度が向上し、成果を創出
BestMoveを使って、どのような施策を立案したのでしょうか?
倉橋氏
大きく2つあります。1つは2025年3月に発売した「瓶 お~いお茶 山の音」という商品です。オンライン限定の高級緑茶で1瓶5000円以上の高クオリティー商品となっています。第一弾である「めがみ・せいめい」は弊社がちょうど大谷翔平選手と契約を結んだタイミングで広告を打ったこともあり、一瞬で完売しました。しかし第二弾からは同じようには行かず、商品の魅力をしっかり訴求していこうとマーケティングの方向性を切り替えた第三弾も、なかなか目標に届かない。なんとしてでも売りたいと、社内で緊急ミーティングを開くことになりました。
そこで初めてBestMoveを活用されたのですね。
倉橋氏
はい。BestMoveに商品データを入力したところ、『新入社員が両親に贈る』『役員クラスのお茶好き』といった新たな顧客像が抽出され、以下3つの施策案が提示されました。
1つ目は、限定ストーリーと希少価値を押し出したウェブ広告
2つ目は、オンライン限定の体験イベントで商品の魅力を伝える施策
3つ目は、生産者の家族の絆や伝統を訴求するプロモーション
社内でも似たような案が出ていたのですが、踏み切れずにいたところ、BestMoveの提案で確信が持て、記事広告を実施しました。その結果、わずか数日で完売。社内でも「データに裏付けられた提案は強い」という声が上がり、BestMoveの有効性を実感しました。
社内ミーティングでも商品の魅力をしっかりと伝える広告案が浮上していたが、なかなか踏み切れずにいたところ、BestMoveも同様の案を提案したことで考えに確信が持てたという。結果、数日で完売した。
矢野氏
2025年4月に発売した商品「matcha LOVE(抹茶ラブ)」のプロモーション施策にもBestMoveを適用しました。国産抹茶を100%使った「matcha LOVE」は、キャップ部分に抹茶が入っており、キャップを開けてシャカシャカと振るだけで、つくり立ての抹茶が楽しめる体験型抹茶飲料です。10年ほど前から同様の商品は販売していたのですが、認知度が低いままでなかなか市場に浸透しませんでした。しかし近年の抹茶ブームでSNSや海外のインフルエンサーに取り上げられたこともあり、インバウンド向けに振り切った形で改めて商品化したのです。
matcha LOVEでも何か課題があったのでしょうか。
矢野氏
はい。まずはつくり方を広めようと動画をSNSで流したのですが、ビューがなかなか上がりませんでした。そこでBestMoveに「インバウンドをターゲットに、もっと認知度アップにつながるSNS動画をつくりたい」と打ち込んでみました。すると「手づくり飲料(シャカシャカ抹茶)に興味がある人」というクラスターが抽出され、「お点前、シャカシャカでございます」というキャッチコピーや、「舞妓さん衣装の女性が…」「ドミノ倒し1万個の抹茶アートが…」といった、私たちではすぐに思いつかないような動画案がいくつも提案されました。
どれも突拍子もないようでいて、しっかりとターゲットに刺さる可能性がある。社内でもすぐに制作できそうなアイデアを選び、いいとこ取りで動画を作成したところ、前回の動画と比べて24時間で25%増の3.1万ビューを獲得することができました。
施策の成果から、BestMoveの有効性が見えてきたのですね。
矢野氏
キャッチコピーに関しても、人が思いつかないフレーズを数多く提案してくれるのがありがたいです。映像の構成がイメージしやすい絵コンテも素早く提案してくれるので、動画制作にかかる工数が33%も削減できました。
BestMoveが提案した動画案をベースに社内で作成したインバウンド向けSNS動画。今まで思いつかなかったフレーズやイメージ案がユーザに刺さり、24時間で25%増の3.1万ビューを獲得した
BestMoveの活用によって、マーケティング施策にどのような変化がありましたか?
矢野氏
私たちはほかの生成AIツールもアイデア出しなどで使っていますが、BestMoveは商品内容や背景、私たちの想いをしっかり理解した上で、具体的な提案をしてくれる点が画期的です。最初に情報を入力すると顧客クラスターが出てくるのですが、「あ、こういうお客様いらっしゃるよね」とか「私たちが考えているペルソナに近いな」といったように、その時点で一度お客様像がはっきり見えてきます。それを細かく調整していくと議論のたたき台が短時間でつくれますし、BestMoveがいつでも対応してくれる安心感があるので、いくら上司に提案を却下されてもへこたれないようになりました(笑)。
倉橋氏
私もBestMoveを企画のたたき台で利用することが多いです。先ほど矢野が申し上げた通り、1人で考えたり、チームでブレストしてもなかなか前に進まない時、まずはBestMoveに自分たちのアイデアを打ち込んで整理するところからスタートするとうまくいきます。
矢野氏
壁打ち相手としても頼れるので、グループ内では「ベスト君」という愛称をつけています。ミーティングでもPCにいるベスト君を真ん中に置いて、参加者全員で話し合いながら、内容を何度も確認していく。そこでどんどんアイデアがブラッシュアップできるようになります。
【今後への期待】
施策立案の民主化と新しい企業文化の醸成へ
今後、BestMoveに期待することは何でしょうか?
倉橋氏
よりタイムリーな施策が打てるようになることです。今までは、社内や外部の方と打ち合わせする際、まずはオリエンに向けた準備をして、出てきた案を会議で検討し、納得いかない場合は持ち帰ってもらってまた会議をする、といった下準備に時間を取られていました。ある程度内容が固まって上司に見せるまで、最低1カ月はかかっていたはずです。でもBestMoveで私たち自身が方向性を決め、その案をオリエンで提示すれば、検討期間がぐっと縮まるだけでなく、さまざまな工数・コストも削減できるようになると思います。
矢野氏
マーケター個人や商品チームにサイロ化していたノウハウや成功体験、そして失敗要因をマーケティング本部全体で共有できるようになりました。AIとビッグデータに裏打ちされた施策ということで、部内のコミュニケーションも活性化しましたし、上司も忖度なく意思決定を行ってくれるようになりました。今後もマーケティングプロセスの体系化や新しい企業文化の醸成につながる大きな手応えを感じています。
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企業のマーケティング業務を変革
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【今後への期待】
施策立案の民主化と新しい企業文化の醸成へ
今後の展望や、BestMove®の利用拡大についてお聞かせください。
森山氏
BestMove®の使い道は無限大だと感じています。今回はターゲットリストの精度向上のみに活用しましたが、今後は、今回できなかったクリエイティブの部分でも使ってみたいです。ターゲットに合わせたキャッチコピーやビジュアルを変更することで、さらに効果が高まると思います。
また、今後は自社の会員データベースにもBestMove®を活用し、ロイヤルカスタマーへのターゲティングを進めたいと考えています。2万人の会員様に対し、よりパーソナルな顧客属性の解析が行えることで、さらに響く商品企画、訴求方法の検討などで、大いに威力を発揮するでしょう。
さらに、DMだけでなくオンラインにも活用したいです。自社ECサイトの効果をさらに高めるため、既存ページのキャッチコピーを変更してのA/Bテストを行うなど、効果測定しやすい形での活用を検討しています。無駄な工数をかけずに、より効率的なベストプラクティスを見つける作業が短期間で実現できると感じています。
それでは最後に、BestMove®への期待、ご要望をお聞かせください。
森山氏
私たちバイヤーもChatGPTなどの生成AIを使っていますが、第三者の意見や、より根拠に基づいた答えが欲しい。BestMove®は生成AI活用に加えてビッグデータの裏付けもあり、非常に信頼できます。また、NECのプロフェッショナルがサポートしてくれて、活用定着に向けて伴走支援してくれる点も、とても心強いです。
ワインは趣味嗜好性が高く、一人ひとり選ぶポイントが微妙に違うため、すべてのお客様に響く施策を打つのが難しい商材です。BestMove®を活用することで、それが少しでも簡単にできるようになると嬉しいです。BestMove®がお客様との橋渡しとなり、距離を縮めてくれることを期待しています。
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