リテール 商品を安定して届けることで快適な暮らしを支える。流通を止めないという挑戦
リテール

商品を安定して届けることで快適な暮らしを
支える。
流通を止めないという挑戦

画像:高畠 真彩

高畠 真彩

2017年NEC入社。アパレルやコンビニ向け営業を経験した後、2022年より新規事業開発に携わる。現在は棚定点観測サービスの拡販や、アライアンス営業などを担当。

画像:小園 眞帆

小園 眞

新規事業創出をする仕事に興味を持ち、2023年NEC入社。現在は棚定点観測サービスの拡販や、アライアンス営業などを担当。

スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどのお店で、ある日突然、商品が買えなくなってしまったら、私たちの生活は明日から立ち行かなくなってしまうかもしれません。

人材不足や生活者の購買行動の変容など、さまざまな課題に直面しているリテール業界。NECはリテールソリューション事業を通じてそれらの課題を解決し、より快適で心地よい顧客体験の実現と働く人に寄り添った店舗運営を支える挑戦を続けています。

「社会を止めない。暮らしを止めない。リテールを止めない。」その言葉に込めた思いを、リテールソリューション事業部 スマートリテール統括部の高畠 真彩(たかばたけ まや)と、小園 眞(こぞの さな)が語ります。

生活者が安心して暮らせる未来を目指す「Smart Retail CX」というビジョン

リテールソリューション事業部においては、「社会を止めない。暮らしを止めない。」ということは、具体的にどういうことを指しますか。

高畠:「商品の流れを止めない」ということです。私たちの掲げているミッションの中に「快適で心地よい顧客体験の実現」という言葉があるのですが、まさに私と小園がいま担当しているのも、商品在庫の滞留をなくして、お客さまの欲しいタイミングで商品をお届けするというソリューションです。快適で心地よい顧客体験を実現した結果、店舗の売り上げの最大化にも貢献する、そんな価値を提供できればと思っています。

小園:また単に売り場だけにとどまらず、その先の生産から物流など一連の流れをデジタルによって効率化し、商品を安定して届ける流れ全体を止めないということも視野に、事業に取り組んでいます。

お店に行って普通に商品が買える、そんな何気ない日常を止めないよう、挑戦を続けているのですね。リテール業界には、いまどのような課題があるのですか。

高畠:やはり圧倒的な労働力不足が最大の課題です。そのため、お客さまの中でも限られたリソースの中で、どれだけ売り上げを最大化するかが重要視されており、デジタルを活用することで、どんな方でも効率的に業務を回せるようにすることが求められています。

高畠 真彩・小園 眞 インタビュー画像02

その課題を踏まえ、NECはリテールのあるべき姿について、どういう像を描いていますか。

高畠:私たちは、「Smart Retail CX」というビジョンを掲げています。これは、小売業に関わるみなさま(=リテーラー)に製品・パッケージを提供するだけでなく、消費者と直接接点を持ちソリューションを提供する領域をより広げていくことで、生活者一人ひとりがいきいきと安心して暮らせる未来を目指している、ということです。
具体的には、より快適で魅力的なお買い物体験の実現、業務の効率を上げ、やりたい仕事と向き合える環境の提供、企業が人や社会から喜ばれる仕組みづくりの後押しを目指しています。その中でも小園と私が現在担当している「棚定点観測サービス」は、2つ目の「業務の効率を上げやりたい仕事と向き合える環境の提供」に該当するソリューションとなります。

デジタルによる売り場の可視化で、業務効率化と業務改善を実現

「棚定点観測サービス」とはどういったソリューションでしょうか。

高畠:店舗の可視化ソリューションとして、従業員の代わりにカメラが目となって売り場を観測するサービスです。商品の陳列状況をパーセンテージで表示し、品出し(商品を補充する業務)が必要なタイミングでアプリやブラウザで通知が届く仕組みになっています。

小園:品出しは、小売業の店舗業務において最も負荷がかかっている部分で、実際、品出し関連の業務が全体の約2割を占めるという調査もあります。棚定点観測サービスで効率的な品出しを支援することで、商品の欠品という機会損失を回避できるだけでなく、品出しが必要ないのに売り場に行ってしまうなどの無駄も防げます。

高畠 真彩・小園 眞 インタビュー画像02

棚定点観測サービスの導入事例を教えていただけますか。

小園:先行して採用いただいた2社の企業さまで、有効性の検証が進められています。そのうち大手スーパーマーケットさまの事例では、まずは納豆と豆腐のカテゴリーに棚定点観測サービスを導入いただきました。結果として品出しの回数が約50%削減でき、業務効率化に大きく寄与することができました。
また、捻出した作業時間を利用することで発注精度が向上したり、売り場のメンテナンスに時間が割けるようになったりと、もともとご要望いただいていた「業務改善にもつなげたい」という点にも貢献することができました。

棚定点観測サービスの導入に携わる中で、印象的だったことや、達成感を感じたエピソードはありますか。

高畠:大手スーパーマーケットさまとは、ゼロから関係性を構築するというところからスタートしました。何度も実際に店舗に足を運びながら一緒に課題を探し、どうしたら従業員が楽になるのか、どういった機能が必要なのかということを時間をかけて議論し、ブラッシュアップを重ね、その結果導入していただきました。このプロセスがとても印象的でした。

小園:私にとって今回の事例は、初めて担当させていただいたスーパーマーケットでのサービス検証となりました。高畠と同様に店舗に訪問して、従業員のみなさまから課題を直接聞き提案するという体験が印象的で、机上ではなく、現場で店舗運用のリアルな実態を学ぶ貴重な経験となったなと思っております。

高畠:また、お客さまに継続的にご利用いただけるサービスを提供できたことにも達成感を感じています。今回、オンプレ※1ではなくクラウド型※2を採用したり、カメラの選定にもこだわったりと、導入コストとランニングコストをともに抑えることにも力を入れました。導入いただく企業さまの負担やリスクを最小限に抑え、長期的に見てサービスが市場に浸透していくことが大事だと思っています。

※1 「オンプレミス」の略称。サーバやソフトウェアなどを自社で保有し運用する形態
※2 インターネット上でサービスを利用する形態。オンプレに比べると導入コストが安いというメリットがある

生活者に直接アプローチできるようなサービスをつくっていきたい

小園さんは2年目ながら大きな仕事にチャレンジすることになり、不安はなかったですか。

小園:わからないことがあっても高畠をはじめチームのメンバーがすごく話しやすい雰囲気をつくってくれているので安心して相談できます。また高畠は私にとって憧れの存在で、仕事の姿勢や人脈の広さなどいろいろと見習いたいと思う点が多く、一緒に働くことができてとてもうれしく思っています。

高畠:小園はフレッシュな力があって、業務にも本当に真剣に、しかも積極的に自分でどんどん考えて取り組んでいるので、私も日々刺激を受けています。

お二人が今後、チャレンジしていきたいことを教えていただけますか。

高畠:品出し業務にとどまらず、店舗全体の業務をより効率的に運用できるサービスを新たに構想し始めていて、2年以内にサービス化することにチャレンジしていきたいと思っています。またNECの事業といえばBtoBという印象が強いと思うのですが、リテール事業はC(消費者)に近い領域でもあるので、今後生活者に直接アプローチできるようなサービスをつくり、NECのイメージを変えていきたいとも思っています。

小園:私も売り場の効率化というところにとどまらず、本部や現場の従業員をサポートしていくサービスを提供して、生き生きと働けるような環境づくりを目指していきたいです。従業員が働きやすい環境になれば、結果的に魅力的な店舗づくりにもつながりますし、最終的に生活者全体の日々の快適な暮らしに貢献していければと思っています。

欲しいものをいつでも買える、そんな快適な社会を支えるために。NECは小売業・外食業のお客さまの課題解決を通じて、これからも「社会を止めない。暮らしを止めない。リテールを止めない。」取り組みに挑戦していきます。

高畠 真彩・小園 眞 インタビュー画像03

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