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挑戦の輪が広がる

No Borders for Dreams Vol.5

車いすテニスとNECの支援のかたち

No Borders for Dreams 国枝慎吾×NECが見つける挑戦のかたち

NECは、「誰もが夢を抱き、挑戦できる社会」の実現を目指し、30年以上にわたり、車いすテニスを応援してきました。
「No Borders for Dreams」シリーズでは、国枝慎吾さんとともに、車いすテニスの魅力や挑戦する人々を紹介。挑戦の物語を通じて、誰もが“自分の夢に一歩踏み出す”きっかけを届けていきます。

Vol.5では、競技用車いすの寄贈を通じて、新たな挑戦の一歩を後押しするNECの取り組みに着目し、挑戦の輪の広がりを紹介します。

一人ひとりの挑戦を支える歩み

NECが30年以上車いすテニスを応援してきたその歩みの中で、競技は大きく広がり、国枝慎吾さんのように、多くの人を魅了する象徴的な選手も生まれてきました。
選手一人ひとりの挑戦を主役に、その舞台を支える存在でありたい――そうした思いは、競技用車いすの寄贈にもつながっています。

競技用車いすとは

NECからITFへの車いす寄贈式

NECでは、支援の一環として、国際テニス連盟(ITF)へ競技用車いすを寄贈しています。より多くの人が競技に触れ、それぞれの挑戦に踏み出せる環境を広げていきたいという思いのもと行われました。

競技用車いすは、選手にとってラケットと同じように欠かせない存在です。「足」であり、スピードや方向転換といったプレーの質を左右する重要なパートナーであることから、一般的な車いすとは異なり、軽量性や操作性、個々の身体に合わせたカスタマイズが求められます。
こうした競技用車いすは、これから競技を始める人や若い選手にとっては容易に手にできるものではありません。

車いすテニス選手にとって、競技用車いすとはどのような存在なのか。また一般用の車いすとどのような違いがあるのか。国枝さんは次のように話します。

初出場の大会に臨む中学1年生の国枝慎吾さん

「車いすテニスを始めた11歳のときに初めて競技用車いすに乗りました。『こんなにも軽やかにターンできるのか』と感動したのを覚えています。一番の違いは車輪がハの字にセッティングされている点で、この角度によって旋回がまったく別の感覚になります。日常用が歩くための車いすだとすれば、競技用は走るためのものと言えるかもしれません」

一方で、競技用車いすは決して手にしやすいものではありません。
国枝さんは、競技を始める際のハードルについてこう語ります。

「どのパラスポーツにも言えることですが、競技を始めるときには、競技用車いすの購入が最初の大きなハードルになります。価格の問題はもちろん、オーダーメイドで製作されるため、完成まで時間がかかる点も障壁のひとつになっています」

こうした背景から、競技用車いすは挑戦を支える基盤であると同時に、新たに競技に踏み出す人にとっての壁にもなっています。

車いすの寄贈は、挑戦の入口を広げる支援

競技用車いすがあることで、新しく競技を始める人にとって「やってみたいと思ったタイミングで、まず競技にふれることができる。このすぐに始められる環境が、競技の普及にとって非常に重要」だと、国枝さんは続けます。
国枝さん自身も、体験用車いすを使いながら約1年間プレーしていた経験があり、競技用車いす1台が人生を変える可能性を実感していると言います。「そしてその1人が次の世代に影響を与え、連鎖を生み出すきっかけとして、大きな意味を持つのです」と強調されました。

寄贈車いすで広がるコミュニケーション

ITFに車いすを届けた目的も、新たに競技に挑戦する人たちの入口を広げることにありました。寄贈された車いすは、特定の選手個人ではなく各国のテニス協会に提供され、ジュニアや初心者を含むより多くの方々が競技を体験できる環境づくりに貢献しました。

また、寄贈された車いすは様々な調整が簡単にできるようになっており、体格やプレースタイルの異なる複数の選手が使用できる点も特徴です。
実際の寄贈先でも変化が生まれています。
スイスでは、約50名が参加するキャンプで車いすが活用され、順番待ちの時間が減り、コートでプレーする時間が増えました。その結果、より多くの参加者が競技の楽しさに触れる機会が広がっています。
オランダでは、寄贈された車いすが複数の育成プログラムで活用されています。初めて車いすテニスに触れる子ども向けの「Fun Days」やジュニア選手育成のトレーニング、車いす購入前のフィッティングなど、競技の入口からステップアップまでを支える役割を担っています。
競技用車いすの寄贈は、未来への投資でもあります。その一台から新たな挑戦が生まれ、やがて次の世代の選手へとつながっていく――この取り組みは、車いすテニスの「これから」を支える基盤づくりの一つといえます。

寄贈車いすで挑戦の輪が広がる動画

次の挑戦へつながる環境づくり

車いすテニスは、アメリカで生まれ、ヨーロッパや日本の選手の活躍とともに発展し、現在ではアジアや南米など新たな地域にも広がりを見せています。

その流れを象徴するのが、30年の歴史を持つ「NEC車いすテニスシングルスマスターズ」が2025年に初めてアジア(中国)で開催されたことです。

NECは1994年から毎年シーズン最終戦として、男子・女子・クアード(四肢障がい)の各カテゴリーでトップ8が出場する同大会を支援してきました。新たな世代の台頭も進む中、世界の舞台で存在感を示す小田凱人選手をはじめ、大会に出場した選手たちが以下のインタビュー動画で本大会の意義を語っています。

アジア初開催「NECマスターズ」選手インタビュー動画

アジアでの開催は、さまざまな地域から選手が集い、挑戦の舞台が確実に広がっていることを示しています。新たな地域でプレーする機会は、「世界に挑戦する距離」を縮め、次の世代の挑戦を後押ししています。

こうした広がりの背景には、選手だけでなく、それを支える多くの人々の存在があります。NECもまた、長年にわたりその環境づくりの一端を担ってきました。

そのひとつひとつの挑戦が、次の可能性へとつながっていきます。