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第4回 出向 -労務・人事管理コラム

講師

第4回 出向 (2011年4月20日公開)
講師:神谷喜代子(有限責任監査法人 トーマツ
プロフィール

一方、出向は次のような目的で行われるもので、金銭的利益を得ることが直接の目的となっていません。

出向の目的

つまり、自社雇用の労働者を営利目的で反復継続して出向させ、これにより利益を上げることを行っていれば、通常の人事権行使の範囲を超え、出向事業を行うという形態になり、企業がいくら出向だと言っても、労働者供給契約や労働者派遣契約の脱法的な形態とみなされます。
(なお、業務取扱要領では次のように職業安定法第44条違反に該当する可能性があるという解釈を取っています。)

在籍型出向は労働者派遣に該当するものではないが、その形態は、労働者供給に該当するので、その在籍型出向が「業として行われる」ことにより、職業安定法第44条により禁止される労働者供給事業に該当するようなケースが生ずることもあるので、注意が必要である。

因みに、前回ご説明したとおり、改正労働者派遣法案では、無許可・無届の派遣の受入をした場合や偽装出向(出向者に対して指揮監督のみで使用者としての義務を遂行していない場合)の場合は、雇用契約申込みみなしの規定が適用となり、労働者が承諾した時点で出向先との雇用契約が成立することになります。

下記資料では「Case:2無許可、無届の派遣の受入」、「Case:4偽装請負」に該当することになりますが、「Case:4」は改正法案では“請負その他労働者派遣以外の名目で契約を締結し…”と規定されているため“偽装請負”のみに限定されているわけではないことに注意が必要です。

労働契約申込みみなしとは

このケースの場合、一般的には労働者が承諾することは想定しにくいのであまり気にする必要はないと思います。
しかし、子会社や協力会社等から労働者を出向で受入れている場合で、相手企業の経営事情を考慮して人件費以上の負担をするケースはあると思いますし、加えて出向者に対する指揮監督のみで出向先が使用者としての責任と義務を果たしていない、つまり労働者派遣と同じように扱っているケースはあると思います。

この場合、労働者が出向先での直接雇用を望む可能性がないとは言い切れません。
また、労働条件は出向元での労働条件と同一の内容となりますが、出向先の労働条件が出向元の労働条件を上回る場合は結局労働契約法第12条の規定によりその部分について無効となり、無効となった部分については出向先の就業規則で定める基準となります。

因みに、「応援」と称し短期間他社の指揮命令の元で働かせたり受入れる事がありますが、これも二重の労働契約が存在するかどうか、業として行っているか(「応援」により利益を上げているか)どうか等で出向か労働者派遣か労働者供給かに分かれます。呼び名で判断するのではなく、実態で判断するようにして下さい。

最後に、出向を命じるあたっての留意点を解説します。
出向の目的や出向条件(出向規程及び出向契約書の内容に基づくこと)を明確に提示して本人の同意を得た方が良いでしょう。
就業規則等に出向を命じる旨の規定があり、入社時の誓約書等で包括的同意を得ていれば業務命令として出向を一方的に命じることができる(その都度の個別同意は不要)と理解されているようですが、本人が同意(納得)した上でそこで働くことがトラブル防止と出向目的の達成に繋がります。

今後も、企業の生き残りをかけた、事業の選別、統廃合が進むでしょう。それに合わせて会社の枠を超えた労働者の異動は増え、また、自社の労働者だけでなく他社の労働者を活用する場面も増えていくでしょう。
コンプライアンスの視点で適切な対応が必要であることは言うまでもありません。
しかし本当に必要なことは、個々の労働者に組織のミッションを理解させ、成果に繋がる働きをしてもらう事に他なりません。

当該記事は執筆者の私見であり、有限責任監査法人トーマツの公式見解ではございません。

トーマツグループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそれらの関係会社(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング株式会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社および税理士法人トーマツを含む)の総称です。トーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各社がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約6,400名の専門家(公認会計士、税理士、コンサルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はトーマツグループWebサイト(www.tohmatsu.com)をご覧ください。
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本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。
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