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第2回 派遣1 -労務・人事管理コラム

講師

第2回 派遣1 (2011年2月21日公開)
講師:神谷喜代子(有限責任監査法人 トーマツ
プロフィール

ところで、労働者派遣は全ての業務に可能なのでしょうか。答えは「NO」です。
下図をご覧下さい。

派遣対象業務(派遣法第4条第1項・第40条の2等)

現在の労働者派遣法では労働者派遣を行ってはならない業務が列挙されており、それ以外は可能です。しかし、日本の労働者派遣は「臨時的・一時的な労働力需給調整機能(=常用雇用の代替防止)」という大原則があるため、派遣先が同一の業務に派遣を受け入れる期間(これを「派遣受入期間」と言います)に制限を設けています。

派遣受入期間(派遣法第40条の2等)

この図からも分かるように、“同一の業務”について最初に派遣を入れた日から起算して丸3年が経過すると、その業務に派遣労働者を使うことはできないのです。途中で同じ派遣会社の別の派遣労働者に交替しても、別の派遣会社の派遣労働者に交替しても、この期間は通算されるので注意が必要です。

ちなみに、この派遣受入期間は事業所その他派遣就業の場所ごとの“同一の業務”についてカウントするのですが、この“同一の業務”は労働者派遣契約を更新して引続き同じ部署で同じ業務に従事するといえば分かりやすいと思いますが、仮に組織変更があり部署名やその部署の役割が変わったことで労働者派遣契約内容を見直し、再締結した場合でも下図のような考え方に基づき実態を見ながら個別に判断し、結果として“同一の業務”と判断されることもあります。
派遣受入期間の制限がある業務に労働者派遣を受入れる時にはこの派遣受入期間には注意が必要です。

同一の業務とは(派遣先指針第2の14)

このように労働者派遣を受入れる時点でこれらを正しく理解しておかないと、労働者派遣を受入れた後に知らぬ間に法律違反を犯していることにもなりかねません。派遣元(派遣会社)が教えてくれなかったから…という言訳は通用しません。

派遣元(派遣会社)と締結する労働者派遣契約は「取引(リース)契約」です。皆さんが業務上で必要な物を購入する時、購入目的や必要な使用をしっかり検討するはずですし、それを購入し利用する際に法律の規制があるならばそれをしっかり確認しているはずです。また、購入した物に使用期限があるならそれも守っているはずです。
それが労働者派遣契約となるとそれが出来なくなってしまうのは何故でしょうか?

皆さんが労働者派遣契約で購入するのは労働力です。もう少し分かりやすくいうと、派遣元(派遣会社)の労働者を借りる契約(=リース契約)をするのです。現場には労働者(=人)が来るので「取引(リース)契約」で来てくれていることを忘れてしまうのだと思います。ある意味仕方のないことだと思いますが、労働者派遣について正しく理解し、本当の意味での有効活用をしていただければと思います。

当該記事は執筆者の私見であり、有限責任監査法人トーマツの公式見解ではございません。

トーマツグループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそれらの関係会社(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング株式会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社および税理士法人トーマツを含む)の総称です。トーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各社がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約6,400名の専門家(公認会計士、税理士、コンサルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はトーマツグループWebサイト(www.tohmatsu.com)をご覧ください。
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本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。
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