NEC、LoRaWANに準拠したネットワークサーバを提供開始
~新たなIoTサービスの創出を加速~
2017年11月15日
日本電気株式会社
NECは、低消費電力で広域通信を実現する新無線通信技術「LPWA」(注1)の一つであるLoRaWAN(注2)に準拠したネットワークサーバを製品化し、本年12月より通信事業者向けに提供開始します。
新製品は、今後、拡大が見込まれるLoRaWANに準拠したセンサーデバイスの収容・管理を容易に実現します。
NECは、これまでの通信事業者向けの実績をもとにネットワークサーバだけでなく、センサーデバイスからアプリケーションまでをトータルソリューションとして提供することで、低消費電力が求められるIoTサービスの市場展開のさらなる加速を支援します。
また、通信事業者の様々なサービス提供形態を想定し、新製品は柔軟にマルチテナント・マルチデバイス管理を行える機能を有しているため、複数の企業やサービス事業者向けにLoRaWANネットワークサービスの提供が可能です。これにより、新たなIoTサービスの創出を加速し、利用者の利便性向上を実現します。
また新製品は、大井電気株式会社を始めとした複数のLoRaWAN対応ゲートウェイとの接続検証を完了しており、それらと組み合わせて通信事業者へ提供していきます。NECは新製品について、今後3年間でグローバルに30社への提供を目指します。
NECは、社会ソリューション事業に注力しており、今後も「LoRaWAN」の利用を可能とする新製品を提供することで、通信事業者の競争力向上を実現するとともに、IoTを活用した豊かで安全な社会の実現に貢献していきます。
背景
近年、IoTを活用した新たなサービスの創出・普及に伴い、ネットワークを介して様々なデバイスの制御や情報収集を行いたいというニーズが高まっています。特にスマートシティの実現に向けては、検針メーターや環境センサーなど低消費電力が求められるセンサーデバイスから広く情報を収集する仕組みが求められます。
今後、様々な種類のセンサーデバイスがネットワークにつながることが想定される中、LoRa(注3)は低消費電力かつ広範囲でのデータ収集に適したIoT向けの通信技術として、さらなる利用拡大が見込まれます。
新製品の特長
- LoRaWANに準拠し、センサーデバイスの制御が可能
LoRa Allianceにて規格化が進められ、低消費電力かつ広域通信が可能なネットワークプロトコルであるLoRaWANに準拠。LoRaWAN対応ゲートウェイを介して本規格に準拠するセンサーデバイスと接続し、ID管理・データレート制御・チャネル割当てなどが可能。 - 柔軟なマルチテナント・マルチデバイス管理機能を提供
通信事業者の様々なサービス提供形態を想定し、柔軟なマルチテナント・マルチデバイス管理機能を提供。複数の企業・サービス事業者による同一センサーデバイスの共有や、複数の企業・サービス事業者がそれぞれ保有するセンサーデバイスの制御などが可能。 - LoRaWANを活用したサービスアプリケーションとの連携が可能なAPIを提供
LoRaWANを活用した様々なサービスアプリケーションとの連携が可能なWebAPIを提供することで、企業・サービス事業者にとって高い接続自由度を実現。センサーデバイスから収集したデータの活用が容易に可能。
本発表にあたり、以下賛同文をいただいています。
大井電気株式会社 執行役員 第三事業本部長 中村弘幸様
今回NECがLoRaWANを活用したネットワークサーバを提供することで、IoTを用いた豊かで安全な社会の実現に向かっていくことを歓迎いたします。
弊社はIoTへの取り組みとして、通信事業者はじめ企業に、試作開発、実証実験用にオリジナルのLoRaWANゲートウェイ、通信ユニット及び各種専用デバイスを提供しております。NECのネットワークサーバと連携することで、日本市場におけるサポート体制、機能の十分な活用など、安心して導入や運用をお任せいただける体制が整ったと確信しております。
Semtech Corporation 副社長兼ワイヤレス・アンド・センシング プロダクト事業部長 Marc Pegulu(マーク ペグル)様
NECのネットワークサーバは、SemtechのLoRa技術を採用することにより、通信事業者の競争力を高め、我々の社会に貢献することでしょう。LoRa技術は、スマートシティ、スマートビルディング、スマート農業、スマートメータ、スマート物流の各分野において、次世代のIoTアプリケーションの通信接続を低消費電力、長距離無線で実現します。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1)LPWA(Low Power Wide Area):
少ない消費電力で、km単位の距離を通信できる無線通信方式の総称。機器のバッテリー消費を抑えながら、データを収集する基地局まで電波を届けられるため、特にIoT(Internet of Things)向けに有用な技術として注目されている。 - (注2)LoRaWAN:LoRA allianceで規格化が進められている低消費電力の広域ネットワークプロトコル。
- (注3)LoRa(Long Range):低電力かつ広域通信可能な無線通信方式の1つ
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC テレコムキャリア企画本部
TEL:03-3798-6141
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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