NEC、ドイツのアーヘン工科大学にスーパーコンピュータLXシリーズを納入
2017年3月17日
日本電気株式会社
NECとNECドイツは、ドイツ アーヘン工科大学(所在地:ドイツ連邦共和国ノルトラン・ヴェストファーレン州、学長:エルンスト・シュマハテンベルク)にスカラ型スーパーコンピュータ(HPCサーバ「LXシリーズ」)を納入しました。アーヘン工科大学は、ドイツの大学支援プログラムであるエクセレンス・イニシアティブに指定された11大学の1つであり、工学と自然科学を結び付ける独自のアプローチを行う欧州有数の大学です。
同大学のITセンターに納入されたスーパーコンピュータは、工学および科学研究に必要な高速な演算能力を提供し、流体力学や材料科学のような応用科学分野において活用されます。また演算能力を効率的に利用することで、大学における研究に加えて産業界での活用も可能です。具体的には、工場における生産工程などモノの流れに関するシミュレーション技術の開発が可能です。
NECが納入したLXシリーズは、インテルXeon® E5-2600 v4製品ファミリー搭載のデュアルソケットMPIコンピュートノードと、大容量メモリを搭載したSMPノードから成る750超のノードで構成され、トータル19,000超のコアで600テラフロップ/秒の処理性能を備えています。ノード間は最新の高速インターコネクト(注)「Intel® Omni-Path Architecture」で接続され、アーヘン工科大学の研究者の演算能力への要望に合わせて、システムの継続的な拡大が可能です。また、本システムには、60ギガバイト/秒の情報処理能力がある4ペタバイト大規模並列ファイルシステムも組み込まれています。
これらにより、アーヘン工科大学の新スーパーコンピュータの演算能力は、ドイツの大学のトップ10相当になります。
さらに、本システムは環境への配慮にも対応しています。サーバの冷却は水冷ラックを利用して行われるため、コンピュータルームの空冷装置の稼働が90%削減されます。水冷ラックシステムは吸入水温が最大30℃まで可能であり、年間の大部分の時期において、外部冷却装置を必要としないことで、ほとんどコストをかけずに冷却を行えます。
「NECのLX技術を選んだ理由は、卓越した性能と、革新的な冷却技術による総所有コストの低さです。加えて、NECは高い技術力を有しており、私たちのIT研究を拡大する上で強力な企業パートナーでもあるからです」とアーヘン工科大学のITセンターの責任者であるマティアス・ミュラー(Matthias Muller)教授はコメントしています。
アーヘン工科大学について
9つの学部、260の研究室を持つアーヘン工科大学は、欧州有数の教育・研究機関の1つです。本工科大学における教育および研究は学際的なアプローチを特徴とし、現実世界の諸問題に関連しています。ドイツの大学支援プログラム エクセレンス・イニシアティブに指定されたアーヘン工科大学の成功は、科学、技術、工学分野の研究・教育において同大学が得ている卓越した評価を反映しています。
アーヘン工科大学ITセンターについて
HPCシステム「CLAIX」とVRシステム「aixCAVE」を擁するITセンターは、アーヘン工科大学における計算科学と工学のプロジェクトに対して、中核的な研究インフラを提供しています。並列プログラミングの手法・標準や没入型ビジュアライゼーション・システム、様々な提携機関との共同研究プロジェクトにおいて方法論的研究を行っています。応用研究および方法論的研究を組み合わせ、統合して独自のサービスを提供しています。ITセンターは、パフォーマンスの最適化と生産性(POP)プロジェクトに関するEUセンター・オブ・エクセレンス(CoE)のメンバーであり、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の最適化・並列化支援を提供しています。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
LXシリーズについて
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC グローバルプラットフォーム本部
TEL:044-455-8630
E-Mail:info@hpc.jp.nec.com
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様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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