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八女筑後医療情報ネットワーク協議会様

アザレアネットとの連携を前提に八女筑後医療情報ネットワークが稼動
医療介護連携を見据えた活用にも期待

業種医療・ヘルスケア業務その他業務
製品業種・業務ソリューション・サービスその他ソリューション

導入前の課題

救急医療、高次医療を久留米医療圏に依存

八女筑後医師会理事 蒲池 正浩 氏(蒲池医院院長)八女筑後医師会理事
蒲池 正浩 氏
(蒲池医院院長)

福岡県の南東部に位置する八女・筑後保健医療圏(八女市、筑後市、広川町の2市1町)は人口約14万人に対して、圏域内に14の病院と93カ所の診療所が存在しています。このうち救急告示病院は公立八女総合病院(300床)、筑後市立病院(233床)をはじめとする6病院がありますが、周産期医療センターの指定を受けている医療機関はなく、三次救急および高度医療は隣接する久留米保健医療圏に依存しているのが現状です。

また、ここ数年は派遣医師の引き上げによる診療科の医療機関統合や医療従事者の高齢化による医院の閉鎖、さらには県域の中央部から大分県に隣接する東部は山間地域となっており、無医村地区および準無医村地区が11カ所あるなど、救急医療体制や周産期医療体制だけでなく医療供給体制全体に課題を抱えています。

「急性期患者の多くは2つの公立病院と、整形外科、脳神経外科、消化器科など得意とする診療科を持つ4つの救急指定病院で対応しており、医療連携も二次医療圏内で完結しています。しかし、久留米大学病院をはじめ高次医療に対応できる医療機関が多い久留米市が近いこともあり、以前から圏域を越えた受診も多く見られました。呼吸器内科など医師の引き上げなどによって医療圏内の病院で診療科の偏在も目立ち、診療所、病院を問わず、久留米市の医療機関に患者さんを送るケースも多く、圏域を越えた医療連携も頻繁に行われているのが実態です」。八女筑後医師会理事で、地域医療等を担当する蒲池正浩氏(蒲池医院院長)は、八女・筑後保健医療圏の現状をこう説明します。

こうした医療連携を以前から展開してきた中で、患者さんの中には「大病院で検査をして結果を説明されたがよく理解できなかった、聞きたいことも聞きにくい」「いつも受診している地元の先生からじっくり結果の説明を聞きたい」「手術を勧められたが、かかりつけ医からも助言を受けたい」という声があったといいます。一方、説明や助言のために検査した病院、手術を勧めた病院の情報が欲しい。あるいは、退院後のケアのために最低限の情報が必要といった要望は医師会員の中にもありました」(蒲池氏)と、医療情報連携を望む声も出ていました。

導入の経緯

くるめ診療情報ネットワークとの連携を前提に構築

八女筑後医師会事務長 諫山 洋己 氏八女筑後医師会事務長
諫山 洋己 氏

そうした背景の中で、2011年に久留米地区で診療情報ネットワークが構築され、試験運用が始まり、八女・筑後地区でも医療連携ネットワークが必要ではないかという声が上がってきたといいます。久留米保健医療圏では2011年8月にくるめ診療情報ネットワーク「アザレアネット」(当時の愛称は、いきいきネットワーク)が急性期病院2施設と回復期病院8施設によって診療情報連携の試験運用が開始され、主要急性期病院の多くが参加し、病診連携にも拡大していく計画が進められていました。

「くるめ診療情報ネットワークの構築を主導する聖マリア病院の荒木昭輝先生の講演を聞き、医師会員の中にも興味を示す先生があり、この地区でも医療連携ネットワークが必要だろうという流れができました」(蒲池氏)。

医療連携ネットワーク構築を推進すべきかどうか検討する過程で、まず八女・筑後保健医療圏内の主要な急性期病院が医療情報を開示することに賛成できるかどうかアンケートを行ったところ、そのほとんどの施設が開示に積極的という回答を得たため、本格的な検討が始まりました。また、久留米市内の中核病院との間で患者さんの紹介・逆紹介が日常的に行われてきたことから、医療圏内だけの情報連携ネットワークだけでなく、アザレアネットとの接続を前提とすることが重要な課題として挙げられました。

「アザレアネットが本格的に稼働し始めたときに、当院をはじめ3施設がアザレアネットの情報閲覧施設として参加して医療圏越えの情報連携をスタートさせていました。八女筑後医療情報ネットワークをより有効に機能させるためには、アザレアネットとの接続が必要だという考えは当初から持っていました」(蒲池氏)。

ただ、構築予算をどうするか、また情報を開示する中核病院への電子カルテの普及が不十分であったことが大きな課題でした。「当初、地域医療再生計画の中に医療情報連携ネットワーク構築は含まれていませんでしたが、地域医療再生基金に余裕があり、その有効活用として本格的な構築検討がスタートしました」(八女筑後医師会事務長 諫山洋己氏)といいます。

八女筑後医療情報ネットワークのシステム選定にあたり、当初は2社のベンダー製品を検討しましたが、アザレアネットとの接続の親和性を考慮し、ID-Linkサービスを採用。八女筑後医療連携協議会を正式に発足し、医療連携ネットワークの構築を進めました。

情報連携による成果を作り出して普及・拡大に努める

八女筑後医療情報ネットワークが運用を開始したのは2014年4月。公立八女総合病院(300床)、筑後市立病院(233床)、川﨑病院(215床)、姫野病院(140床)、柳病院(131床)、馬場病院(60床)の救急告示病院が情報開示施設として、診療所をはじめとする11カ所が閲覧施設として参加して始まりました。

「中核の私立病院との紹介・逆紹介はある程度診療所が限定されているものの、2カ所の公立病院が参加したことによって診療所の先生方も医療連携ネットワークへの参加に前向きになりつつあります」と諫山氏。公立病院の地域連携登録医は相当数に上っており、今後それらの診療所が加入に向かえば、ネットワークの規模は拡大していくと期待しています。
中核病院への検査紹介した患者さんの検査画像を検査後すぐに参照できることをはじめ、逆紹介された患者さんの入院中の診療情報をつぶさに入手できること、あるいは連携先病院の主治医に変わって情報を参照しながら患者さんの納得のいくインフォームドコンセントが可能になるなど、2年近くアザレアネットに閲覧施設として独自加入して医療連携ネットワークのメリットを実感してきた蒲池氏。「八女筑後医療情報ネットワークに当初から参加した先生方、また今後参加を検討している先生方に、どのような活用によってどういうメリットがあるのか実際に具体例を提示しながら参加意欲を高めていきたい」と話しています。

一方、課題としては、現状では医用画像や検査結果の医療機関共有は実現できているものの、サマリーなどの開示に至っていないため情報共有が十分ではないと指摘しています。また、情報開示施設である救急病院が情報連携のメリットを享受するために、かかりつけ医として機能する診療所側の情報開示を推進していくことも進めたいとしています。「急性期病院の情報開示メリットを生み出していくため、医療連携ネットワークの有効性を高めるためには、診療所側も情報開示できる仕組みを構築していく必要があるでしょう」(蒲池氏)。その実現に向けては、緊急時の同意取得に関するルールを制度的に作っていくこと。また、システム的には、医師会として開示・共用する連携サーバーを構築・運用することは予算的に難しいため、開示病院の連携サーバーを診療所で利用する運用方法を考える必要があるとしています。


導入後の成果

医療介護連携に向けたシステム、運用ルール作りも必要

八女・筑後地区も高齢化が急速に進む中で、通院が困難な患者さんが増え在宅療養が増加しています。医療圏内には20数軒の在宅療養支援診療所がありますが、山間部をはじめ十分な訪問診療が困難だといいます。「外来診療を行いながら在宅診療に対応するのが難しい状況で、訪問看護師の情報をどれだけ活用していけるかが課題です。八女筑後医療情報ネットワークを医療介護連携、多職種連携に対応できるシステムとして見据えていきたい」(蒲池氏)と今後を展望しています。

ただ、その訪問看護ステーションもいくつか事業者が運営しているものの、24時間対応が可能な事業所は少ないのが実態。「特に市中心部から車で片道1時間以上かかる山間部地区にサービス提供するのは民間事業者では難しいのが実状。24時間対応しているのは医師会が運営する訪問看護ステーションぐらい。医師会会員の方々の賛同を得られれば、訪問看護ステーションと在宅医の先生との在宅患者の情報共有に八女筑後医療情報ネットワークを有効できれば、有用性はさらに高まるでしょう」(諫山氏)と期待しています。

お客様プロフィール

八女筑後医療情報ネットワーク協議会

所在地 〒834-0063
八女市本村656-1 
TEL:0943-22-4141
URL http://www.yamechikugo.fukuoka.med.or.jp/

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(2015年03月10日)

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