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Vol.1
月間5000件のアラーム監視業務を分析してみた
このブログでは、WebSAM IT Process Operations 業務分析サービス(以降、業務分析サービスと呼びます)に関する様々な情報を発信していきます。
第一回となる今回は、あるお客様で行った分析の事例を紹介します。
お客様は自社内に複数ある、自社サービスの運用を行う部署の業務最適化を検討されていました。
お客様と相談し、特に課題と感じられていた”監視業務”の業務量可視化と、部署間での比較を行いました。
業務分析サービスとは
業務分析サービスは、業務プロセスの改善を目的として、PC操作ログから業務を可視化・分析して、客観性ある定量データを提供するサービスです。

監視業務を見える化する
監視業務の最適化に向けて必要なのは業務内容の見える化です。しかし、監視業務と一口に言っても複数の作業工程から成り立っています。監視業務のどこに課題があるのかを明らかにするためには、監視業務を作業工程に分解する必要があります。
今回は、分析対象となる部署AのPCから収集した操作ログの情報とお客様へのヒアリング結果から、以下の4つの工程に分解しました。
発生順 | 工程名 | 内容 |
---|---|---|
1 | アラーム確認 | アラート情報を確認、対応不要アラートの消込 |
2 | 被疑個所特定/影響確認 | 障害登録、原因調査 |
3 | 修理手配・オンサイト | オンサイト対応支援 (※) |
4 | 管理表・トラブルチケット | 障害対応履歴入力、トラブルチケット起票 |
次に、それぞれの工程が一カ月間に何回発生していて、合計でどれくらいの時間を使っているのかを見える化しました。
その結果、部署Aでは監視業務にかかる時間の約75%が「発報したアラームの確認」にかかっていること、アラーム確認の件数に対して障害対応まで進む割合は約10%しかなく障害ではないアラームの確認作業に多大な時間を費やしていることがわかりました。
2つの部署で比較する
部署Aの課題が対応不要なアラームの確認作業にあることがわかったところで、別の社内サービスの監視業務を行っている部署Bで同様に監視業務を見える化し、二つの部署の比較を行いました。

部署Aと部署Bではアラーム確認一件当たりにかかる時間は変わらないものの、部署Bはアラーム確認の件数に対して障害対応に進む割合が約30%あり、部署Aの約10%に比べて対応不要となるアラームの件数が大幅に少ないことがわかりました。
お客様は監視業務が課題であるということは漠然と認識されていたものの裏付けるデータもなかったため、何から取り掛かればよいのか、具体的に決められていませんでした。 今回、意外にも対応不要なアラームの確認の時間を減らすことで大きな効果が見込めることを新たに認識され、監視業務の最適化に向けてアラームの設計を見直すところから始められています。
おわりに
今回のブログはいかがでしたでしょうか。
業務分析サービス(※)では特定の業務を工程に分解し、発生する回数や所要時間を見える化することができます。業務を詳細に見える化することで、業務改善のきっかけをつかむことが出来ます。
※ 上記の分析は「業務分析サービス アドバンス」で提供するサービスです。サービスメニューについてはこちらをご参照ください。
本ブログでは皆様から頂いた様々なお問合わせを参考にして更新しております。
今後も皆様のお役に立つ情報を発信していきたいと考えておりますので WebSAM IT Process Operations 業務分析サービス ブログを宜しくお願いします。
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