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WebOTX Application Server - V8.2機能強化ポイント
2009年7月出荷のWebOTX Application Server V8.21、2009年4月出荷のWebOTX Application Server V8.2では、主に次のような機能強化・および新製品出荷を行っています。
製品全般
APサーバ製品の統合、新規提供、および製品名称の変更
WebOTX AS V8.2で、従来のEditionについて見直しを行いました。その結果次のような4つのモデルをご提供いたします。
製品体系のページもご参照ください。

- WebOTX Application Server Express(新製品)
WebOTX V8.1までは、Web ベース、あるいは、Web アプリケーションベースでのシステムの基盤としてWeb Editionを提供し、EJBなどのJava EE ベースの業務システムの基盤としてStandard-J Editionを提供してきました。
WebOTX V8.2では、これらを統合し、新たに、「WebOTX Application Server Express」という製品を提供いたします。
本製品では、Web アプリケーション、及び、Java EE アプリケーションの両方をサポートする基盤を提供しています(従来のStandard-J Edition相当の機能)。
- WebOTX Application Server Foundation(新製品)
本製品は、Java EE アプリケーションでシステムを構築できるアプリケーションサーバです。いくつかの機能制限がありますが、Standard と同等の機能を提供しています。
これまで高信頼性を必要としながらも価格面から導入が困難であった情報系システム基盤や部門Webサーバ等の中小規模システムへの適用の促進を後押しします。
- WebOTX Application Server Standard/Enterprise
製品名称を変更しています(製品名の最後の「Edition」がなくなりました)。
また今までの「Download Server」が、「Download Contents」という名前に変更になりました。
ライセンス計算方法の変更(Standard/Enterprise)
複数コアを搭載するマシンに対するライセンス計算方法を変更しています。
WebOTX V8.1までは、CUライセンスは、
(1プロセッサ・パッケージあたりのコア数) x プロセッサ数
を元に計算していましたが、V8.2では以下のようにしています。
2(*) x プロセッサ数
つまり、1プロセッサ・パッケージあたりのコア数に関係なく、「1プロセッサ・パッケージ = 2 CPU」としてCPU数をカウントしますので、たくさんのコアを搭載したプロセッサを利用する場合でも、ライセンス費用が抑えられます。
- (*)1プロセッサ・パッケージあたりのコア数が2~8の場合
サポートOSの拡大
- Windows Server 2003 x64 Edition V8.21で強化!
Windows Server 2008(x64) V8.21で強化!
Windowsプラットフォームにおいて、64ビットOSをネイティブサポートしました。
- Red Hat Enterprise Linux 5
WebOTX V8.1まででサポートしていた Red Hat Enterprise Linux 4に加え、Red Hat Enterprise Linux 5についてもサポートします。
- HP-UX 11i v3 (11.31)
WebOTX V7では、HP-UX 11i v3はパッチを利用することによりサポートしていましたが、WebOTX V8.2では正式に対応しました。
Hyper-V 上での動作保証
Windows Server 2008 の搭載機能である Hyper-V 上で構築したゲストOS上での動作を保証します。Hyper-V上でも問題なくWebOTXを利用することができます。 V8.21で追加!
HP-UX Java SE 6 上での動作サポート
従来、Windows, LinuxでのみサポートしていたJava SE 6ですが、HP-UX でもサポートします。なお、サポートするバージョンは、6.0.04以降となります。 V8.21で追加!
ホスト名の制限を緩和
これまで、WebOTXで使用できるホスト名はRFC1034に基づいているホスト名のみでした。RFC1034に基づくホスト名とは、0-9の数字、A-zのアルファベットと、"."、"-"で組み合わせで構成され、ホスト名の最初はアルファベットである必要があります。V8.21では、RFC1034に加えて、次のようなホスト名も使用できるようになりました。 V8.21で強化!
- 数字から始まるホスト名
- "_"(アンダースコア)を含むホスト名
アプリケーション実行環境
TPモニタ(Foundation/Standard/Enterprise)
TPモニタ機能では、以前より要望の高かった障害情報収集について中心に強化を行っています。これにより障害解析時間の短縮を図れます。
- アプリケーショングループ強制停止時間改善
アプリケーショングループを強制停止した場合の停止時間を最大90%短縮しました。特にプロセスグループ数が多い大規模システムで短縮率が大きくなります。
強制停止所要時間の比較(*)(*)測定結果は一例です。システム構成やアプリケーションの実装により、停止時間や停止時間短縮の割合は異なります。
- 電文長最大サイズの拡大
通信可能な電文長最大サイズを100MBに拡張しました。
- メモリプール不足時のメッセージ出力
メモリプールサイズ使用量が閾値(既定値90%)を超えた場合、メッセージを出力するようにしました。
- 実行時間上限とプロセス再起動
統計情報を元に実行時間上限を自動で設定するようにしました。
実行時間上限を超過した場合、Javaアプリケーションではアプリケーションログにスタックトレースが出力されます。
- スローダウン検出時のスタックトレース採取
Javaアプリケーションでスローダウンを検出した場合、従来はスタックを1回採取していましたが、3秒間隔で5回採取するようにしました。より業務に則した正確な内容を出力することができます。
- 多重度不足時のスタックトレース採取
Javaアプリケーションで多重度の不足を検出した場合、スタックを3秒間隔で5回採取するようにしました。
Webサーバ
- Apache HTTP Server 2.0.63/2.2.11 をバンドル
Apache HTTP Server の最新バージョンである Apache HTTP Server 2.0.63/2.2.11 をバンドルしています。
なお、Apache HTTP Server 1.3.x のバージョンは、含まれておりません。
各 Apache HTTP Server の詳細については、次を参照してください。
Apache HTTP Server - mod_ssl 2.0.63/2.2.11 をバンドル
上記 Apache HTTP Server に対応した mod_ssl 2.0.63/2.2.11 をバンドルしています。 - OpenSSL 0.9.8j をバンドル
OpenSSL の最新バージョンである OpenSSL 0.9.8j をバンドルしています。
JDBCデータソース
- パフォーマンス関連の統計情報採取機能
SQL命令の種類毎の実行時間の採取機能を提供します。
また、JDBCコネクションの使用時間やトランザクションの実行時間も採取可能です。
- SQLランキング情報の出力機能
実行されたSQL命令の実行時間のランキング情報をダンプする機能を提供します。
Working Domain Coordinator
- ドメイン障害監視機能
ドメインやその内部の各種サービスの障害を検出し、該当ドメインを自動的に負荷分散装置の振り分け先から削除する機能を提供します。逆に、障害が復旧した際には、自動的に負荷分散装置の振り分け先に再登録することも可能です。
JMS
- コネクションクローズ機能
JMSサービスに対する運用操作として、JMSクライアントとのコネクションを強制的にクローズする機能を提供します。
何らかの異常が発生しているJMSクライアントのコネクションを強制的にクローズすることで、占有しているネットワークリソースの開放や、JMSクライアントが実装する例外リスナによる復旧を試みることができます。
- メッセージ送信機能
送信先に対する運用操作として、メッセージを送信する機能を提供します。
コンシューマアプリケーションの開発や環境構築において、プロデューサアプリケーションを作成することなく、受信動作や設定の評価で利用できます。また、簡単なものであれば、コマンドベースでの送信機能を構築することができます。
- メッセージ移動機能
送信先に対する運用操作として、送信先に滞留している通常メッセージや、不達メッセージ(再配信回数の上限を超えたメッセージ)を別の送信先に移動する機能を提供します。
処理が滞っているメッセージを別の送信先に接続しているコンシューマに肩代わりさせたり、不達メッセージを本来の送信先で再度処理させることができます。
運用管理・運用ツール
JMX運用基盤
- メモリ使用量を40%削減
運用管理機能部分の構成を大幅に見直しました。特に使用メモリ領域の共通化含めた内部処理の効率化を図ることで、運用管理プロセスのメモリ使用量を従来より約40%削減しています。
配備サービス
- 配備にかかる時間を約50%短縮
配備処理部分の見直しを実施し、その結果配備に要する時間を約50%短縮しました。特にサイズの大きなファイルや、ファイル数の多い業務アプリケーションの配備処理について改善効果が顕著です。
運用管理コマンド
- リモート環境でのユーザドメイン管理機能追加
管理ドメインが起動しているサーバ内において、リモートモードにて ユーザドメインの起動(start-domain)・停止(stop-domain)・状態表示(list-domains)を行うことができるようになりました。
- ユーザドメイン起動・停止のタイムアウト機能追加
ユーザドメインの起動・停止にタイムアウトオプションを追加しました。
Web版統合運用管理コンソール
- Ajaxベースの運用管理コンソールをサポート
従来のFlashベースのものから、操作性を向上したAjaxベースの運用管理コンソールに更新しました。従来のWebアプリケーションに加えて、EJBやJava EEアプリケーションなども、運用管理コンソールで配備・配備解除などのアプリケーションの管理をすることが可能になりました。

開発環境
Developer's Studio
- Java 2 SDK, Standard Edition (J2SE)のサポート
Java SE 6を追加サポートしました。
- ヘルプの提供
マニュアルおよびサンプル集をヘルプとして提供しました。
サンプル集はDeveloper's StudioのWorkspaceをエクスポートした形式となっており、ヘルプからワンクリックでインポートして実行確認が行えるようになりました。