10. 保守管理

本章では、装置状態の表示や装置ログの取得、ソフトウェアの更新などを行うことができる「保守管理」について説明します。

10.1. 装置状態の表示

注意

IX-Vシリーズでは「内部温度」、「内部電圧」は表示されません。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [装置状態の表示]をクリックします。

  3. 装置状態を確認します。

../_images/maintenance_show.png
装置状態の表示

番号

項目

内容

1

装置情報

本装置の名称と稼働状態を表示しています。
装置名 : 本装置の名称です。
初期値はRouterです。
名称は任意に変更することができ、変更するときは、「装置名の設定」を参照してください。
前回ログイン : 前回装置にログインを行った日時と、パソコンのIPアドレスを表示しています。
バージョン : 現在稼働中のソフトウェアのバージョンを表示しています。
ソフトウェアの更新は、「ソフトウェアの更新」を参照してください。
稼働時間 : 本装置の電源スイッチをONにしたときや、本装置の再起動を実行してからの経過時間を表示しています。
稼働率 : CPUの使用率を表示しています。
メモリ : 内部メモリの使用率を表示しています。
内部温度 : 本装置内部の温度を表示しています。
内部電圧 : 内部装置への入力電圧を表示しています。

2

ネットワーク情報

ネットワークの状態を表示しています。
デバイス : 本装置の各ポートを表示しています。
接続状態 : 物理デバイスの接続種類を表示しています。
送信量 : 物理ポートにおける送信方向の回線使用率を表示しています。
受信量 : 物理ポートにおける受信方向の回線使用率を表示しています。

3

WAN情報

WAN接続の状態を表示しています。
接続名 : 「かんたん設定」または[プロバイダーの設定]で設定した接続名が表示されます。
接続状態 : WAN接続の接続状態を表示しています。
情報 : IPアドレスなどのWAN接続の情報を表示しています。

4

VPN情報

VPN接続の状態を表示しています。
接続名 : 「かんたん設定」で自動設定された接続名、または[VPNの設定]で設定した接続名が表示されます。
接続状態 : VPN接続の接続状態を表示しています。
通信量[packets] : VPN接続で利用された通信量(送信量/受信量)を表示しています。

メモ

更新ボタンをクリックすると、最新の装置状態が表示されます。

メモ

ログイン前の場合、VPN情報は表示されません。

  1. VPN情報の接続名を変更したい場合は、[接続名編集]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_vpn_change.png

メモ

VPN情報の接続名を変更する必要がない場合は、接続名編集は不要です。

  1. 接続名を設定し、[反映]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_vpn_input.png
接続名の変更

番号

項目

内容

1

接続名

接続名を設定します。

  • 1~79文字まで入力できます。

メモ

接続名は漢字やひらがななどの全角文字で入力することもできます。

  1. VPN情報の接続名が反映されたことを確認します。

../_images/maintenance_vpn_check.png

10.2. 装置ログの取得

装置のログを閲覧することができます。
また、パソコンにダウンロードしてテキストファイルで保存することができます。
  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [装置ログの取得]をクリックします。

  3. 取得したい情報の[テキストファイルでダウンロード]を左クリック、または右クリックしたメニューから[名前を付けてリンクを保存]をクリックし、[名前を付けて保存]ダイアログから保存します。

../_images/maintenance_get_log.png

10.3. 設定データの管理

10.3.1. 設定データのダウンロード(バックアップ)

装置の設定データ(設定保存されたstartup-config)を確認することができます。
また、パソコンにダウンロードして保存し、バックアップとすることができます。

メモ

実行中の設定データ(running-config)を確認したいときは、メニューエリアの「設定の保存」を実行してから確認してください。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [設定データの管理]をクリックします。

  3. 「設定データのダウンロード(バックアップ)」の枠内に表示された設定データを確認します。

../_images/maintenance_save_check.png

メモ

保存されている設定データがない場合、設定データは表示されません。

  1. [テキストファイルでダウンロード]を左クリック、または右クリックしたメニューから[名前を付けてリンクを保存]をクリックし、[名前を付けて保存]ダイアログから保存します。

../_images/maintenance_save_download.png

10.3.2. 設定データのアップロード(リストア)

テキスト形式で保存している設定データを装置にアップロード(リストア)することで、設定データを変更することができます。

注意

設定データを本装置にアップロードする際には、事前に誤記やコマンドの入力順序に誤りがないことを確認してください。
また、設定データ内に利用不可能な文字が含まれていないことを確認してください。
利用可能な文字については「Webコンソールで利用可能な文字について」を参照してください。

注意

アップロードする設定データ内に、reload(装置再起動)などのコンフィグ以外のコマンドは入力しないでください。

注意

Webコンソール有効化設定がない場合や、IPフィルターなど端末の通信を制限するコマンドが誤った状態で含まれている場合は、アップロードの実行および再起動後にWebコンソールは表示できなくなります。

メモ

アップロードした設定データに、現在と異なるIPアドレスが設定されていた場合には、本装置の再起動後にWeb接続が切断されます。
アップロードした設定データと同じネットワークのIPアドレスで再接続してください。

メモ

アップロードを実行すると、現在の設定データが上書きされ、再起動後に有効になります。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [設定データの管理]をクリックします。

  3. [設定データのアップロード(リストア)]の[ファイルの選択]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_restore.png
  1. 保存しておいた設定データ(拡張子が「.txt」のファイル)を選択します。

../_images/maintenance_restore_select.png

注意

アップロード可能な設定データは、拡張子が「.txt」のテキストファイルです。
「.txt」以外のファイルは動作保証の対象外です。

メモ

Windowsの設定によってはファイル名に拡張子が表示されません。

  1. [アップロード実行]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_restore_execution.png

注意

[アップロード実行]ボタンをクリックしたあとは、「設定ファイルのアップロードが完了しました。」のメッセージが表示されるまで他の操作をしないでください。

注意

アップロードの実行中は、電源スイッチを絶対にOFFにしないでください。
故障の原因になります。
  1. メッセージが「設定データのアップロード中です。」から「設定データのアップロードが完了しました。」に変わったことを確認します。

../_images/maintenance_restore_check.png
  1. メニューエリアの[再起動]、またはメッセージエリアから[再起動]をクリックします。

../_images/maintenance_restore_reboot.png
  1. [再起動実行]ボタンをクリックして、装置を再起動します。

../_images/maintenance_restore_reboot_execution.png
  1. メッセージが「装置を再起動しています。」から「装置を再起動しました。」に変わったあと、再度ログインし設定データを確認します。

../_images/maintenance_restore_reboot_check.png

注意

アップロードした設定データの内容によっては、Webコンソールへ再アクセスすることはできません。

10.4. 設定の初期化

装置の設定を初期状態に戻します。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [設定の初期化]をクリックします。

  3. [初期化実行]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_init_execution.png
  1. 「保存されていた設定を初期状態に戻しました。」が表示されたことを確認します。

  2. メニューエリアの[再起動]、またはメッセージエリアから[再起動]をクリックします。

../_images/maintenance_init_reboot.png
  1. [再起動実行]ボタンをクリックして、装置を再起動します。

../_images/maintenance_init_reboot_execution.png

10.5. ソフトウェアの更新

ソフトウェアのバージョン確認とアップデートができます。

注意

IX-Vシリーズでは「ソフトウェアの更新」は表示されません。

メモ

あらかじめソフトウェアのプログラムファイル(拡張子が「.bin」のファイル)を入手し、パソコンに保存しておく必要があります。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [ソフトウェアの更新]をクリックします。

  3. 現在のソフトウェアのバージョンを確認します。

  4. [ファイルの選択]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_soft.png
  1. 保存しておいたソフトウェアのプログラムファイル(拡張子が「.bin」のファイル)を選択します。

../_images/maintenance_soft_select.png
  1. [アップデート実行]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_soft_update_execution.png

注意

[アップデート実行]をクリックしたあとは、完了メッセージが表示されるまで他の操作をしないでください。
アップデートには数分(7分程度)かかります。

注意

POWERランプ(PWR表示)が青色に点灯中は電源を切らないでください。
故障の原因になります。
  1. メッセージが「ソフトウェアのアップデート中です。」から「ソフトウェアのアップデートが完了しました。」に変わったことを確認します。

../_images/maintenance_soft_update_check.png
  1. メニューエリアの[保守管理]、またはメッセージエリアから[再起動]をクリックします。

../_images/maintenance_soft_reboot.png
  1. [再起動実行]ボタンをクリックして、装置を再起動します。

../_images/maintenance_soft_reboot_execution.png
  1. メッセージが「装置を再起動しています。」から「装置を再起動しました。」に変わったあと、再度、ログインしソフトウェアのバージョンを確認します。

../_images/maintenance_soft_reboot_check.png

10.6. Pingの実行

他のIPアドレスへの到達性を確認します。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [Pingの実行]をクリックします。

  3. 各項目を入力し、[Ping実行]ボタンをクリックします。

  4. 実行結果を確認します。

../_images/maintenance_ping_check.png
Pingの実行

番号

項目

内容

1

送信先IPアドレス

送信先(到達性を確認したい宛先)のIPアドレスを入力します。

2

送信元IPアドレス

送信元IPアドレスを指定する場合に入力してください。
省略できます。
  • 省略した場合、LANのIPアドレスが使用されます。

3

パケットサイズ

サイズ(byte)を指定する場合に入力してください。
省略できます。
  • 省略した場合、56byteのパケットが送信されます。

  • 4~65507byteの範囲で指定することができます。

10.7. 任意コマンドの実行

任意のコマンド(複数可)を実行します。
コマンド対応のみの設定の変更や表示コマンドの確認などに利用できます。

メモ

実行できるコマンドは最大1000000文字(改行含む)です。

メモ

常にグローバルコンフィグモードから開始します。
必要に応じてモード遷移コマンドを入力してください。

メモ

対話形式で実行するコマンドや自律的なメッセージ出力を行わせるコマンドは、動作保証の対象外です。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [任意コマンドの実行]をクリックします。

  3. 「コマンド入力」ボックスにコマンドを入力し、[コマンド実行]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_cmd_execution.png
  1. コマンドの実行結果を確認します。

../_images/maintenance_cmd_check.png

注意

コマンドによっては本装置の設定が変更されるため、必要に応じてコマンドの実行後に設定の保存を実施してください。

10.8. IP電話サービス保守

他拠点のUNIVERGE AspireシリーズへVPNを経由してリモートでアクセスし、リモートメンテナンスの接続/切断の操作ができます。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [IP電話サービス保守]をクリックします。

  3. 各項目を入力し、[反映]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_ip_phone.png
Pingの実行

番号

項目

内容

1

接続状態

リモートメンテナンスの接続状態を表示します。

  • 各接続先と[接続]や[切断]の実行ができます。

  • [更新]により、接続状態の更新ができます。

2

接続先電話番号

リモートメンテナンスを行う接続先の電話番号を入力してください。

  • 電話番号のハイフン(-)などは省略して入力することもできます。

3

接続先ネットワークアドレス

リモートメンテナンスを行う接続先のLAN側のネットワークアドレスを入力してください。

4

VPN接続用パスワード

リモートメンテナンスを行う接続先と共通のパスワードを入力してください。

  • 半角英数字または-(ハイフン)で1~128文字まで入力できます。

5

ルータの設定

リモートメンテナンスを行う本装置の設定を行います。

  • 未設定の場合、[ルーターの設定を変更しない]を選択できません。

  • 一度設定した後は[ルーターの設定を変更しない]が選択され、表示内容が省略されます。

6

ユーザー名

本装置にログインするときのユーザー名です。

  • Webコンソールからは設定変更できません。

7

パスワード

本装置にログインするときのパスワードです。

  • 1~249文字まで入力できます。

  • 大文字、小文字は区別されます。

注意

パスワードは第三者に推測されにくい文字列を入力してください。

メモ

パスワードの入力文字は表示されません。
●●●のように伏せ文字で表示されます。

8

接続タイプ

接続のタイプを選択してください。

9

LAN側IPアドレス

LAN 側IPアドレスを設定します。
IPアドレスを変更する場合、現在の接続は切断されます。
新しいIPアドレスに接続しなおしてください。

メモ

本Web設定機能に対応するUNIVERGE Aspireシリーズおよび設定内容の詳細については、UNIVERGE Aspireシリーズの販売店にご相談ください。

メモ

「リモートメンテナンス接続先の設定」は、省略して設定することが可能です。
ただし、リモートメンテナンスの[接続]や[切断]が実行できなくなります。

メモ

[反映]と[接続]ボタンクリック後は、約5秒間の待機画面が表示されます。

  1. 「接続状態」が「接続」となることを確認します。

../_images/maintenance_ip_phone_connect.png

メモ

[切断]をクリックすると、リモートアクセスの接続を切断できます。

メモ

接続ができなかった場合は、「接続状態」に表示されるメッセージにしたがって操作してください。

10.9. URLオフロード

URLオフロードが設定されている場合、そのオフロード対象となる宛先(URL/IP アドレス)を確認することができます。

注意

URL オフロードは、Web 設定画面から簡易的に設定することはできません。
あらかじめ保守管理の任意コマンドの実行画面あるいはコマンドラインから設定してからご利用ください。
  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [URLオフロード]をクリックします。

  3. 「オフロード対象リスト」に、オフロード対象となる宛先(URL/IP アドレス)が表示されます。

../_images/maintenance_urloff_list.png

メモ

オフロード対象はXML 形式のファイルを取得した結果の他、あらかじめ本装置に設定することができます。

メモ

オフロード対象の除外で登録されたURLあるいはIPアドレスは、「×」と表示されます。

10.10. リンクマネージャー

端末管理のリンクマネージャーを登録している場合、端末の状態を確認することができます。

注意

あらかじめ端末管理のリンクマネージャーで端末を登録している必要があります。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [リンクマネージャー]をクリックします。

  3. 登録されている端末のグループが「表示グループ一覧」に表示されます。

../_images/maintenance_link_manager.png
  1. 「表示グループ一覧」から、確認するグループをクリックします。

../_images/maintenance_link_manager_group.png

メモ

[端末情報をCSV形式で表示]をクリックすることで、CSV形式で表示させることもできます。

  1. 各グループに登録されている端末一覧が表示されたことを確認します。

../_images/maintenance_link_manager_list.png

10.11. Wake on LAN

Wake on LAN機能を使い、指定した端末の電源をONにすることが可能です。
また、端末毎のIPアドレスを登録しておくことで、端末の電源状態がONになっているかを制御画面から確認することができます。

注意

本機能では、ルーターに直接接続されている同一リンク上の端末以外を起動することはできません。

注意

Wake on LAN機能の利用にはコマンドラインからの設定が必要です。
本章ではあらかじめ設定コマンドが投入されているものとして操作画面の紹介をしています。
コマンドライン設定については、『コマンドリファレンスマニュアル』をご参照ください。

注意

Wake on LAN機能の利用には端末側にも設定が必要な場合があります。
端末側の設定方法については、ご利用になる端末の説明書やメーカーサイトをご参照ください。

メモ

IX-Vシリーズを使用する場合、「Wake on LAN」は変更することができません。

  1. メニューエリアの「保守管理」から[Wake on LAN]をクリックします。

メモ

ログイン前の場合、ユーザー名とパスワードを入力する画面が表示されます。
ユーザー名とパスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックします。

メモ

利用者パスワードを設定している場合、ユーザー名とパスワードを入力する画面が表示されます。
ユーザー名とパスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックします。
Web設定からパスワードを登録および変更した場合、ユーザー名の初期値はmonitorです。

メモ

パスワードを登録および変更する前にユーザー名とパスワードを入力する画面が表示された場合、そのまま[OK]ボタンをクリックしてください。

  1. 起動したい端末の[起動]ボタンをクリックします。

../_images/maintenance_wake_on_lan_startup.png
  1. [起動実行]ボタンをクリックします。
    指定した端末の電源をONにして、「端末の起動制御」画面に切り替わります。
../_images/maintenance_wake_on_lan_startup_check.png
  1. [確認実行]ボタンを押すと、IPアドレスを登録している端末の電源状態を確認することができます。

メモ

端末の電源状態は、IXルーターからpingパケットを送信することで確認を行っています。
そのためIPアドレスを登録していない端末は、電源の状態が表示されません。
また、端末のファイアウォールやウイルスソフトの設定によって表示されない場合があります。
../_images/maintenance_wake_on_lan_end.png

10.12. 再起動

装置を再起動します。

メモ

設定を変更したときは、設定の保存を実施してから再起動してください。

  1. ログイン後のメニューエリアから[保守管理]をクリックします。

  2. [再起動]をクリックします。

  3. [再起動実行]ボタンをクリックして、装置を再起動します。

../_images/maintenance_reboot_execution.png
  1. 「装置を再起動しています。」のメッセージを確認し、数分待ちます。

../_images/maintenance_reboot_check.png
  1. 「装置を再起動しました。」のメッセージを確認します。

../_images/maintenance_reboot_check_end.png