人的資本経営の体制

NECの人的資本経営は、CHRO（チーフヒューマンリソーシズオフィサー）の主導のもと、人事、組織変革、総務、労務、人材育成などの専門部署で構成されるピープル＆カルチャー部門が推進しています。人的資本経営推進のための重要事項は、議題の内容により、経営会議、事業戦略会議またはリスク・コンプライアンス委員会で随時議論のうえ、決定しています。

2025中期経営計画の「人・カルチャーの変革」の推進にあたっては、社長を委員長とする「I&D推進委員会」および「I&D変革チーム」を立ち上げ、多様性を活かす具体的なアクションにつなげる一方、1997年に設置した人権啓発推進会議では、差別の禁止やハラスメントの防止をはじめとした人権啓発活動を継続して推進しています。

また、従業員の安全と健康について、社長の指示のもと、CHROがリスク管理を含む安全衛生および健康に関わる活動を統括し、その活動内容を取締役会などで報告しています。

加えて、2025中期経営計画達成に向け、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するDX人材の強化施策の一環で、2023年度に、各職種トップの役員が委員長を務める、職種別の人材育成委員会を新設し、当社および国内連結子会社横断で人材育成を行う体制を整備しました。
流動性を促進し、適時適所に適材を配置する仕組み・仕掛けとしては、2020年に従業員の職種・キャリア転換、キャリア自律をサポートする専門会社である「NECライフキャリア」を設立しています。

人的資本経営の戦略

NECグループは、最大の経営資源を「人」と位置づけ、組織と人材の力を最大限に活かすための制度改革や環境整備を「人への投資」として進めてきました。
NECグループでは、「2025中期経営計画」において企業価値の最大化に向けたPurpose・戦略・文化の一体的な取り組みを経営方針としており、文化ではエンゲージメントスコアを中核指標と位置づけています。

「戦略」における重点テーマ

事業戦略実現のために、人材の「獲得」「育成」「活用」を確実に推進していくことで、人材強化とNECグループ内での最適な人材ポートフォリオを実現していきます。「獲得」面ではキャリア採用活動を強化し、「育成」面では各役員がオーナーとなり職種別の人材育成体系を整備したうえでNECグループ横断での人材育成を強化しています。また、「活用」面では適時に適所適材を配置するための制度や仕組み、サポート体制を構築し、活動を促進しています。

「文化」における重点テーマ

経営方針・戦略への共感を高めて誇りを持って働くこと、評価・報酬などが適切に実行されモチベーション向上につながること、従業員のWell-beingと成長を実現する制度・仕組みを整備することを「文化」醸成・浸透のための重点テーマとしています。

人的資本経営のリスク管理（含む機会創出）は下記のページに記載しています。

中長期目標／重点活動と進捗／成果／課題

中長期目標／重点活動

（対象：特に記載のない場合は日本電気（株）、期間：2021年4月〜2026年3月）
M：マテリアリティに関わる主な非財務目標を示しています。

M：Employer of Choice－選ばれる会社への変革と「働きがい」の向上
エンゲージメントスコア 50%^*1

2023年度の目標と進捗／成果／課題と2024年度の目標

2023年度の目標

エンゲージメントスコアの向上
2023年 One NECサーベイによるエンゲージメントスコア：前年＋5ポイント

進捗／成果／課題

2023年 One NECサーベイによるエンゲージメントスコアは前年＋3ポイント
中計ターゲットである2025年50％に向け、概ね当初のマイルストン通りに取り組みが進捗

課題は下記のとおりです。

2024年度の目標

エンゲージメントスコアの向上
2024年 One NECサーベイによるエンゲージメントスコア：前年＋6ポイント

課題に対して下記の取り組みを推進

従業員サーベイ

One NECサーベイ

NECのPurposeを実現するためには、高いモチベーションを持つ従業員の存在が必須であると考えており、Employer of Choice－選ばれる会社への変革を目指して取り組みを行っています。年に一度、NECグループ全従業員を対象にグローバルでサーベイを行っており、2025年度にエンゲージメントスコア50％^*2達成を目標としています。これを達成することで、グローバルでのTier1層に該当するエンゲージメントの高いチームとなることを目指し、会社を挙げて取り組みを継続しています。