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碧南市民病院様

医療従事者の煩雑な定型業務をRPAへタスクシフティング
作業期間の大幅短縮で、高付加価値業務への注力が可能に

業種:
  • 医療・ヘルスケア
業務:
  • その他業務
製品:
  • ソフトウェア/RPA
ソリューション・サービス:
  • 働き方改革

事例の概要

課題背景

  • 費用や人手不足で新たな施策を展開しづらかった
  • 病院特有の定型業務が煩雑で効率化が困難であった
  • 多忙な医療従事者の働き方改革を行いたい

成果

煩雑な業務の実施頻度の見直しが可能に

転退院した患者のサマリ作成の督促など、複数のシステムを必要とする業務をロボットに仲介させ自動化することで、費用や人手の抑制と共に、実施頻度の見直しが可能になった

1週間以上を要する看護師の割り当てが2日間で可能に

外来診療科の週間業務分担表の原案作成を自動化することで、1週間以上を要していた看護師の割り当てが2日間で可能になった

働き方改革に向けた風土の醸成

医療情報システム室(IT部門)を中心に、看護部、診療情報管理室などで、16業務の自動化と共に、その他部門でも検討が進んでおり、働き方改革に不可欠な時間創出につながる土壌ができつつある

導入ソリューション

約20の外来診療科を担う看護師(約40名)の週間業務分担表の原案作成を自動化。完成までに1週間以上を要していた作業期間を2日間に大幅短縮した。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

ビジョンに基づいて労働生産性の向上に取り組む

近年、病院経営を取り巻く環境は大きく変化しています。少子高齢化や診療報酬の改定によって、経営環境は厳しくなりました。さらに、慢性的な人手不足や新型コロナウイルス感染症に伴う患者の減少という新たな難題にも直面しています。こうした中、ICT化によって課題の解決に挑む医療機関もあります。この好例が、愛知県碧南市で唯一の総合病院として、地域医療を支える碧南市民病院様です。

碧南市民病院
病院長
亀岡 伸樹 氏

病院長の亀岡伸樹氏は次のように語ります。「当院でも人手不足が続いており、将来はこの傾向に拍車がかかる見込みです。そこで、3~4年前から業務の効率化や事務負担の軽減に取り組んできました。こうした取り組みの実践は、『働きやすい職場作り』に貢献する上、事務負担の軽減によって創出されたリソースを医療行為に振り向けることによって、『病院の価値を高めること』にもつながると考えています」

しかし、病院には申請業務をはじめ煩雑な事務作業があり、複数のシステムと複雑に組み合わさっている業務フローも多く、改善するにも費用や人手が必要となります。ビジョンに向けてやりたい施策はあるが、人手不足で実現が難しい――。このように悩んでいたときに1つの記事が目にとまりました。それは、ICT系のニュースサイトに掲載されたRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の記事でした。

選択のポイント

碧南市民病院
医療支援部医療情報システム室
係長
河合 建 氏

試験導入でRPAの威力を実感

亀岡氏は、「NECであれば、電子カルテを中心とした基幹システムとRPAの連携も実現できる」と考えNECに相談。これを受け、医療情報システム室の河合建氏は病院の業務に役立つのかどうかの検証を兼ねて、2019年5月に「NEC Software Robot Solution(以下、RoboSol)」の試験導入に取り組むことにしました。

RoboSolは、ノンコーディングの直観的な操作でロボットを構築できるのが特長です。河合氏は「将来、現場の方々が自分の仕事を効率化するためにロボットを構築することを想定していたので、ノンコーディングであることは選定の重要なポイントになりました」と語ります。高度な画像認識機能を備えていたことも、選定を後押ししました。これまで人手で行っていたさまざまな操作を自動化できるからです。

同院がトライアルで取り組んだのが、「転退院した患者のサマリが一定期間未作成だった場合、医師へ督促を行う」という業務です。

サマリとは、入院経過や検査所見など入院中の治療内容を簡潔にまとめたもので、転退院後速やかな作成が求められますが、医師は多忙のため実施できていないケースも少なくありません。

以前は担当者が診療情報管理システムから、未作成一覧をExcel出力後、医師ごとに分割編集し、医師の要望に応じた手段(メールもしくは紙面)で、連絡していました。現在は、ロボットが未作成一覧の出力からメール送信までの一連の業務を自動で行っています。これにより、担当者の作業工数削減と確実な督促メール配信による、サマリ未作成の削減を実現しています。

ここでRoboSolの導入効果を実感した河合氏は、亀岡氏に本格導入を進言。実際のシステムの動きを目にした亀岡氏も本格導入を決断しました。

導入後の成果

1週間以上要していた作業を2日に短縮

本格導入後に取り組んだのが、看護師に対する週間業務分担表の作成を自動化することでした。週間業務分担表とは、約20ある診療科ごとにどの看護師が担当するかを示した、1週間分の一覧表です。看護勤務管理システムから出力した勤務予定表を基に、主任看護師が翌週分の割り当てを決めるのですが、この作業が極めて大きな負担となっていました。

碧南市民病院
看護部
4階東病棟 看護師長
松村 泰枝 氏

割り当ての対象は約40人。それぞれの看護師が担当できる科の数が1~6科と異なっています。各科で必要な看護師の人数が決まっていて、夜勤などの業務負担や勤務年数などを考慮してバランスのよい割り当てが求められます。例えば、特定の科に経験の浅い看護師ばかりを割り当ててしまうと、業務がうまく回りません。そのため割り当てを決めるのに、1週間前から作業を進めていたといいます。看護師長の松村泰枝氏は「通常の業務を行いながらの作業なので大変でしたし、何より短期間でうまく調整しなければいけないという精神的なプレッシャーも現場にありました」と説明します。また、3人いる主任看護師によって、割り当ての考え方が異なっていたことも課題でした。

こうした状況を改善するために、RoboSolを使って主任看護師の作業の自動化に取り組みました。具体的にはNECの協力のもと、それぞれの主任看護師の考え方を棚卸しした上で、割り当てのルールを策定。週間業務分担表を自動的に作成するロボットを開発したのです。これによりロボットが作成した分担表を組み替えるだけで実運用することが可能になり、人手の作業に要する時間は、従来の1週間以上から2日間へと大きく削減できました。「割り当てのルールが明確化されたことで、属人的な運用から脱却できました。また、プレッシャーから解放され、時間にも心にも余裕ができたことで、負荷の高い勤務の次の日は、負荷の軽い業務につけるといった配慮もできるようになったと聞いています」と松村氏は言います。このように、割り当てを行う主任看護師はもちろん、現場の看護師の負担も軽減されたことは、看護師の働き方改革や医療サービスの質向上にもつながると期待されています。

現在、IT部門である医療情報システム室を中心に、看護部、診療情報管理室などで16業務の自動化を実現。さらに、検査室の試薬管理台帳作成の自動化や、NCD(National Clinical Database)の自動登録、新型コロナウイルス感染症の情報把握・管理支援システムへの自動登録など、さまざまな業務に広げていく計画です。

「RoboSolの画像処理の強みを活かして、電子カルテと連動するようなロボットも開発していきたい。さらに最終的にはAIと連携させることで、業務プロセスの改善やスマートホスピタルのような病院全体の効率化を行い、さらなる医療の質向上を図っていきます」と亀岡氏は展望を語りました。

NEC担当スタッフの声

NEC
プラットフォームソリューション事業部
與田 岳史

碧南市民病院様と共に地域医療に貢献できる真のパートナーであり続けたい

病院長の亀岡様からお声がけいただいたときには、医療機関におけるRPAの導入例がありませんでした。そうした状況の中で、医療機関のトップから直接お声がけいただいたことに大変驚きました。ただ、こうしたトップダウンによるアプローチが、今回成功をもたらした大きな要因の一つと考えています。

RPAを導入する企業は、一般的に既存業務の効率化を目的としています。これに対して、碧南市民病院様は単なる効率化に留まらず、職員の業務サポートや意識改革をその対象範囲にしています。「特食加算対象患者一覧の出力」や「業務トップページに載せる病床稼働率等の各種KPI(Key Performance Indicator)定期更新」などはその一例です。こうした取り組みは、デジタルトランスフォーメーション(DX)に通じるアプローチだと思います。

NECソリューションイノベータ
医療ソリューション事業部 第四グループ 東海SIG
主任
赤崎 功二

医療現場の方は、ITに慣れている方ばかりではありません。しかし、直感的な操作で開発が可能なRoboSolであれば現場主導の業務改善も実現可能です。また、新型コロナウイルス感染症対策の様な急な現場要望にも柔軟かつスピーディーに対応できます。

現在、NECでは医療分野に向けて、RPAのみでなく強みである画像認識やAIをご提供すべく研究開発・実証を進めています。今後も、碧南市民病院様の「働きやすい職場作り」と「病院の価値を高めること」という2つのビジョンの実現、そして地域医療の充実に少しでも貢献していきたいと考えています。

お客様プロフィール

碧南市民病院

所在地 愛知県碧南市平和町3丁目6番地
診療開始時期 1988年5月
一般病床数 319床(地域包括ケア病棟45床を含む)
診療科目 内科、循環器内科、メンタルクリニック、神経内科、アレルギー科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、呼吸器外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、病理診断科、歯科口腔外科
URL new windowhttp://hospital.city.hekinan.aichi.jp/

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