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モノづくりIoTコラム

中村敏

第17回「生産プロセスの整理」(2018年2月5日公開)

中村 敏 (なかむら さとし)プロフィール
【所属】NECソリューションイノベータ株式会社
      イノベーション戦略本部 兼 IoE事業推進グループ 主席プロフェッショナル

【略歴】NECで主に中堅製造業向けのシステム提案、コンサルティングに従事
      現在、中堅製造業向け モノづくりIoTソリューション事業責任者
      日本マーケティング学会、一般社団法人 日本生産管理学会
      日本TOC推進協議会、NPO法人ものづくりAPS推進機構
      一般社団法人 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会 会員

【第17回】生産プロセスの整理

第14回で、トライアルサービスについて説明しました。トライアルサービスを行った結果、見える化による効果を実感することができます。報告の中では、実績データの精度が思ったより悪いことが多く、まとめて入力していたり、ルール通りに入力していなかったり、現在のシステム運用の問題点もよく見つかります。また、新たな気づきとして、現場でのモノの作り方が指示通りでなかったり、先食いしていたり、まとめて作っていたり、手直しが発生していたりと、多くの問題点を洗い出すことができます。その結果、非常に多くのムダを抱えていることが分かります。

トライアル実施後、モノの流れの見える化による効果、価値を認識した上で、良い流れ創りのアプローチシナリオを整理します。第15回第16回でモノの流れの見える化による良い流れ創りのシナリオをご紹介しました。

良い流れ創りのシナリオ

良い流れ創りのシナリオ

【STEP1】 「見える化の土台作り」では、必要最低限の実績収集データを定義し、実績収集手段を整理します。この中で非常に重要なポイントは、評価指標を「原価」ではなく、「付加価値(=キャッシュ)」に切り替えることです。原価を指標としている限り、大ロットによる仕入れ、作業指示から抜け出すことができません。単位時間当たりの付加価値(=「キャッシュ」×「時間」)で、現場力を評価します。

【STEP2】 「作業の標準化」では、誰が作業しても同じように製品ができるようにしなければなりません。この時、作業の標準化の度合いは作業時間のバラつきで評価することができます。製品の属性(大きさ、材質、色、量 等)、設備・治工具、作業者のスキル、外部環境(取引先、気温・湿度 等)と作業時間との関係性を明確にし、バラつきを収束し、作業の標準化を進めます。更に、各工程の作業時間のバランスがとれている必要があります。(サイクルタイム)

【STEP3】 「良い流れ創り(1)」では、非正味作業時間を把握して、まず物理的な運搬のムダ(工程間、外注など)を削除します。次に、投入順序計画の不具合や、工程間の作業時間/ロットサイズのバランスが悪いことによる手待ちのムダ、在庫のムダなどを削除します。

【STEP4】 「良い流れ創り(2)」では、小ロット化の遡及です。その為には段取時間の短縮、外段取化、正味作業時間そのものの改善、工程の統合 等を行います。

今回は、良い流れ創りをスムーズに実現するための事前準備として、生産プロセスの整理について紹介します。多くの製造業では生産プロセスを整理していると思いますが、モノづくりIoTのトライアルを行う際、生産プロセスについて質問すると十分に整理されていなかったり、最新の状態になっていなかったりする場合が少なくありません。モノづくりIoTを効果的に活用する上でも、生産プロセスを整理することは非常に重要です。

生産プロセスを記述する際、以下の2つがあります。
(1) 「流れ」を空間の中の事象として記述する「工程フローダイアグラム」や、実際の設備配置・人員配置を反映した「工程レイアウト」
(2) 「流れ」を時間軸の事象として記述する「タイムチャート」

モノづくりIoTではモノの時刻と位置情報をベースに、上記(2)の「タイムチャート」を生成し、分析しています。(モノづくりIoTではプロセスボードと呼んでいます)従って、モノづくりIoTを効果的に活用するには、上記(1)の「工程フローダイアグラム」を整理しておく必要があります。

工程フローダイアグラムの基本は、工程(○)と、在庫(▽)、検査(□)、運搬(小さな○)から構成され、単体製品ならば単線、組立製品ならばツリー構造、化学製品などの場合は枝分かれする逆ツリー構造になります。

工程フローダイアグラム基本

○や、▽ごとに、その状態を記述しておきます。その際、記述内容を予め整理しておくと便利です。

工程フローダイアグラム記述出典:藤本隆宏・ものづくり改善入門より作成

工程フローダイアグラムで整理・分析する際、工程単位でとらえたり、ライン単位でとらえたりする場合があると思います。ここでいう「ライン」とは、運搬された倉庫間(在庫)の工程の連鎖です。ライン内の搬送は、1個流し、同一ロット流しが基本になります。ライン単位でも、その状態を記述しておきます。

工程フローダイアグラムライン単位記述出典:藤本隆宏・ものづくり改善入門より作成

こうして、工場のモノの流れの基本が描けたら、各工程で付加価値を作り込んでいる作業者、設備、治工具などについて記述します。この時、多工程持ちや多台持ちが増えている中、設備と作業者の連携についても整理しておく必要があります。

設備と作業者の連携について出典:藤本隆宏・ものづくり改善入門より作成

工程の流れ(モノの流れ)に、作業の記述、更には作業設計、設備設計、製品設計の流れ(設計情報の流れ)を加えた工程フローダイアグラムが以下になります。

工程フローダイヤグラム

工程フローダイヤグラム出典:藤本隆宏・ものづくり改善入門より作成

生産プロセスを整理するには、まず工程(水平の流れ)を把握し、次に作業(垂直の流れ)に移行するのが基本です。
整理された工程フローダイアグラムと、モノづくりIoTによるモノの流れの本当の事実情報(時間軸)をもとに、良い流れ創りを継続的に推進します。

第18回「まとめ(1) ~モノづくりの本質~」へ→

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