新しい「信頼」の基盤が
求められています。

NEC Fintech事業開発室 室長
岩田 太地(いわた だいち)
金融機関向け営業を経て、三井住友銀行とNECのジョイントベンチャーであるbrees corporationを立ち上げる。欧州のTrust in Digital Lifeコンソーシアムとの連携や、世界経済フォーラムの第四次産業革命センターでの取り組みにも参画。ブロックチェーンのグローバルオープンソース開発プロジェクトであるHyperledgerのgoverning boardメンバーも務める。

「信頼」から生まれる、来るべきデジタル社会の基盤

データを活用したビジネスの重要性は年々高まっていますが、一方では、企業から個人情報が流出するなどデジタルサービスの信頼が揺らぐような事件も増えています。今後企業が市民のデータを利用する機会がますます増えていくなかで、改めて「信頼」のあり方を考え直す必要があるでしょう。

NECもテクノロジーを提供するだけではなく、テクノロジーをどう実装するのかについて多くの機関と対話し社会にとっての最適解を探求することが重要と考えています。データ活用に関する議論はGDPR(一般データ保護規則)のような取り組みが行われているEUの方が成熟しており、プライバシー保護に関する意識が高いです。NECの欧州研究所も、Trust in Digital Life(TDL)という企業と市民の信頼を考えるコンソーシアムに参加しています。欧州の議論を参考に、日本でも活用していくべく現在はTDLと連携をとって研究開発を進めています。

欧米では信頼に値する仕組みをいかに実現していくのか盛んに議論が交わされています。データのやり取りはボーダレスであり、これまでのように一国が規制をかけられない状況です。こうした状況のなかで企業や行政機関が市民との間に信頼をつくるうえで必要となるのは、個人が自らのデータがどこでどう使われているのか管理できるシステムをつくることでしょう。その実現に向けてNECが取り組んでいるのが、「生体認証」と「ブロックチェーン」です。
デジタルサービスにおいて生体認証を活用すれば、 なりすましを防ぎ、セキュアな本人確認が実現できます。NECの生体認証「Bio-IDiom」は顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響の6つの技術を有しており、さまざまなシーンに合わせた使い分けや組み合わせが可能です。生体認証ならば個人がパスワードを覚えたりする必要がなくなり、人々に安全・安心だけでなく、快適さを提供していくことにもつながります。
ブロックチェーンはデジタル化された資産の価値移転の記録をセキュアに実現する重要なテクノロジーですが、実用化にはまだ少し時間がかかるのも事実です。そのため、プロトタイピングを重ねていく必要があります。ブロックチェーンは金融業界だけでなく、あらゆる業界で活用が期待されます。NECは、IoT時代に必要となるセキュリティがきちんと確保されたうえで、ビジネスに適用できる高い処理速度を可能にするブロックチェーンの開発に取り組んでいます。こうした取り組みは幅広い領域で多くの企業や行政機関とかかわっているNECだからこそ進めていくべきものだと考えています。

テクノロジーの進化によって私たちを取り巻く環境が変化していくなかで、新しい技術を社会にいかに適用させていくのか、官民連携してルールや仕組みの形成を進めることが重要になります。NECは、テクノロジーリーダーとしてこれまで以上に社会的責任を考える必要があると思っています。信頼できるデジタル社会の礎となるプラットフォームを提供し、企業や行政間の共創を進めることで、安全・安心な社会を実現していきたいと考えています。

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